がじゅまるの樹の下で。

*琉球歴女による、琉球の歴史文化を楽しむブログ*

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真栄里の村シーサー×グスク石?

2021年04月03日 | ・村シーサー/おきなわ石獅子マンガ

 

今日は4月3日、シーサーの日!

ということで、久しぶりに村シーサー(石獅子)記事を。

 

↑は糸満市真栄里にある村シーサー。

ぽけ~…っとした
のんびりぼんやりした表情のシーサーです(笑)

 

 

視線は斜め45度上。

鳥でも見上げているような。

体部分はありません。

 

 

真横から見た図。

 

…って、

アレっ!?

 

もしかしてこの石って……

 

グスクの築石だったという可能性もあったりして!?

 

築石(つきいし)とは、
城壁の表側の石のこと。

 


城壁の石積み構造・断面図はこう。

特徴的なのはこの築石を真横からみると
三角形のように伸びているということ。
(この部分は「ひかえ」というらしい)

そうすることで飼石と組み合わせて
石を組む時の角度調整ができるようになるという
石積み建築の工夫であり
重要なポイントでもあるのですが…

 

 


バックショット

 

もしかして、

近くのグスクの石を転用した…のか…!?

 

直近のグスクは真栄里グス

現在は石積みは崩れた状態のものが一部見られるのみですが
中城グスクの「あの」美しい布積み城壁を作った
先中城按司の築城となると、
かつては真栄里グスクにも
このような切り石の城壁があったとしても不思議ではありません。

 

もちろん、
元々は八重瀬町新城のシーサーのような円柱形で
後ろがごっそりと損傷・紛失して今の形になった、
とも考えられます。
顔の下に前足部分のようなものも見えるしね…。

 

…う~ん、それにしても
このバックショットの三角形は
壊された結果というよりは
意図的に加工されたもののように見えるなぁ…

 

どうかな?

 

胴体のない(ほぼない)村シーサーというのは
宜野湾喜友名(⑥)
宜野座村惣慶などにもあります。

 

他にもこのような形の例があるのかないのか、
気になるところです。


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円覚寺、2021春

2021年03月21日 | ・琉球歴史/文化風景

 

首里城そばの、円覚寺。

尚真王が第二尚氏の菩提寺として建てた、
琉球を代表するお寺でした。

 

 

沖縄戦で焼失し、
総門、石垣、右脇門、放生池などが復元。

 

 

放生橋を渡って階段を登った先の「山門」が
2018年には復元・完成予定と新聞報道…
されていたはずですが、ずっと音沙汰なく。

 

2021年になって
ようやく目に見える動きが出てきたらしい…
ということで、
先月、首里城に行った際に行ってきました。

 

 

楽しみですね。

 

 

なお、この放生橋は尚真時代のもので
国指定の重要文化財です。

 

総門は閉じられており、
中に入ってこの橋を渡ったり
近くに行くことはできないので、
石垣の外からカメラのズーム機能を使って
鑑賞するのがポイン
です。


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小説『百十踏揚』で読む、「発掘された倉庫跡」展

2021年03月16日 | ・『百十踏揚』を読ム

 

埋蔵文化財センターで開催されている
『首里城京の内跡出土品展-発掘された倉庫跡-』

会期が1週間をきりました!

 

京の内展は毎年恒例と言ってもいいくらいやっている
埋文ではおなじみの展示会トピックですが、
今回はチラシで「倉庫跡」というタイトルを見たとたん

 

 

ドキュン!!

 

 

ってなりました。

 

だって、京の内の倉庫跡って、

 

あの時の、

 

あの倉庫

 

ですもの!

 

 

 

 

「勝連が……」

踏揚は絶句して、炎を振り仰ぎ、それからにわかに狂ったように、

「思戸…あの人が…按司様が……」
と叫んだのだった。

踏揚の熱はまだ引かず、朦朧としていたであろうが、
思戸をふりほどいて飛び出していこうとする。

「うみないびの前……」
思戸は必死に抱き止めた。

「思戸。離して!あの人が…按司様が……」

 

 

『球陽』等、王府史記は、その来襲を次のように書いている。

<(踏揚が首里城に入って)王、阿摩和利の反逆を知り、
即ち急ぎ令を伝えて四境の軍士を招集す。
未だ幾時ならずして、阿摩和利、機事の密ならず、大城(賢雄)逃去し、
もし先に手を動かさざれば災禍免れ難きを以て
みずから軍兵を率いておい来たり、
火を放ちて城を攻むること甚だ密、殺戦極めて急なり。 …>

