がじゅまるの樹の下で。

*琉球歴女による、琉球の歴史文化を楽しむブログ*

当サイトの掲載写真・イラスト等の無断転載/無断使用を禁じます

文化財(遺物)×クッキー

2022年04月10日 | ・琉球/沖縄、徒然日記

小学生の頃はクッキーやらアップルパイやら
シュークリームやらスコーンやら
よく作っていたのですが
それ以降、めっきりしなくなっていた
ゼロ(粉)から作るお菓子作り。

ン十年年ぶりに作ってみたくなって
ようやく着手しました!

きっかけは、以前参加した
沖縄市郷土博物館主催の土器クッキー作

 

 

考古遺物をクッキーにするというのが新鮮で、


じゃあ、こういうのもできるんじゃない?

ああゆうのもできるんじゃない!?

 

と妄想むくむく。

 

 

誰か作ってーーーとTwitterとかでぼやいてきましたが
なかなか出てこないので(笑)、
もうまずは自分でやってみよう!
となった次第であります。

(とはいえ、よしやるぞ!と道具や材料を買いそろえてからも
更に半年くらい放置していたのですが…)

 

 

今回のモチーフに選んだのはこちら!

刻印石~!!

 

 

 

 

首里城と中城グスクで確認されており、
特に中城グスクでは既に150個以上もの刻印石が確認されています
(写真で見てもピンとこないかもしれませんが…
触ってみたらわかる)

これが何を意味しているのかは今のところ謎。

幾何学的な模様も多岐にわたり
歴史ロマンをかき立てられます。

 

 

 

 

ン十年ぶりの、第1回目の様子。

砂糖は黒糖を使ったのでそれだけで茶色な生地に。

ミックスナッツをハンマーで砕いたものも投入。

土器クッキーの時に黒っぽくするために
ココアパウダーを入れていたので
今回も入れてみたけど、
砂糖が黒糖だったのでいらなかったかもしれない。

 

 

仕上がったのがこちら。

思ったより生地が柔らかくなりすぎてしまって
成形にすこし苦労しました。

でもサクサクでおいしく仕上がりました♪

 

刻印は中城グスク展での資料を参考に。

布積みの城壁からしか確認されていないため
クッキーの形も四角形を基本にしています。

 

う~ん、しかし”石灰岩感”がもうちょっと出せたらいいなぁ…

 

 

 

というわけで後日、2回目にチャレンジ!
(材料が余っていたからというのもある)

 

今回は石灰岩感をだせるように
ココアパウダーなしでかわりに黒ゴマに。
ナッツも荒めにしました。

印は爪楊枝でちまちまと描いてます。

 

綿棒できれいに伸ばすのではなく、
石灰岩のゴツゴツ感がでるように
指でぼこぼこににしたのですが…

 

 

焼きの時に膨らんでしまうので
石灰岩間に関してはまだまだですね(^^;)

黒ゴマはもう少し入れてもよかったかなー
でもあんまり味がゴマゴマするのもなー

 

まだまだ改善の余地はありますが
「刻印石クッキー(石積みクッキー)」、
お土産品とかにはもちろん
おいしく学べるワークショップにもできるんだよーー。


食べ物コンテンツは最強。

ノッてくれる業者さんや商工会、
観光協会や学芸員さん、募集中♡

 

 

また、2回目の日はちょうど4月3日シーサーの日だったので…

 

 

八重瀬町新城の石獅子も
クッキーにしました!

 

かわいい!!!(自画自賛)

 

 

この石獅子がツボすぎて
「ふぇ~ぬ新城くん」というおきなわ石獅子マンガ
を描いてました♪

こちらのカテゴリから読めます(10話)

 

 

こうやって考古遺物や文化財を
クッキー等にしてみるの楽しいです。

 

今後の予定は、線刻石板クッキーと貝符クッキーです♡
(蝶型骨器クッキーもしてみたいけど難易度高そう…)


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

阿麻和利がアニメ化!「勝連おもろそうし」

2022年03月29日 | ・琉球史散策/第一尚氏

Twitterだけでなく、もう報道や広告が出ているので
見かけたよ!という人も多いかもしれませんが、

阿麻和利が歴史ショートアニメになりました!!

BYうるま市

 

その名も「勝連おもろそうし」

 

あまわりパーク限定で上映される
ショートアニメ(8分程度)で
阿麻和利編と百十踏揚編の2作品!

