20176/04/26
「うつくしき春の夕や人ちらほら(M26)」
「下の句に字余りあって好きでなし他に表現ないものかしら()」
「うつくしき春の夕や人まばら(改作)」
「おぼろなる春の夕や人まばら(季重なり?)」
「『美しい』替わることばを探せどもよきものなくて『おぼろに』にしたり()」
「霜くすべ蚕のために桑の葉を霜から守る農作業なり(『霜くすべ』)」
「霜が降るそんな夜には桑畑焚き火をしては霜害防ぐ(青芝や籾殻を焚く)」
「真夜なかの桑の月夜へ霜くすべ(長谷川素逝)」
「霜燻べ河港はひたにしづまりて製(飯田蛇笏)」
「霜くすべ女つぶやくがごと去りぬ(寿一)」
「ケマンソウあなたとともに歩みきし金婚式の朝を咲きたり(鳥海明子)」
「ケマンソウ提灯いくつもぶら下げた変な花なり桃色に咲く(花言葉:あなたについていく)」
2017/04/25
「青柳や思ふことみな恋に近し(M28)」
「青柳風になびいて淀みなくすべてをみんな流していたり()」
「花札は十一月は柳だが青柳春の季語であるかな()」
「子規に恋ついに来ることなかりせば人恋しさや揺れる心や()」
「恋にうとき身は冬枯るゝばかりなり(子規M27)」
「晩春になつてようやく霜もやみ苗頭だし農家安心す(『霜止んで苗出ず』)」
「苗作り霜にやられること多く『苗代半分』という言葉あり
(苗作りがうまくいけば半分が過ぎたも同然)」
「忘れがたき思い出ひとつに重なりて紫ライラック庭のまんなか(鳥海明子)」
「原産地バルカン半島辺りらし花穂に固まり花つけており(花言葉:思い出を大切に)」
「ライラック別にリラとも呼びおりてアフガニスタンにもありますと()」
2017/04/25
「われらには歌奴にてなじみたる円歌師匠が急逝したり
(結腸がんによる腸閉塞、享年85才)」
「吃音を笑いに変えた『授業中』山のアナアナ懐かしきかな()」
「落語界最高顧問であったらし『爆笑王』は粋で軽やか()」
2017/04/24
「春の夜の讃美歌ふ男女かな(M29)」
「俳味などどこにあるのかわからずもこの時代なら珍しきかな()」
「春の夜にハイカラさんが讃美歌を()」
「楮コウゾとは和紙の原料晩春に花を咲かせり雄花と雌花
(雄花と雌花が同じ木に共存する 『楮の花』)」
「和紙作る行程なるは樹皮を煮てネリを混ぜては溶液作る()」
「貴重なる絹に代わりて木綿なる糸作りおり楮をもとに()」
「季語として楮の花は春なれど晒す蒸す等紙漉は冬(楮を晒す、楮を蒸す)」
「山中や楮の花に歌書かん(乙由)」
「楮咲く花のゆかりや国栖の里(鳥波)」
「振り向けば勿忘草の色冴えて明日のために咲くと思えり(鳥海明子)」
「ドナウ川の川辺で咲くを摘まんとし落ちたる騎士が流され叫ぶ
(Forget me not.の由来 花言葉:私を忘れないで、誠の愛)」
2017/04/23
「草原や蜂を恐るゝ狐の子(M28)」
「このような景色を見るはほほえまし北海道で見るやも知れず()」
「いたずらで蜂にちょっかいだしたるか心的傷害受けし子狐()」
「昔から鯛はご馳走旬は春鯛茶は鯛のお茶漬けなりし(『鯛茶』)」
「刺身にし醤油やみりんに漬け込んでご飯にのせてお茶を注げり()」
「季語なりし花の咲く頃内海に乗り込む鯛を桜鯛とぞ
(鯛網:春241
/鯛の浜焼き:春242
/桜鯛:春241
/浮鯛:春241
/鯛焼:冬172)」
「俎に鱗ちりしく桜鯛(子規)」
「桜鯛かなしき眼玉くはれけり(茅舎)」
「浜焼の鯛の長とは頼もしき(虚子)」
「誓いなど持たざるもよしオダマキの意志たかだかと花のむらさき(鳥海明子)」
「花びらは紫にして白き芯オダマキ凛と風に揺られり(花言葉:勝利の誓い)」