琉球浪漫シアター最終公演
「尚円王回顧譚~琉球武将烈伝~」
2012年2月29日(水:閏日)
パレット市民劇場
出演/オリジナル特別編成
女性アンサンブルのみなさ~ん*
7月からスタートし、Ⅲシリーズまで全12公演設定されてきた
琉球浪漫シアターの最終公演でした。
総集編ということで金丸をストーリーテーラーにおいての
各武将の紹介と思いきや、
がっつり金丸という人物を描いた「新作」舞台でした!
簡単にストーリーを紹介すると、
金丸が尚泰久に仕え、王府の高官として働いていく、
その中での「志魯・布里の乱」「護佐丸・阿麻和利の乱」
そして王位につき、没するまでの物語でした。
金丸自身も波乱万丈な人生なので、展開のメインはやはり「護佐丸・阿麻和利の乱」で、
その後の尚徳との確執やクーデターに関してはさらっとしてましたが、
(個人的には尚徳は出てほしかったな☆冒頭の声だけ出てた?)
大城賢雄討伐後の“2人の対話”や(話の核はこっちかな)、
死ぬ直前の金丸の[狂気]がとても印象的でした。
ワタシが以前から望んでいた
「護佐丸・阿麻和利の乱」などは
金丸が黒幕(もしくは関係していた)という上で
ヒーローであってほしい
という金丸象が見れたので大満足!
ストーリーテーラー*月清と尚真(金丸の娘と息子)
とにかく冒頭よかった、冒頭!
「シンカヌチャー」で華やかに始まったかと思ったら、
金丸が裏で討ってきた武将たちの亡霊(声)にさいなまれ狂気をはらんでいく様。
そして死去。
舞台全体としては華やかというよりはかなりシリアスで渋かった
ストーリーテーラーが月清(音知殿茂金:おとちとのもいがね)と尚真(真加戸樽金:まかとたるがね)とも予想外だったし(でも納得)
口調も新城先生ぶりのまじめしっとりトーン。
全体の出演者も少なめでしたし(でも少数気鋭でしたが!)、
そういえば「笑えるキャラ」「笑える場面」も設定されてなかったですね。
そして各舞台とのリンク。
「義の男・護佐丸」とのリンクがメインだったかな。
「百十踏揚」ももうちょっと入るかな?と思ってたけど…。
そんな、大人でシリアスな舞台を演じてくれたのが
Teamシンカヌチャーの少数気鋭のメンバーに加えて、
肝高の阿麻和利のOB・OGなどをプラス!(5代目阿麻和利君含む)
そんでもってTAO Factoryから蔵當さんもっ★
阿麻和利君は来るだろうな~と思ってましたが、
本舞台主役の金丸と相手役賢雄の配役はこれまた意外でした!
逆と思ってた~!
金丸と大城賢勇
ワイルド低音ボイスなドンピシャ賢雄が金丸を、
現代版組踊きっての琉舞プリンスが武将・賢雄を!
両者ともかなり新鮮でした。
ちょっとワイルドな武将肌な金丸!
でもそれがかえって[狂気]な金丸を表現するにはすごくハマってました。
そして見目は賢雄でもやっぱりここは外せない、
琉舞プリンス☆定番演舞「灯火」も健在。
か~な~り~新鮮だった~~~。
(ちなみに場面は百十踏揚と賢雄の恋模様。百十踏揚の表情等のセツナイ心情表現もさすがのさすがでした)
クールでワイルドな「THE武将・鬼大城」とはまた一味違った賢雄像を見せてくれました。
「これまでとは違った金丸象、そして賢雄を描く」が本舞台のねらいだったとしたら、
今回の驚きキャスティングも納得ですね!
や~、なんかすごく貴重なものを見た気分になりました(笑)
阿麻和利*百十踏揚*尚泰久*護佐丸。みんな肝高の阿麻和利卒業生☆
ん~、この舞台2幕2時間とかに展開してまたやってほしい…。
まだまだイケる金丸像!
(っていうか、百十踏揚とか再演希望の舞台ばっかりなんだけど)
金丸と賢雄の関係が今回特にピックアップされてましたが、
個人的には金丸と尚泰久の関係も外せないと思うノデス。
金丸があれだけの“忠誠心”を持った「尚泰久」、
それはなぜなのか。
金丸が金丸という人間になった、「核」の部分。
パンフレットにちょっと書かれていましたが、
(尚泰久によってようやく安定を得た金丸云々…)
こっちももっと膨らませていけそうですよね(´艸`)
ワタシの妄想ではこの二人の間には「主従」関係であると同時に、
「主従」を超えたアルモノがあったと思ってます☆(うひっ)
パンフレットと言えば、「尚円王年表」よかったですね~♪
今回総集編ということでいろんな出来事や人物がリンクしていくので
説明的セリフも多めの琉球史知識ゼロの人にはむずかしめだったと思うので
年表は内容を理解するいい手助けになったと思います。
安里大親とか尚真とかの年齢設定はちょっとフィクションでしたけど☆
(参照 → ★ )
志魯・布里の乱とかも!
扇子の演舞+棒演舞。
曲に合わせた「舞」でありながら戦いを表しててかっこよかった~~!
そ~いえば賢雄は年齢不詳なんだよね~~~。
本舞台では金丸とほぼ同年代っぽかったけど。
金丸より上か下か同じか。
阿麻和利より上か下か同じか。
人物の年齢設定って結構大事よね(笑)歴女的に?
みなさんはどっち派ですか?
ちなみにワタシは阿麻和利とほぼ同じ派。
(金丸よりはずっと下。金丸と尚泰久は同じ年なので)
ワタシの理想の人物像は「小説:百十踏揚(与並岳生著)」なのさ(笑)
盛親*安里大親*津堅も兼任☆男性アンサンブル
さて、本公演が琉球浪漫シアターの最後ということで、
「出発の朝」をクライマックスに持ってきましたね。
また翌日が県立高校の卒業式(!)ということもあってか、
こちらもおなじみの演舞「レキオの夢」の
[旅の終わりは新しき道の始まり]
という歌詞が妙に心に響きました。
高校3年生のみなさん、高校卒業おめでとうございました
12回の公演を通して琉球の様々な歴史や人物を
いろんな角度から紹介してきたこの琉球浪漫シアター。
この公演を通して、琉球史に興味を持って
今度は自分なりに「琉球史を楽しむ」(もちろん現代版組踊も!)人が増えていることを願います!
出演した現代版組踊シリーズのみなさん、保護者のみなさん、スタッフさん、
そしてTAO Factoryのみなさん、
本当にお疲れ様でした!!
そしてありがとうございました!
ファンを(勝手に)代表してお礼を述べまして、
ワタシの琉球浪漫シアターのレビューもこれにて終わりとなります。
いつも長いレビューにお付き合いいただきありがとうございました♪
うわ…6週連続で現代版組踊三昧でした。
(うち、2日連続が2回…)
さて、次の舞台は、と。
(つづく(笑))
今回、平日開催(那覇)、しかも高校卒業式前日、高校入試1週間前というスケジュールに加えて
インフルエンザ流行中でということもあって
ワタシの周りでも行きたくても行けないという人が結構いたので、
普段はあまり撮らないんだけど(←緊張するから)
今回はがんばってお願いして写真撮らせてもらいました♪
キャスト・アンサンブルのみなさんありがとうございました~☆
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では、これから読谷行ってきます。