プレスリリース記事(詳細)→

 

 

声優陣は
日本を代表する大物声優・古谷徹さん
沖縄出身の声優・下地紫野さんが
それぞれメインの2役を務め、

「ダイナミック琉球」でおなじみのイクマあきらさん(!)や
「肝高の阿麻和利」OB・OGも参加しています!

 


 

時代考証は上里隆史さん。

ということで時代考証にこだわって、
数少ない歴史資料から可能な限り
当時の勝連や人々のリアルな姿を追求し、
アニメーションで再現しています!


 

なので、
ビジュアルも「肝高の阿麻和利」の組踊衣装や
ピンクの打ちかけではなく、
カタカシラに鎧にドゥジン・カカンに皮弁服!

今のあまわりパークの阿麻和利は組踊衣装一色なので
これがあまわりパーク初の考証ビジュアルになります!)

 

…おや?

と思った方もいらっしゃるでしょうか。

 

 

そうです、
新装改訂版 琉球戦国列伝』のイラストが
キャラの歴史衣装原案になっており、
15世紀首里城、進貢船などの歴史資料イラストも
私が提供させていただきました!
(クレジットにも私の名前でてるよ~\(^o^)/)

キャラクターそのもののデザインは私ではありませんが
まるで琉球戦国列伝がアニメ化されたような
気分を味わっています(笑)

 

それではさっそく予告編どうぞ!

 

 

古谷徹 「勝連おもろそうし」 スペシャルコメント映像!

 

前半は古谷徹さんのインタビュー
0:56からアニメの予告編です。

 

茂知附追放のクーデターから始まるあたり、
「肝高の阿麻和利」とは違う阿麻和利像が
垣間見れるのではないでしょうか。
冒頭にこれをピックアップした編集に唸る。

 

 

実はマスコミ・関係者試写会があったので
完成作品を一足先に見てきたのですが、

 

一言でいうと、

 

「そう!これだよこれ!!

 

です。


特に阿麻和利編ね。
百十踏揚編は彼女の辿った歴史紹介って感じ。

 

 

知識ゼロベースで『肝高の阿麻和利』を見た衝撃から
阿麻和利に惚れ、
琉球史の世界に入り、
10年以上琉球史を学んだり考えたり、
巡ったり、本を出したりしたワタシが、
今、”阿麻和利”について思うこと。
(阿麻和利だけでなく他の琉球史の人物についても同じなのですが)

これまでも何度かブログやTwitterや本でも
書いてきたことでもあるのですが(例えば )、
それがこのアニメの「核」として
ぎゅっ!!!
と入っています。
(いかんせん、8分弱しかないもので…)


あまりにも私が言いたいことそのものすぎて
内心、膝を叩いて悶えましたよ。

 

もちろん「肝高の阿麻和利」の衣装じゃないからと言って
「肝高の阿麻和利」やその人物像を無下にしているわけではありません。
肝高の阿麻和利ファンにも、また、そうではない人にも
きっと気に入ってもらえると思います!

 

あとね、主題歌がいいです

すごく気に入っています♪(フルで聞きたい!)

 

 

あまわりパークには早速パネルが設置され
ポスターも至る所に貼られていました。
(うるま市お金あるな~😂)

予告編動画もエントランスでエンドレスリピート。

 

 

公開は2022年4月1日(金)から、
あまわりパーク常設展にて!

是非、ご覧ください!

 

なお、アニメ2本とは別に
琉球王国の歴史の概要を紹介する新コンテンツも!

アニメの阿麻和利が案内役で
ナレーションももちろん古谷さんが行っています。

そちらも併せてどうぞ

(「按司」のビジュアルがちゃんと考証されたイラストになってます♪)

 


クリアファイルもらったー!

 

 

 

【2022.10追記】

 

本編2作品が期間限定公開中!
この機会をお見逃しなく↓

 

勝連おもろそうし−阿麻和利(あまわり)編

 

勝連おもろそうし−百度踏揚(ももとふみあがり)編−


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

歴史文化施設あまわりパーク

2022年03月26日 | ・琉球歴史/文化風景

(数か月前に途中まで準備して放置だった記事を仕上げていまアップします…)

 

うるま市の勝連グスクの前にできた
歴史文化施設・あまわりパーク(名称は公募により決定…)

みなさまはもう行かれたでしょうか?