一方、『明史』に、事件の翌年―天順3年(1459)に、
尚泰久王が明国に使者を遣わし、
首里城に火災があり、「延焼」して王庫が焼け、
銅銭や、明国からの物品類も焼けてしまったと報告し、
銅銭や、苧糸、沙羅、絹布等を賜った記事がある。

この時の火災の原因が何であったのかは不明だが、
勝連の急襲によるそれだったなら、
勝連はまさに「一矢」報いたのだと言えよう。

小説『百十踏揚  P461-』(与並岳生/新星出版)

 

 

今回の展示会は
(明実録に記録のある)「1459年の火災」で焼失した
倉庫跡にスポットを当てています。

引用箇所にも書いてあるように
実際に前年(1458年)の勝連の攻撃で焼失したのかどうかは分かりませんが、
小説とはいえこのようなエピソードや
その元となった歴史的背景を知っておくと
想像が膨らんで展示物を見るのもより楽しくなりますよね♪

少なくとも、
この倉庫は尚泰久時代(以前も含む)のものなので、
出土したものの中には
百十踏揚や賢雄や、更に金丸や護佐丸や阿麻和利が
見たり触ったりしたものもあるかもしれない。

少なくとも京の内だから百十踏揚には関係ありそうよね!

とかね。

 

そういう視点でも楽しめますよ!

 

というわけで
倉庫跡展の様子をちょこっとご紹介。

 

 

入ったら床にどーん!と遺構の実物大写真。

 

実際に発掘されたときの様子や状況がわかります。

 

 

倉庫跡に入っちゃいましょう!

 


ポイントポイントで解説もあって
考古学の知識なくてもばっちりサポートしてくれます。

 

 

周りには出土品。

 

 

世界でも希少で貴重な品の数々。

 

個人的には真ん中の紅釉水注が特におすすめです。

これ、世界で4点しか確認されていないという
めっっっっちゃ希少品

 

 

今回は「陶磁器の見方」についてのパネルやクイズなんかもあって
(床貼りの実物大遺構写真も含めて)教育普及プログラムとしても
よい展示演出だなと感じました!

(゚д゚)(。_。)ウンウン!

考古学分野は知らない人にとっては
どうしても難しいし味気ないからね。

こういうアピールはどんどんやっていこ!

 

 

小さい展示で入場無料なので
ふらっと気軽に立ち寄ってみては?

 

今週日曜日まで。


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キラキラ琉球史☆ゆんたくマンガ(58)『尚徳王の秘密』

2021年03月12日 | ・キラキラ琉球史☆ゆんたくマンガ

 

前回の続き。

 

こういうネタで終わるのもなんですが、
「キラキラ琉球史☆ゆんたくマンガ」は
これにていったん終了です。


『琉球歴女の琉球戦国キャラクター図鑑』
スピンオフ四コママンガとして生まれた全58話、
読んでくださりありがとうございました。

(実際に描いたのはもう2年前になります)


本当は、尚真・オギヤカ編のSEASON5まで
ある予定だったのですが(ネタも頭にあるまま)、
描けぬまま2年余り経過してしまっているので……

またいつか、
お披露目できれる機会があればいいなぁ…と思いつつ。

 

 


「キラキラ琉球史☆ゆんたくマンガ」
シリーズ初見の方はこちらもご覧下さい。


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「仲座久雄展」、一緒に読みたい2冊

2021年03月09日 | ・和心な本、琉球な本

前回の続き)

 

ここからは『仲座久雄展』番外編。

展示会で直接紹介されているわけではないけど、
展示会に関連して、ぜひオススメしたい2冊の本をご紹介します!

