博客 金烏工房

中国史に関する書籍・映画・テレビ番組の感想などをつれづれに語るブログです。

記念幇会

2007年10月02日 | 旅行・オフ会・展覧会
そう言えば9/30には『新シルクロード』が放映されていたはずですが、録画するのをすっかり忘れてました。『風林火山』はバッチリ録画してたのですが……

で、国際クロスメディアシンポジウムのパネルディスカッションを途中退出し、記念幇会スタッフの大兎・宣和堂両氏と準備のために会場の悠悠亭へと急ぎます。私は店の前に立って三々五々集まってくる参加者の皆さんを誘導する案内役をつとめることに。

幇会開始一時間前から店の前に立ってましたが、一番最初に話しかけてきたのは、通りすがりの知らないおじさんでした(^^;) 「君、そんなとこで何してんの?そのチラシの武侠って何?」「中国の時代劇と言いますか、カンフー物みたいなやつです」「ふーん。カンフー物って、映画の『HERO』みたいなやつ?」「そうそう、そういう感じのです!で、今日はこの店でそのファンの集いがありまして……」というような会話をかわしてました。

下の写真は当日首にかけていたスタッフ証です。



幇会では岡崎由美先生やマクザム武侠ドラマ担当の柳沢氏への質問コーナーが設けられ、「原文では別に方言で喋っているわけではないのに、どうして日本語訳本では周伯通は関西弁で喋っているのか?」という愉快な質問や(ちなみに回答は翻訳者の金海南先生が周伯通の個性を際立たせるために発案したとのこと)、金庸小説の改訂版の評判はどうなんですかというゲフンゲフンな質問が寄せられました。(やっぱりと言うか何と言うか、改訂版を巡っては色々と物議を醸しているようです……)

個人的には金庸ML創設者のtoshiさんや関西幇会のマキさんと久しぶりにお会いしたりしましたが、正直このあたりは週の頭にひいた風邪の影響と当日の疲労とでヘロヘロでした(^^;) でもまあ、シンポジウムから幇会まで何とか乗り切れましたね。記念幇会に参加された皆様、お疲れ様&ありがとうございました。
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『中国古代史論叢 四集』

2007年10月02日 | 中国学書籍
『呂氏春秋』の講読会である一字千金の会の有志による論文集『中国古代史論叢 四集』が東方書店で取り扱いを開始した模様。

http://www.toho-shoten.co.jp/kbook/JBookView.jsp?cbc=4990113155

東方以外では京都の高畑書店でも取り扱いされています。
私も「会同型儀礼から冊命儀礼へ―儀礼の参加者と賜与品を中心として見る」という一文を寄稿していますので、書店等で見掛けたら手に取って見てやってくださいませ。
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国際クロスメディアシンポジウム その2

2007年10月02日 | 旅行・オフ会・展覧会
孫立川・岡崎由美両氏の対談の後、休憩を挟んで東映の常務取締役・坂上順氏、大河ドラマ『風林火山』制作統括・若泉久朗氏、コーエー代表取締役・松原健二氏によるプレゼンテーションとパネルディスカッションが行われました。

坂上順氏はこれまで時代劇映画の制作に携わってこられたということですが、格下と思っていた韓国・中国映画の追い上げに苦しむ邦画の状況などについて述べられ、悲壮感漂うプレゼンに…… 太秦戦国祭りで思いのほか石田三成の甲冑のコスプレが多かったことを受けた、「(今まで人気がないとされてきた)石田三成もいいのかな」という一言が印象的でした(^^;)

次の若泉氏は現在放映中の『風林火山』が好評とのこともあって、坂上氏とは打って変わって軽快に大河ドラマの制作舞台裏を解説。CGで本当は三組しか用意してない騎馬武者を多数いるように見せかけたり、戦国時代の山村っぽい遠景を再現したりといった制作技術を持参のDVDで解説。坂上氏によると映画畑の人間は自分達の作品を「コンテンツ」と呼ばれるのを嫌っているということですが、こういうのを見てしまうと、却って「コンテンツ」という言葉の方がしっくりきそうな感じがします(^^;)