コロナ禍で夏のオープン予定が伸びに伸びて秋にオープン。
今年のお正月(三が日)までは入場無料だったので
その期間に行ったという人も多いかもしれませんね。

 

私も2度ほど行ったのですが
あまわりパークの見どころなどをまとめてみたいと思います。

 

 

入口を入るとこのようなでっかい
肝高の阿麻和利の幕がお出迎え。

エントランスはとても広くて開放的。
団体が入れるだけの余裕もしっかりあります。

 

展示室は2つ。

いわゆる常設展と、企画展示室。

 

企画展はその時々で変わるので
常設展の様子を。

 

まず、暗い通路が常設展へのアプローチ。
プロジェクターで壁に勝連にまつわるおもろが映し出されています。

音は無し。

雰囲気はいい…けど、
これが何なのか一般に人には分かりにくいので
スルーされてしまいがちかも?
それともここはあくまで「通路」として、
雰囲気が出せればOKなコンセプトなのかな?

 

 

常設展示室は1つのホール。

中央に大きなスクリーンと模型があって
それを囲むように観客席。

土日祝はここで肝高の阿麻和利によるライブシアターも開催中!
(現在はコロナの影響で休止中?それとも再開されたかな?)

実は…ワタシ、
これまだ見れてないんです。

あると思った日に行ったらその日は無くて(涙)、
時間とか整理券配布だとかいろいろ決まりがあるので
事前に確認してから行くことをおすすめします!

 

肝高の阿麻和利出演
あまわりパークオリジナル脚本
『勝連の鳴響みてだ 十代目按司「肝高の王」あまわり誕生』

ライブステージ(25分)/土日祝のみ

11:00
13:00
15:00

3回公演。

※事前に整理券配布の可能性あり。

くわしくは→

 

 

肝高の阿麻和利のアトラクションがない日でも
映像コンテンツは定期的に上映中。

 

くぅぅ~~~~っ!!!

 

勝連グスクの空撮はやっぱり萌える!!

わたし、グスクを真上から撮ってるアングルが好きみたいです。
(↑の映像を見て自覚した(笑))

 

大スクリーンと音響で圧倒的臨場感があるので
是非直接味わってほしいです。

 

 

スクリーンエリアを囲むようにぐるっと展示物。

 

なんというか、一言でいうと、

ラグジュアリー

この列なんか、高級感があって宝石屋さんみたいだよね。

 

例のローマコインの展示もここに。

 

ところで、ワタシは遺物展示キャプションには
いつの時代のものか書いてほしい派。

できれば世紀で。

その方が、実際の人物とリンクさせて楽しめるのですよ…。

 

 

世界遺産についてや勝連グスクについてなど、
解説パネルもばっちり。

しっかり基礎知識を学べます。

世界遺産認定証を展示しているのもいいな~、と。

パネルは英語表記もあり。

 

 

グスクだけではなく、
うるま市の他の文化についてなども紹介。

造船については海中道路にある「海の文化資料館」
も併せて見学することをおすすめします♪

 

 

もちろん、肝高の阿麻和利コーナーは一面でがっつり。

舞台映像やパンフレットなども。

 

ただ、このパネルの護佐丸は、JCCの写しじゃなくて
ちゃんと現代版組踊の護佐丸をもってきてほしかった!

確かに護佐丸は肝高の阿麻和利には登場しないけど、
他の現代版組踊作品には出てるのに~!!!

こういう所、肝高の阿麻和利関係者とかが
事前に意見とかチェックできなかったのかな…。

肝高の阿麻和利ファン、現代版組踊ファンとしては
これは異議ありなのです

 

 

このパネルの阿麻和利イラストもJCCの写し
(左手とか色とか一部改変してますが…)

 

メインの、阿麻和利についてのコーナー。
正史やおもろそうしなどから
二分している阿麻和利の評価について紹介。

このアプローチはとてもいい!

と思ってるんです、が。

 

 

正直に言うと、ここの阿麻和利ビジュアルは
組踊衣装(つまりフィクション)の阿麻和利ではなくて
しっかり時代考証した服装の阿麻和利にしてほしかった…。

 

せっかくすぐ隣に鎧兜の出土品を展示しているのに!

鎧などのパーツが展示されているだけは分かりにくい全体像を、
ここでフル装備させたビジュアルで見せることで
遺物展示との相互作用も生まれるし、

まだまだ古琉球の武将は日本式甲冑ってイメージは低いから
見学者に「へぇ!」って意外性を与えることもできるし、

甲冑姿の展示はまだまだ少ないから護佐丸歴史資料図書館のみ?
他館との差別化も図れるし、

なにより!「肝高の阿麻和利(組踊衣装)」と違いを出すことで
このコーナーで言っている阿麻和利の歴史的評価の二面性にもリンクして
より意味を持たせることができたはずなのに…!!!!