 

 

 

 

実は、私が仲座久雄の名前を知ったのは
『太陽を染める城』
(国梓としひで著/沖縄建設新聞)
を読んだ時。

仲座の影響とススメを受けて
同じ建築の道に進んだ甥(新垣良考氏)が
あの平成の首里城復元に携わることになるのです。

 

「首里城…」
良考は社長の話を聞きながらも震えがとまらなかった。
(このような機会はめったにあるわけではない。
自分に声がかかるなんて、名誉なことだ)
良考の心は焔で熱くなった。
亡き叔父の仲座久雄の顔が脳裏に浮かんだ。
その顔は満面に笑みをたたえていた。 

(久雄おじさんの夢を引き継ぐことができる……
これが自分の最後の仕事になるかもしれない)

『太陽を染める城』(P41)

 

仲座久雄→新垣良考、
このつながりに、ドラマを感じずにはいられません。

 

 

 

 

もう一冊がこちら。

『沖縄島建築 建物と暮らしの記憶と記録』
(普久原充朝監修/岡本尚文写真)


タイトルの通り、沖縄の様々な建築を紹介している一冊。
名建築と評価されているものから、無名の古民家、商店まで。
仲座久雄や花ブロックについても、
もちろん取り上げられています。

この本を読むと、
観光地ではない、普通のマチナカ散歩をしたくなるはず!
そんな当たり前の沖縄の生活風景の中に
「気づき」を与えてくれる一冊。

こちらから本の内容の一部を見れます♪

 

 

 

 

仲座久雄展会場は図書館が併設されている
護佐丸歴史資料図書館なので、
展示会後に図書館に寄ってみるのも良いですね(*'ω'*)
(沖縄本関係は2階フロア)


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沖縄の建築と文化を守った男、仲座久雄展

2021年03月07日 | ・琉球史散策/神話・近代

 

中城村・護佐丸歴史資料図書館で開催中の
「仲座久雄」展に行ってきました!

仲座久雄(1904~1962)は
戦前・戦後を通して沖縄の建築や文化財の保護に尽力した
中城村出身の人です。

建築界では知らない人はいない!
っていうくらいの有名人。

 

でも建築だけではなく彼の業績は様々で、
この展示会では幅広く紹介されています。

 

大きく分けるとこの3つ。

 

① 戦後の沖縄建築(設計)

② 花ブロック

③ 文化財

 


唯一の写真OKな「キカクヤーの模型」

 

特に知られているのが「キカクヤー」(規格住宅)


パーツごとに加工され、
現場で組み立てれば家になるという
プレハブ式の簡易住宅。

戦後、家を失い収容所でテント暮らしをしていた
多くの人に無償提供され
戦後復興の大きな役割を果たしました。

 

他にもいろいろな公的施設や教会などの設計をしており、
年配の方なら覚えのある建物もあるかもしれません。
(残念ながらそれらの建物は、今はほぼ残っていません)

 

 

 

そして花ブロック!(好き!)

沖縄といえば花ブロック!

もともと穴の開いた装飾性のあるブロックは
世界各地にあるのだそう。

おそらく米軍とのやり取りの中で
そのようなものを見聞きしていたのかもしれない仲座は
いわゆる「花ブロック」を考案・普及させました。

今でも沖縄の至る所で見かける花ブロックは
100種類ほどもあると言われています。

本土にも多少花ブロックはありますが
そのバリエーションや使用量は沖縄の比ではありません。
花ブロックはもはや沖縄の立派な文化なのです。

 

ただ、仲座デザインの花ブロックは、
今はあまり見かけなかったりします。

集落の古い建物や塀などに残っているのを
探すしかなさそう。

「花ブロック」にちょっとアンテナを張って地域を見てみると
もしかしたら仲座デザインの花ブロックを発見できるかもしれません!

(実際の仲座デザインの花ブロックについては是非展示会場で☆)

 

 

 

そして、文化財保護。

戦後、守礼門や園比屋武御嶽石門など、
多くの文化財を修復・復元などに尽力しました。

 

 

 

また、修復・復元以外にも
文化財指定に向けての調査も行っています。

 

 

石垣島の
桃林寺仁王像

 

 

権現堂

 

 

久米島
上江洲家住宅

 

 

仲里間切蔵元石穡

などなど。
(まだまだいっぱい)

 

 

それから、

 

 

伊波普猷の墓や

 

 

円覚寺放生池とは
どんな関連が!?

 

答えは展示会場にて!

 

 

 

今回は運よく濱口館長が受付にいて
つきっきりで案内をしてもらいました!
(ありがとうございました!)

定期的に待機しているようなので(※毎日ではないです)
もしタイミングが合えば声をかけてみることをおすすめいたします!
展示内容も分かりやすく把握できる上に、
裏話などもたくさん聞けたりして!?

可能な方は比較的すいている平日が狙いめかも!

