拡がるように咲く・・・キジムシロ

キジムシロ[雉蓆]（バラ科）
林際の斜面では、キジムシロが葉を拡げて、花を咲かせようとしていました。
ひと目見た時は、ミツバツチグリかと思ったのですが、よく見ると葉が羽状複葉になっていて、キジムシロだと分かりました。
地面の上に、丸く広がる草の姿をキジが座る筵に見立てて、この名がついたそうですが、この写真からその様子がわかるでしょうか。
この日は、まだ蕾が多かったのですが、このところの寒さに負けず、黄色い花をたくさん咲かせてくれていることを祈ります。

2009年のキジムシロとミツバツチグリ

４月上旬　横浜市内にて

春に咲く花・・・クサボケ

クサボケ[草木瓜]（バラ科）
小川の流れる林際の斜面では、クサボケも花を咲かせていました。
「クサ」と名がつくことからわかるように、クサボケはとても丈が低いです。
でも、大きめで鮮やかな橙色の花は、よく目立ちますね。
林の中で、芽吹き始めた緑に隠れて咲くこの花も、春の訪れを告げているんです。
はやく暖かな春が続いてくれるといいですね。

2009年の花

４月上旬　横浜市内にて

小さな花も・・・

ハナイバナ［葉内花］（ムラサキ科）
日当たりの良い林際の草地では、こんな小さな花が咲いていました。去年もこの季節に載せたハナイバナです。ほんのりと青紫がかった白い花、中心部も白いですね。
よく似たキュウリグサの花は、もう少し青みが強く、中心が黄色くなり、サソリ形花序といわれる、先が巻くような花序を出します。



セントウソウ［仙洞草］（セリ科）
小川が流れる林際では、こんな小さな花が咲いていました。セントウソウです。
これも去年載せましたが、小さな花がたくさんで、いつもどう撮ろうか迷ってしまいます。
この近くには、セントウソウが群生していて、たくさんの白い花を咲かせるところがあります。でも、花が小さいため目立たず、近くを通る人もあまり気付かないようです。
足元に咲くこんな小さな花も、春を告げているんですね・・・・・

2009年のハナイバナ　2009年のセントウソウ

４月上旬　横浜市内にて

地を這うように咲く・・・キランソウ

キランソウ［金瘡小草］（シソ科）
日当たりの良い林床では、キランソウの花が咲いていました。この場所では、毎年たくさんのキランソウが花を咲かせています。
茎が直立せず、地表を這うように広がるので、なかなかうまく全体の姿を撮ることができません。この時も、もっと寄って花を大きく撮ろうか、全体の様子を撮ろうか迷ってしまい、結局中途半端なものになってしまいました。
以前にも載せましたが、別名の「ジゴクノカマノフタ」は、このように地面を這うように広がる姿から、名づけられたという説もあるそうです。
そんな名前の由来を想像しながら観察するのも楽しいですね。

2009年の花

４月上旬　横浜市内にて

春を待っていたのに・・・

ニホンアマガエル[日本雨蛙]（アマガエル科）
林際の緩やかな斜面を歩いていると、足元で何かが動きました。またカナヘビかなと思って立ち止まると、今度はカエルがいました。いまひとつ動きが鈍く、気付くのが遅れたら踏み潰していたかもしれません。逃げる気持ちはあるみたいでしたが、ピョンピョンと飛び跳ねるイメージとはほど遠い動きでした。
このすぐ下には、この辺りの林から湧き出た小川があります。4月になりそろそろ繁殖の季節を迎えるようですが、このところの寒さでは、思うように動き回れないでしょうね。
今年の春は、本当におかしな春です。小さな生き物たちへの影響が少ないといいのですが、早く暖かな日が続くようになる事を祈ります。

４月上旬　横浜市内にて