つまり、「肝高の阿麻和利」的にもメリットがあるはずなのに…!

 

 

阿麻和利=組踊衣装

ありきっていうのが、
「歴史展示」的にはとても残念でした…。

 

わかる、わかるよ。
阿麻和利は組踊衣装のイメージが強いことも。

 

組踊衣装全てがNOと言っているわけではなくて
博物館という教育施設で紹介するからには(←ここ大事)
歴史学・考古学的に時代考証された阿麻和利像と、
舞台の阿麻和利像、
両方大切にする必要があるのではないかい?

どちらか一方のみではなく。

阿麻和利の人物評価についてもそれと同じで。

そこに教育施設としての意義もあるんではないかい?

 

ということが言いたいのです。

 

いやいやいや、鎧兜とか琉球にそんなイメージないっしょ!
阿麻和利といえばやっぱこの姿っしょ!
と言われても、博物館展示は一般的なイメージで作るものではないですし。


まぁ、あまわりパークは「博物館」ではなくて

博物館相当施設か、それでもない可能性もありますけど、
博物館的役割の施設であることは間違いないわけで。

 

 

「え?」と思った方のために補足すると
組踊でよく見るあの頭巾は
「兜」を模した舞台衣装
で、近世にできたものです。

阿麻和利の時代(15世紀)に彼らがあのような頭巾を
かぶっていたわけではありません。

組踊衣装のあの姿を当時のリアルな姿でえがくとすると、
あの頭巾の「元」となっている、
ガチの中世日本の鎧兜ということになります。

(『新装改訂版 琉球戦国列伝』では組踊衣装を一掃し、
阿麻和利も鎧兜姿で描いています)

実際、鎧兜のパーツが勝連グスクからは出土していますし、
展示もされています。

 

 

あまわりパークの1番の推しである
勝連グスク模型。

そこにいる阿麻和利と百十踏揚も
肝高の阿麻和利仕様。

う~ん、やっぱりそこは混同せず、
区別してほしかったなぁ…。

(模型の他部分がしっかり考証されているだけに…)

 

 

色々書きましたが、
この勝連模型は本当に見ごたえある!

この模型だけで1時間は見れる!
(スクリーンの前にあるから映像始まっちゃったら見れないんだけど)

 

この模型は勝連グスクの最新の発掘成果が
しっかり詰め込まれています!

(長年勝連グスクの発掘を担当してきた専門員の方のお話も伺えました)

 

 

グスクだけでなく、
配置されている人々にもご注目。

警備している兵がいたり。

 

 

祭祀を行っているノロたち、
武器の手入れをしてる人たちなどなど。

 

 

当時の琉球では極めて稀な例だった瓦ぶきの建物。
(王都である浦添、首里、その関連に限られる。あの護佐丸の中城でさえNO瓦ぶき)

城壁を挟むような櫓があったのも
模型を見るまで気づかなかったな。

 

建造物に関してはまだまだ分からないことも多いので
現時点での想定復元だと思いますが、
それでもやはり上物があるとリアリティが出てきますね♪

 

 

一番のポイントは東の郭部分!

堀切が見つかったという最新成果をしっかり反映。

だけど堀切の規模や全体像はまだ不明ということで
作っている途中という設定にしたという話を聞いて
なるほど~~となりました。

 

 

城壁工事もしてる。

 

 

あまわりパークはまだまだオープンしたて。

色々これからアップデートしていくことでしょう。

 

私が実際に見た時から数か月たってるので
もしかしたら現在は少し変わっているところも
あるかもしれません。

 

是非、直接行って、楽しんで、考えていただければと思います!

 

 

あまわりパークオープンに伴い
勝連グスク見学も有料になっています。

くわしくは公式サイトをチェック。

 

 

 

ところで余談ですが、
あまわりパークの廊下とトイレに惚れました。

黒をベースにした壁。
スイッチやロッカーも!