 

濱口館長は護佐丸歴史資料図書館ブログでも
仲座久雄展についての熱い紹介記事を書いていますので
是非ご覧ください。

私のこの下手な紹介記事なんかいらないかも?(^^;)

 

 

仲座久雄展~沖縄の建築と文化を守った中城出身の建築家~

護佐丸歴史資料図書館 3階企画展示室
~3月29日(月)まで
10:00~17:00
入場無料

※毎週火曜日と3月18日(木)は休館日

 



 

もう少し書きたいことがあるのですが、
長くなったので次記事で。

 

(つづく)


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キラキラ琉球史☆ゆんたくマンガ(57)『オウム』

2021年03月06日 | ・キラキラ琉球史☆ゆんたくマンガ

 

 

「トックン」については55話参照。

声色はもちろん、姉・百十踏揚。

 

 

そして、
「弟が心配で、家(越来)に戻る前に
自分の声をオウムに覚えさせる姉」の図。

 

尚徳は朝鮮王朝との外交で
何番貿易で手に入れたオウムや孔雀をプレゼントしています。
派手で華やかなこれらの鳥は
尚徳そのもののイメージと重なり
実に「尚徳らしいな」と思ってしまいます。

キラキラ本でも尚徳はオウムとセットで描きました。

 

 


「キラキラ琉球史☆ゆんたくマンガ」
シリーズ初見の方はこちらもご覧下さい。


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首里城レポート(追加施設と、制限過多?)

2021年02月28日 | ・琉球歴史/文化風景

 

先日、「手わざ」展を見るために訪れた首里城。

約5か月前の前回よりも変わった所&思う所があったので
レポートします。

 

まず、有料エリアゲートをくぐったところの風景。

パッと見は大きく変わりませんが、
色々と変化している点が。

 

 

まずは御庭の一角に欄干やその土台(?)が並べられていて
見ることができます。

 

そして、大龍柱がなくなりました。

大龍柱は現在、下之御庭に建てられた小屋に異動→補修を終え、
そのまま寝かされた状態で展示されています、

 

 

(↑窓越しに見学することができます)

 

 

 

女官居室は売店兼休憩所になっていました。
(なお、この女官居室も一部被災しています。
訪れた時はこの建物の外壁にも注目してみましょう)

 

 

中の休憩スペースはこんな感じ。

映像コンテンツなども見ることができます。

 

 

そして右手に見えるのが、新しくできた建物。

 

 

首里城復興展示室。

残存物や火災後の取り組みを紹介する映像展示など。
トイレもこちらに。

展示はこれから更に充実していくことを期待。

 

 

東のアザナからの風景。

被災していた奉神門の修理が進んでいます。
3月末には終了する見込みのようです

(修復している様子、間近から写真撮ってたのに
SDカードの不具合でこの時のデータが壊れていました

 

 

ところで、今の首里城は
これまでにないくらい「工事中状態」でした。

まず、瑞泉門↓

 

 

なお、「琉球の華みぐい(華巡り)」というイベントが開催中でしたが、
生花の展示演出は瑞泉門下のこのスペースだけの様子…。

う~ん…。

 

 

そして右掖門。

漆が削り取られて白木の状態が垣間見れたのは良かったです。

 

瑞泉門と右掖門も漆の塗り直し作業で、
3月末に終了予定とのこと。

 

 

そしてずっと気になっているのが、
変わらずネットだけかけて放置状態の
継世門に、

 

 

鉄パイプにネットの龍樋…。

 

そして今回気づいたのですが、
万国津梁の鐘(レプリカ)がかけられている供屋に、
立ち入り禁止ポールが…。
(こちらも写真データが壊れてしまい写真なし)

え~……。

 

 

守礼門のそばの
国王頌徳碑や、

 

 

真珠湊碑文にも、
ここに移設されてから
立ち入り禁止ポールがついたのも
前々から不満だったのですが、

供屋までもか!
と。

この2つの碑文も
万国津梁の鐘の銘文も
以前のように近づいて文字や文章を
まじまじと見る(読む)ことができなくなってしまって
甚だ不満…。

子供たちにガイドするときは
たいてい碑文から「〇〇を探せ」ってやってただけに。


首里城、何かと制限多くなってない?(;´・ω・)

 

メイン施設が復興工事中だからこそ、
それ以外のスポットはなるべく
ネットやポールや三角コーンのない、
そのものの状態で見学できるようにしれくれたらいいのにな。

 

