この岳に生きる

「この岳に生きる」とは僕の所属する山岳救助隊の記念誌の題名です。 北アルプス飛騨側で山と共に生きている僕の見た風景です。

郷土の歴史

2009年10月06日 | 新穂高の歴史

Pap_0703 杓子の岩屋

昨日、悪友と岩井戸地区にある「杓子の岩屋」を見に行ってきた。

それはどういうモノかというと、今から三百年近く前に、播隆上人がこの地を訪れた際に、この岩屋に籠もり、百日間飲まずくわずの修行を行った窟である。

その後播隆は笠ヶ岳の再興に成功したそうである。

岩井戸地区から始めは細い車道を歩き、途中から山道に入ってゆく。20分程歩くと目の前に突然岩の壁が目に入ってくる。異様な感じに少し威圧感を感じた。

そして、高さ約30mはあるだろうか、巨大な窟の中に祠がある杓子窟があった。まわりにはいくつも同じ様な窟がいくつもある。壁を触ってみるとフレーク状でとても脆い。長年の風雨や風雪で削られていったのだろう。

Pap_0699 下から見上げた窟。

削られているところが、杓子状なのでこの名前だと思う。

この近くは頻繁に車で通っているがこんな近くにこんな場所があるなんて知らなかった。

毎年夏に播隆の祭りがあるらしい。今度はそれも見てみたい。