ピクトグラムも黒ベースを邪魔しないデザインで
シックでおっしゃれ~~


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

マンガ「首里城復興STORY」

2022年03月25日 | ・琉球/沖縄、徒然日記

 

沖縄県の首里城復興事業のひとつである
学習用資料「首里城復興STORY」が完成しました。

ワタクシ和々がマンガ作画を担当させていただきました。
マンガとしての方向性や構成(ネームの走りのようなもの)や
登場人物設定などは決まった状態で依頼が来たので、
私はマンガとして再構成・体裁を整えて、作画をする担当。

琉球歴女として活動を始めて10年くらいになりますが、
初めて、
琉球史の人物を一切描かない、
現代人オンリーの案件でした(笑)

 

登場人物は全員現代人ですが、
首里城の歴史や琉球王国の歴史や文化、
平成や令和の復元などについて、
見開き2ページごとのトピックでマンガとコラム紹介しています。
(1トピックのみ4ページ)

 

監修陣は、
県芸の麻生先生、
壺屋焼物博物館の倉成さん、
美ら島財団の幸喜さん、
県文化財課の山田さん、
沖縄歴史倶楽部の前田さんです

 

 

この冊子は沖縄県内の高校生に配布。
また、小中学生向けにはマンガを動画にしたものが
配布されるようです。

 

 

…が!

 

 

このデータがこのたび
沖縄県公式首里城復興サイトで公開されました!

 

冊子はPDFで全ページ見ることができます。


首里城復興の学習用資料(マンガ・動画)

 

 

動画ver(モーションコミック)は
こちらにも貼っておきます。

【学習用コンテンツ】首里城復興 副読本マンガ動画

口が動いたり瞬きしたりはしませんが
アフレコがついています。

 

 

この内容は資料パネルも作っていて
以前、サンエー那覇メインプレイスでも展示されていたようです。




今後も学校や公共施設などで掲示されることもあるのかも?

 

もし見かけましたらどうぞよろしくお願いします♪

 

 

 

*おまけの制作裏話*


私が1番最初に先方から受け取った
構成案(ネームの走り)をちら見せ。

いただいたこれを元に、
トピックの核や大まかな流れは変えずに
取捨選択したり入れ替えたりセリフを変えたり構成しなおしたり。

手前味噌で恐縮ですが、
これはあるていど首里城や琉球史についての知識がないと
厳しい作業だったと思うので(しかも時間的余裕なし)、
少しはお役に立てたかなと思います。

首里城変遷図や、”文化力”のトピックは
特にこだわりました!
(これについては私も結構意見を言わせていただいた…)

 

↑は、トピック的にノイズになるとばっさり削除したコマたち。

当初は登場人物みんながやたらと さー さー 言ってました(笑)


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『新装改定版 琉球戦国列伝』発売!

2022年03月07日 | ・和心な本、琉球な本

Twitterではすでに発表していたのですが、
お知らせです。

 

 

本日、

『新装改訂版 琉球戦国列伝』
が発売になりました!!

 

本日県内書店配本、順次店頭販売(店舗によって多少時差があると思います)
Amazonや楽天などへは、もう少し後になるようです。

どこの本屋さんでで買えますか!?って結構きかれるけど、
沖縄県内の主要本屋(TSUTAYA含む)なら大抵取り扱っています。
沖縄本(郷土本)コーナーに行ってみてね!


追記:
Amazon掲載されました!
https://amzn.to/37I8tV0

楽天ブックス、hontoなど主要書籍通販サイトも対応済み。

 

 

(旧)琉球戦国列伝が発売されてちょうど10年


この10年の間に蓄積された最新の研究成果なども踏まえて
古琉球史 最新バージョン
新装改訂版として出版することとなりました!

 

本の内容・構成は基本同じですが、
上里さんのコラムを複数追加!


そして全イラストが今回の改訂版に合わせた描きおろしです。

使いまわしのイラストはちびキャラも含めてゼロ。

新キャラ2名を含む63キャラ、74体を
完全リニューアルしております。

新キャラ、さーて誰でしょう!?
(始めてキャラ化した人と、お馴染みのアノ人ですよ)

 

前回のイラストでは敢えて「盛った」り、
ちょっと無理めなフィクション設定があったり、
阿麻和利も組踊衣装で描いたりしていましたが、
(もちろんそれには断り書きをいれていましたが)

今回は服飾やアイテムに関しては可能な限り「当時の姿」を追及。
(顔つきや体格はさすがに想像ですけどね)

シンプルだからと装飾を盛ったりせず、
”舞台衣装”である組踊衣装も一掃!