京の内とかも、
芝生や藪などに入らないように制限するのは分かるけど
あちこちに三角コーンやポールが目に入るのはとにかく興ざめ。
理由があって立ち入り禁止にせざるを得ないにしても、
ちょっとやり方を考えてほしいよ…。


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琉球王国の「手わざ」展、首里会場

2021年02月24日 | ・琉球/沖縄、徒然日記

 

琉球王国文化遺産集積・再興事業
『手わざ 琉球王国の文化』

 

琉球王国の数々の芸術品に、
現代の職人たちが最新の研究成果を元に挑戦した「手わざ」展。

単に見た目だけでなく、
原資料(実物の文化財)を最新の技術で分析・研究し、
可能な限り製作された当時の材料や技法を用いて
製作された当時の姿を忠実に復元する、
というのが「模造復元(復元美術)」で、
「手わざ」展は、模造復元品を展示・紹介するものです。

ちょうど1年前、
2020年2月に県立博物館で開催されたのを皮切りに、
宮古、石垣と巡回して、
再びの首里へ。

最初の県博での展示は2度見学に行っていましたが(→  
その時にはまだ完成していなかったものが続々完成し、
展示されているということで、
行ってきました!!

 

 

まずは、首里城へ。

有料区域の世誇殿が展示会場。

 

 

こじんまりとしたスペースなので、
展示品は6点。

漆器、染織、陶芸、三線など。

解説パネルや実際に開鐘(三線)の音が聴ける
映像もありました。

本展示会のB2ポスターももらえるのはココだけ!


 

そして県芸の付属図書館・芸術資料館へ。

 

 

元々作品展などが行われる展示室なので
がっつり展示

 

 

1年前の県博での展示会では、
上の三御飾しかなかったけど
その土台となる「盆」がお披露目!

内側は朱漆に沈金、
外側は透かし彫りに金箔。

まさに豪華絢爛

 

 

そして私が今回特に見たかったのが、
伊平屋阿母加那志の縫衣装。

黄色に藍の裏地がすごく新鮮

紅型にはない、
古琉球独特のデザイン・配色です。

 

実はこの衣装、県博の常設展で推定復元され、
展示されているのですが、

 

 

ここでは赤地に水色裏地。

Twitterで得た情報によりますと(→)、
これまで赤だとされてきたが、
科学分析結果で黄色地だということが判明した
とのこと(!)

これは印象がガラリと変わりますね!

実は『琉球戦国列伝』の百十踏揚イラストは
この衣装を元にしているのですが
リテイクするときは赤衣ではなく黄衣にしなきゃ~!

 

 

でもその黄色も、
紅型で見る鮮やかな黄色ではなく
すこしくすんだような独特な黄色。

これが古琉球の黄色か…。

 

パンフレットにこの作品の詳細紹介がなかったのが残念…(´・ω・`)

 

 

「模造復元」されたものを鑑賞する良さは、

そのモノが生まれた当時の
鮮やかさや輝きを見ることができること。

デティールなど細かいところまで鮮明に見れること。

そして質感を感じることができること。

 

着物類は布の透け感や生地感なども一緒に
味わうのが吉です。

 

 

円覚寺の鬼瓦。

 

 

玉陵の蝙蝠。
ヒャッハー♪

 

 

玉御冠(皮弁冠)も!

今まで首里城で展示されてたレプリカや
那覇歴博の国宝を何度も見てきたけど、
やはり輝きが違います

 

 

首里城・県芸での展示は2月28日(日)まで。

パンフレットも無料配布しています。

琉球王国の美に直接触れるチャンス、
お見逃しなく!!

 

最後に、
これまでの「手わざ」展のチラシを並べてみた。

 


 

う~ん、ステキ


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キラキラ琉球史☆ゆんたくマンガ(56)『書は体を表す』

2021年02月21日 | ・キラキラ琉球史☆ゆんたくマンガ

 

元ネタとなっている尚徳の書については
こちからどうぞ。

尚徳のイメージ爆上がりです
(やっぱり人間、多少は抜けたところがないとね~(笑))

 

また、天界寺とは
尚泰久~尚徳期に作られた当時最大のお寺です。
詳しくはこちらから

 

 


「キラキラ琉球史☆ゆんたくマンガ」
シリーズ初見の方はこちらもご覧下さい。


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