ウチのベランダから見下ろせる公園にある立派な桜の木。
今日が多分、満開だ。
ここのところ、風も強かったし
散っていくのも早いだろうから、今日がきっと見ごろだ。
実は
人生で、この時期桜の花をゆったりとした気分で楽しんだのはほんの数回程度しかない。
高校までは見向きもしなかったし、大学を卒業した後はそれどころじゃなかったし・・・。
大学時代しか純粋に楽しんだ記憶が無いなあ。
昼間はよく工事現場でバイトしてたから、天気のよいこんな日には、公園で昼弁当をたべてたからね。
大概、都会ではどこの公園でも桜の木が植えてあって、
この時期はよく咲いていた。
ホコリまみれの工事現場とはちがって、桜がひらひら舞う公園はすごく穏やかで
「ああ、今年も春がやってきたんだなあ・・・」としみじみしたものだ。
先行き不安な状態だったし、「木の芽時」という言葉もあるし、
どちらかというと憂鬱な気分になることが多かった。
「花見だ~!」とはしゃいだふりをしたことは友人と何回かあることはあるけど
本当はしんみりした雰囲気になることが多い季節だ。
5月あたりになると、新芽の匂い(多分そうだと思うんだけど、真偽は不明)をかぐと、それはそれでまた新しい年が始まったことを実感してしんみりとした気分に・・・。
とにかく、新しい年度が始まったことを実感すると
乗らなくちゃいけない電車に乗り遅れたようなアセリというか
他のヒトはどんどん新しい道に進んでるのに自分だけ取り残されてるような不安感というか、
やらなくちゃいけないことをやり残してるような後ろめたさというか、
そういった気分が膨らんできてた。
多分、あやふやな自分のことに対する不安感がものすごくあったからなんだと思うんだけど。
未だに、「大学の講義になかなかたどり着けずこのままじゃ単位が取れなくて留年する」というような夢をみることがあるのもこの時期が多い。
ホントに出席日数が足らなくて、たった一個だけ単位が取れなくて留年しちゃったから
きっとそれがトラウマにでもなってるんだろう。(苦笑)
いろいろと考えることが多い季節であることに間違いはないね。
まあ、そのころよく考えたおかげで
今はもう大丈夫になった。
いまはとにかく子どもが独り立ちするまでは家族優先と決めてるから迷いはない。
昔は「なんでこんなに悩んじゃうんだろうなあ・・・。」
「バカって良いなあ・・・。」
「自分もバカだったら良かったなあ・・・」
と思い、「バカになりたい」という曲も作ったことがあったけど
今は、悩んだ時期があるのも必要なことだったんだなあ・・・としみじみ感じている今日この頃でございます。