実際の発掘出土物も前回以上に盛り込んでいます♪

前作がフィクションビジュアル満載の琉球歴女の琉球戦国キャラクター図鑑だったので
我ながら極端だなぁと思います(^^;)

 

最新の研究成果を元にを踏まえた結果、
キャラクターが旧作と180度変わった人物もいるんですよ(ふふふ)。

 

なので、旧作を持っている人も持っていない人も
どちらも楽しめる1冊だと思います♪

 

 

そして、もう一つの目玉は
15世紀の首里城イメージ図を掲載!

志魯・布里の乱後に建てられたとされている
首里城正殿イメージ図をプロローグに使っています。

首里城正殿がずっと同じ姿ではなかったことが
お分かりいただけるかなと思います。

 

 

ただ、この首里城イメージ図、
本では演出のための画像加工がされており
解説も少ししかありません。

 

そ・こ・で、お知らせPart2!

 

何がどう違うのか、その解説を付けた元図(画像加工前)と、
上里さんの15世紀首里城(城郭)概念図をセットにした
「15世紀首里城イメージ図(解説付き)」シートが
予約特典としてもらえます!

 

え?発売になったからもう遅いのでは?

と思われた方、ご安心下さい。

 

予約特典がもらえるのは2022. 3/11申し込み分まで有効

ただし、
ボーダーインクのサイトから申し込んだ方に限ります
(書店ではできませんよ~)

送料無料です。

支払いが郵便振り込み(後払い)のみなので
少しお手間を取らせますが、
「15世紀首里城解説図がほしい!」
という方はこの機会をお見逃しなく!

特典期間は終了しました

 

 

ボーダーインクからの購入リンクは
https://bit.ly/3pqFYkC

こちらからページプレビューや前書き、
目次などもチェックできます。

 

Amazon派の方はこちらから
https://amzn.to/37I8tV0

 

『新装改訂版 琉球戦国列伝』

A5判 オールカラー120ページ
定価1870円(本体1700円+税)
上里隆史[著・監修] 和々 [イラスト]

 

 

よろしくお願いします

 

 

なお、今回は本の「紙」を変えているので
印刷の発色がより原画に近くなりました!

ページ数は旧作と同じですが、
少し薄くなっているのは紙のせい。
量は変わらず、よりコンパクトになっていますよ~。


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

中城グスクの起源に迫る【続報】

2022年02月11日 | ・琉球史散策/グスク時代

 

皆さんは、中城グスクの城壁の中から古い城壁(14c中頃)が発見された!
というニュースを覚えていますか?

ちょうど3年前のことです。

その時の過去記事がこちら→

 

 

そこは今はすっかり埋め戻されて見る影もないのですが、
その壁の延長線にあたるコーナー部分が
新たに修復・解体工事に入っており
予想通り、古い城壁が出た!!という情報をゲットし、
早速見に行ってきました!!

 

場所は、正門から入って南の郭に向かう通路の所です。

 

 

ちょうど人がいるところ。

表面を覆っていた雑積みの城壁の中から
きれいな布積みの城壁が!

 

ふおーーーーー!!やっぱりきれい!!

曲線を描いたコーナーも美しい!!

 

 

…って……、

 

ん???

 

 

古い城壁…が外の城壁ラインに繋がっている??

 

茶色い部分が城壁に埋もれていたところ
白いところはこれまで外に出ていた城壁。

 

繋がってる!!

 

ってことは、中城グスクの起源にもせまる
古い城壁(の一部)を、
私たちはそれとは知らずに既に見ていたというのか!?

 

 

こちらが、9年前に撮影した同じ場所。

 

 

……ある…!!( ゚Д゚)

 

なんということでしょう…!

 

 

そして更に興味深いのは、
布積みの城壁の上部が崩れて
それを補修するかのように石が詰め込まれていること。

布積みの表面ラインとピッタリではなく
微妙に奥まっているので
後からのそうされたものであるのは明らか。

 

古い城壁が、むかし崩れていた。

地震でもあった?

それとも劣化?

 

一部が崩れたのを急いで補修して、
更に崩れないように表面を新たな城壁で覆って押さえたのであれば
Ⅳ期の近代ということになりますが…。

 

はてさて、想像が膨らみます。

 

表面に出ていた古い城壁のラインが
南の郭に向かってどうなっているのか、
また中に入り込んでいるのかどうかも気になりますね。

 

今、石材に印があるのは取り外されると思うので
今後の進展も気になります!
(また見に行かなきゃ…!)

 

工事の看板を見たら2月28日までって書かれていたので、
中城グスクの起源に迫る古い城壁を見たい人は
是非この機会をお見逃しなく!!

 

 

そして今気づいたんだけど、
ブログなかなか更新できてない中、
中城関連の記事が3連続だ(笑)
別に狙ったわけではなく、たまたまです。

 

 

☆現場説明会時の写真追加☆


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「ごさまる科」成果発表で思ったこと

2022年02月04日 | ・琉球/沖縄、徒然日記


(2013.3.4の琉球新報)

 

先日、中城村内の小中学校で行われている郷土学習「ごさまる科」の
成果発表会があるとお声かけいただき、
急遽、見に行ってきました。

 

村内には3つの小学校と1つの中学校がありますが
今回は代表して、中城小学校の6年生。

各グループがそれぞれテーマを設けていて、

・沖縄の世界遺産について
・中城グスクについて
・護佐丸・阿麻和利の乱について
・琉球史について
・中城村 In The House(MC護佐丸)創作エイサー

でした。
(※コロナ対策のため短縮版)

 

エイサー以外の4グループは
パワーポイントのスライドにあわせて
発表するスタイルでしたが、
スライドに使われていたイラストの
7割くらいが私の絵だったのにはびっくりでした(^^;)
(ブログからの写真も1つ…)

そ~ね~、人物名で画像検索したら出るもんね~。

しかも12年前のものから数か月前のリテイク版琉球戦国列伝まで、
絵柄もバラバラ(^^;)

 

授業(発表)での活用ということで
著作権法第35条に当たるので利用は良いのですが、
(掲示物や配布物は、私のを参考にして子供が描いた絵になってました)
これらのイラストの作者が同じ人とか気づいてないんだろうなぁ…(笑)
(しかも本人会場にきてまーすとか)

でも数あるイラストの中から
私の絵を選んでくれたということなので
正直、嬉しいです(^^)


中城小の少年少女たち、ありがとー!

 

こんど学校に読んでくれたら、
「イラストから読む護佐丸の時代(仮)」って授業しに行くよ~!(笑)

 

 

中城のごさまる科については
始まるよ!という時からチェックしていて、
これまでも何度か触れているのですが、
中城の子どもたちの琉球史(護佐丸が生きた三山時代~護佐丸・阿麻和利の乱)
グスクの知識には本当に驚かされます。

 

基礎知識は充分。

 

さすが、小学校「6年間を通して」「段階的に」
学んできているだけあるな、と思います。

 

おそらく、郷土教育の分野でいえば
「ごさまる科」は県内でもトップだと思います。

他市町村でも郷土学習はやっていると思いますが
あそらく単発なのがほとんどかと。

 

 

さて、そんな「ごさまる科」ですが、
課題がないわけではありません。

 

今回の発表(エイサー以外の4つ)を見て共通して感じたのは
「調べ学習」の「中身」に
先生からの働きかけ(「問いかけ」)があまり感じられなかったこと。

もちろん、スライド作成や発表用の作文や
掲示物やまとめ方については指導はあったでしょう。

 

そこじゃなくて、1番重要な「中身」の話。

 

つまり、子供たちが本やネットで調べたものを
そのまま持ってきただけ、
という感じは否めませんでした。
(実際「調べ学習」のほとんどは、そうなりがちなのですが)


調べたことを「もとにして」、
そこから一歩進めた子どもたちの思考や深まりは、
はたしてあったのかどうか。

その思考を促す教師の働きかけは。

 

例えば、
護佐丸・阿麻和利の乱について
尚泰久の陰謀(※諸説あり)というのを紹介してたけど

じゃあ、他にはどんな説があるの?
そこから見えてくるものは?
あなたはどう思う?

とか、

 

三山統一の過程についてだったら、

あなたが尚巴志ならどの順に攻める?
尚巴志はなんでこの順で討伐したんだろうね?

とか

 

なんで阿麻和利は評価が二分していて、
護佐丸は二分していないんだろう?

