博客 金烏工房

中国史に関する書籍・映画・テレビ番組の感想などをつれづれに語るブログです。

『乾隆下揚州』

2006年05月07日 | 映画
『乾隆下揚州』(1978年ショウブラザーズ作品、李翰祥監督、劉永主演)

乾隆帝がちょっと身なりのいい一般人に身をやつし、重臣の劉墉と鄂容安を引き連れ、揚州の街をぶらつくといった内容で、乾隆帝一行が揚州八怪の一人、鄭板橋を騙して絵を描かせたり、占い師が乾隆帝の正体を言い当てたばかりに死ぬ運命に遭ったり、地方役人のドラ息子が町娘に言い寄ろうとするのを助けたりといったエピソードを複数寄り集めていますが、特に山場らしい山場のない、実にまったりとしたコメディです。

『戯説乾隆』のように、悪代官が毎日筋トレに励んでいて、乾隆帝と15分に渡るバトルを繰り広げたりとか、街で知り合った娘さんが実は朝廷の役人であった父親を冤罪で亡くしていて、有罪の断を下した乾隆帝を父の仇として付け狙っているとか、そういうハードな展開は一切ありません(^^;) 

この作品、シリーズで4本ほど作られているようですが、他の作品もこんな調子なんでしょうか。またパッケージには「乾隆下江南に関わる野史と民間伝奇をミックスした」というような文言があり、個々のエピソードには元ネタがあるのかもしれませんが、実際の所はどうなのかよくわかりません……

【追記】あちこち検索してみてわかったのですが、この作品は『乾隆下江南』の続集で、こちらの方には『四庫全書』の編纂で有名な紀も登場するとのことです。店頭ではシリーズ中のどれが第一作かわからず、取り敢えず『下揚州』を購入してみたのですが……
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする