内藤陽介『これが戦争だ! -切手で読みとく』(ちくま新書、2006年3月)
タイトルだけ見たら何の本かわからないかもしれませんが、要するに戦争や紛争にちなんで発行された切手や封書をあれこれ紹介している本です。正直、内容的に深みはないものの、アヘン戦争から現代のイラクまでと扱っている時代と地域が幅広く、(この本によると、アヘン戦争の始まった1840年はイギリスで世界最初に切手が発行された年にあたるそうです。)近現代史の小ネタ本としてはよくできています。
ネタとして面白かったのは、第二次大戦中に発行されたヒトラーの横顔が描かれた切手の話です。これはもともとドイツで発行されていたのを、まずアメリカがそれをそっくり似せた偽造切手をつくり、ドイツ国内に散布します。それにあきたらず、ヒトラーの顔を骸骨に変えたパロディ切手までバラまきます。今からすると子供じみたバカバカしい行為にしか思えませんが、大戦中はその子供じみたバカバカしい行為に心血を注いでいたわけですね…… ちなみにドイツの方もイギリスの切手の図案をいじってこの種のパロディ切手を作っていたとのことです。
タイトルだけ見たら何の本かわからないかもしれませんが、要するに戦争や紛争にちなんで発行された切手や封書をあれこれ紹介している本です。正直、内容的に深みはないものの、アヘン戦争から現代のイラクまでと扱っている時代と地域が幅広く、(この本によると、アヘン戦争の始まった1840年はイギリスで世界最初に切手が発行された年にあたるそうです。)近現代史の小ネタ本としてはよくできています。
ネタとして面白かったのは、第二次大戦中に発行されたヒトラーの横顔が描かれた切手の話です。これはもともとドイツで発行されていたのを、まずアメリカがそれをそっくり似せた偽造切手をつくり、ドイツ国内に散布します。それにあきたらず、ヒトラーの顔を骸骨に変えたパロディ切手までバラまきます。今からすると子供じみたバカバカしい行為にしか思えませんが、大戦中はその子供じみたバカバカしい行為に心血を注いでいたわけですね…… ちなみにドイツの方もイギリスの切手の図案をいじってこの種のパロディ切手を作っていたとのことです。