 

とか。

 

色々できる。

 

正しい答えが見つけ出せなくてもいい。

自分なりに考え、それをさらに調べ、考えを深め、
そうして導き出した内容を「学習成果」にしてほしかった。

 

確かに難しいことだけど、
基礎知識が十分にある中城村の6年生なら
もうこの段階に行けると思う。

 

 

しかし、こういうのは
先生の方に子供たちを上回る琉球史の知識が必要。

 

わかる。
先生たち、大変だよね。

だって、他の市町村から転勤してきた先生は
たぶん、子どもたちよりも分からないはずだもの。

 

教育現場は多忙だし、余裕ないし、
なんとか目に見えるものに
まとめさせるのだけで精いっぱいだよね。

 

だから、ね。

 

郷土教育コーディネーター(授業のできる外部講師)、
設置しましょうよ。

 

 

「ごさまる科」を見ていると
「知識」として「教えられる範囲」は4年生くらいまでで
だいたい終えている感じがする。

だから、
5・6年生は知識をベースにした「発展的アプローチ」が必要だけど
前述したようにそこへの働きかけは、
現状、現場の先生ではなかなか厳しい。
(実際、中学校では既に形骸化しているとの話)

 

学芸員さんなどを講師に招いてはいるかもしれないけど、
単発ではなく、継続的なサポートが必要だと思う。
(せめて授業計画の8割は)

 

学芸員さんが、そんなに時間とれないでしょ?

 

だから、ね。

 

 

郷土教育コーディネーター(授業のできる外部講師)、
設置しましょうよ。

 


って10年くらい前から機会あるごとに
つぶやき続けています。


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

初日の出2022

2022年01月02日 | ・琉球/沖縄、徒然日記

 

2022年、あけましておめでとうございます。

 

久しぶりのブログ更新です。

本当なら12月には余裕ができるはずだったのですが
急ぎの案件が入ってきて
年末年始返上で(裏)オシゴトしています。

なので、寅年にちなんだ年賀絵なども描けず…
Twitterなどでいろんな方の年賀絵や写真を見て
楽しませてもらっています。

 

しばらく落ち着いていたコロナが
再び沖縄がワーストになるなど増加傾向を見せる中、
前々から予定していた年末のお楽しみイベントもキャンセルし、
ただただ引きこもって裏シゴトだけ…というのは
やっぱりなんかちょっと嫌だ!
ということで、
意地で初日の出を見に行ってきました。

 

今年はグスクで見たいな~ということで
中城グスクに行こうかなと思っていたのですが
コロナ増加のため中止ということで(涙)
去年と同様、中城モールへ。

 

…が、しかし、駐車場満杯で入れず!Σ( ̄□ ̄|||)

 

うそでしょー!?(´;ω;`)

 

ということで、
同じ中城村の吉の浦海岸に変更。

 

こちらもそれなりに人出はあったものの
駐車場にも余裕があって
結果的に良かったです。

 

モールに比べると地元の人が多い印象かな?

 

 

水平線から昇る初日の出を拝めました。

やっぱり清々しい気持ちになれますね。

風もなく、気温も思っていたよりも下がらなくて
波もとても穏やかでした。

 

 

太陽が雲の境界を超えると
いよいよ光まばゆくて。

 

 

ゴールドシャワー

 

 

以前のように全然ブログを書くことができなくなっていますが、

おかげさまで、私は元気です(^^)

 

今年もよろしくお願いします。


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

お知らせ

2021年11月03日 | ・琉球/沖縄、徒然日記

 

10月は1度も更新できませんでしたが
繁忙期のため、ブログはもうしばらく休みします

早ければ12月…中旬ごろには
再開できるかな?

 

Twitterのほうではちょこちょこ発信してますので
よろしければそちらをご覧ください。

  


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

リテイク版・攀安知

2021年09月21日 | ・琉球史散策/グスク時代

 

琉球戦国列伝リテイクシリーズ
攀安知(はんあんち)/1300年代~1416

今帰仁グスク城主で、最後の北山王。

武勇に優れた豪傑王だと伝わる。

1416年、尚巴志率いる中山軍が北山に侵攻。
攀安知は300の軍勢で迎え撃ち、中山を苦戦させるが、
側近の本部平原の裏切りにより、戦況が逆転。

本部平原を征伐したものの時すでに遅く、
今帰仁グスクの霊石を斬り、
ついに自害する。

 

なかなかイメージ通りに描けなくて苦労した1枚。
一度完成させたけど、なんか気に入らなくて
即、没にした幻の1枚もあったりする。

前作よりも
「赤地の錦の直垂・緋縅の鎧・竜頭の兜」感が
出るようにしてみた。

…でも赤の直垂って言っても、
籠手も佩楯も装備してるから
襟元くらいしか見えないんだけどね。

ということで、籠手も一応の赤茶系に。

赤尽くしの攀安知です。

 

手に持つはもちろん千代金丸。

今に見ることのできるあの金ピカの外装は
後の時代(尚泰久時代)に作られたものなので、
ここではいたって普通の外装にしています。


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする