昨夜、近くの登山道で下山中怪我をして動けなくなってしまい助けて欲しいという救助要請が入った。
すでに外は真っ暗な時間だが行くしかない。山岳救助隊、山岳警備隊すぐに行ける者で、第一陣として出発。
通報者の説明も曖昧だが、感覚として遭難現場を目指した。
登り始めてしばらくして大声で呼びかけるとホイッスルの音が微かに聞こえた。登山道からはかなり外れている深い藪のほうから聞こえた。
どうやら上部の雪で登山道を見失い、急斜面でスリップして怪我をしたようだった。
しばらく藪の中を探すが夜は中々見つけられない。しかも急斜面で自分たちも滑り落ち危険だ。
なんとか遭難者を発見し救助に入る。そこからが大変だった。遭難者を背負って登山道まで引き上げなければならないが、藪が壁になって行く手を阻むし、なにしろ急斜面。交代で背負って上からロープで引き上げてもらう。
やっとのこさ登山道まで上がると後続の救助隊員が何人も応援にきてくれた。本当に心強かった。
あとは安全な登山道を交代で背負って降りるだけ。
救急車に引き継いだ。帰宅すると午前1時。
命に別状は無くしばらくすれば回復するだろう。
今回は新たな訓練の課題がみつかったレスキューだった。