コーエーの松原氏は歴史ゲームの制作を中心に取り組んできた自社の歩みと、『信長の野望』・『三国志』・『真三国無双』のオープニングムービーを披露。当然悲壮感のかけらもありません。

その後のパネルディスカッションについては、この後に控える記念幇会の準備のために途中退出したので省略です。
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国際クロスメディアシンポジウム その1

2007年10月01日 | 旅行・オフ会・展覧会
14時からいよいよ中村座にて国際クロスメディアシンポジウムが開始。残念ながら金庸先生は急病で急遽来日を取り止めということになりましたが、代わりに香港天地図書公司副総編輯孫立川氏が来日され(何でも金庸先生の「片腕」とのことですが……)、「中国人にとっての武侠の意義と金庸先生」という題目での講演と、金庸先生が用意されていた講演の原稿の代読をつとめることに。

講演内容は20世紀に入ってからの旧派武侠小説の発生と金庸小説の特徴についてが主な内容で、金庸小説の特徴は武侠小説に歴史的な背景や歴史観を加味したこと、中国の伝統的文学に西洋文学的な手法を取り入れたこと、そして文学性の重視、武侠の「武」より「侠」を重視したことの4点で、現在まで全世界で金庸小説は5億冊売れたそうです。6年前の神奈川大学でのシンポジウムの時には、全世界で3億冊売れて、2億冊売れた『毛語録』を超えたとかいう話でしたけど(^^;)

金庸先生の原稿は、正直神奈川大学での講演内容と変わり映えせず…… 西洋の騎士を主人公とした小説と武侠小説との比較、『三国演義』に見られる中国の歴史文学の「三実七虚」、また源義経=チンギス・ハン説やヴェルギリウスの『アエネイス』に見られるように、民衆が悲劇のヒーローを好むのは洋の東西を問わないということなどをネタにされていました。まあ、何だかんだと明清あたりからの通俗文学の伝統を引き継いでいるあたりが、中華圏で金庸小説が読まれ続けている一番の理由なんだろうなあと(^^;)

その後は金庸小説の翻訳でお馴染みの岡崎由美先生と孫立川氏による対談が行われましたが、ここら辺で日本語通訳の方が対応しきれなくなり、中国語が聞き取れない聴衆はどんな話をしているのだかよくわからないという状態に……(-_-;) 

『天龍八部』の一部を倪匡が代作した話とか、中国の高校生向け国語教科書で魯迅の小説が削除されて金庸小説が掲載されたという話題も挙がっていたようです。中国中央電視台の討論会で阿Qと韋小宝の比較がなされたりもしたとのことですが、結局魯迅の小説は金庸小説と違ってゲームとか漫画にならないという点が致命的ではないかというような話だったと思います……
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太秦戦国祭り

2007年10月01日 | 旅行・オフ会・展覧会
というわけで太秦映画村で開催の太秦戦国祭り&国際クロメディアシンポジウム、記念幇会から帰還しました。

今日から数日かけて当日の様子を報告していきますが、今夜は取り敢えず太秦戦国祭りの様子から。

シンポジウム開始より少し前に映画村に入り、ぶらぶらと歩いてましたが、あいにくの雨天ながら甲冑なんかを身につけたコスプレーヤーの姿がちらほらと…… 

そしてマクザムさんのブースに到着。



写真にあるようにデデーンとのぼりが飾られています。中では来年1~2月頃にDVDが発売予定の『碧血剣』が上映されており、そこに陣取っていた八雲さんたちと落ち合う。

そこで頂いたパンフによると、バリー・ウォン制作の『雪山飛狐』、そしてお待ちかねの『大漢風』と、『漢武大帝』も来年にマクザムさんからリリースされるとのこと。『漢武大帝』は『大漢風』のようにBSデジタルやCSで放映される予定なんでしょうか?気になるところです。

『碧血剣』の上映が終わるとぼちぼちシンポジウムの受付時間が近づいてきましたが、これについては明日以降に……
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