今日は、朝日放送の「みんなの木」という番組の自然観察会が和歌山県岩出市の”根来山げんきの森”で開催され、森林インストラクターとして、参加してきました
「みんなの木」とは、朝日放送が企画する環境キャンペーンの一環で、漫画家・手塚治虫が残した「ガラスの地球を救え」をテーマに、2007年からスタート、小学校や幼稚園で森林や自然環境に関する授業と記念の植樹を行っています。
くわしくは、ホームページをご覧ください。
大阪市内に住んでいた頃、大阪森林インストラクター会のメイン活動の1つとして、何度かお手伝いをさせていただきました。
朝日放送には、テレビの収録をはじめ、生放送への出演、インタビュー、「映画ドラえもん のび太と緑の巨人伝」の試写会イベントなど貴重な体験を何度もさせていただきました。感謝です。
さて、今日の自然観察会のテーマは、みんなの嫌われ者「毛虫&芋虫」と仲良くなろうというもの・・・。
毛虫&芋虫と仲良くなって、森における役割を知ってもらうのがねらい・・なのですが、 子どもや親御さん達から、「え~」、「いや~」といった声が連発・・・。
まず、冒頭にドクガやイラガなど危険な毛虫のお話を少しした後、つかみとして、ヒメヤママユの幼虫に登場してもらいました
体長10cm近くもある大きなイモムシを目の前に、子ども達の悲鳴が響きます・・・
でも、触ってみると、実は気持ちいいくらい毛並みが整っています。
せっかくなので、隣にいたアナウンサーに触らせました。(テレビ局としても、その画が欲しいはず)
最初は、嫌々ながら恐る恐る触っていましたが、一度触ると、勧めてもいないのに2回触ってました。
それを見た子ども達も触りたいの連発。
やはり、アナウンサーはプロですね。嫌なものも嫌な顔せず、さわり、子ども達の心を掴ませてくれました。
このあと、毛虫&芋虫を探して、スケッチをとりました。
サンショウにいたナミアゲハを捕まえて、オレンジの角を出せと、みんなでつつきました。
そして、禍々しい姿をしたマイマイガの毛虫を発見。
サクラ類、クヌギ、ウメ、ケヤキなど100種以上の樹木を食べる全国どこにでもいる毛虫。
1齢幼虫に毒はありますが、それより成長した幼虫には、毒はありません。
ときどき、毛が刺さって、チクリとしますが、毒はありません。
なので、触っても大丈夫なので、率先して、僕が触りました。
「いや~」の悲鳴。
でも、何度もやさしく撫でていると、指先でツンツンし始める子どもが増えてきました。
あの対応力というか、子どもって、怖いものでも大丈夫かも・・・って思ったら、すぐに触ろうとする順応力には感心します。
それから、少し森の中に入って、鳥の巣箱の中を見ながら、「森林における毛虫&芋虫の役割」について、お話をしました。(話したのは、僕やないけでね)
葉っぱを食べた毛虫&芋虫は、鳥たちのエサになります。
毛虫&芋虫が森に住む鳥(特に雛!)たちの食料として、支えているんです。
このあと、すこし森の中を観察した後、土壌のお話と実験を・・・。
森の中の軟らかい土と歩道のような固い土の上では、水を吸収する速度が違います。
よく「森の土はスポンジ」と例えられますが、そのとおりで、軟らかい土は水をあっという間に吸収します。
一方、硬い土の上では、なかなか水を吸収しません。
実験は、直径15cmくらいのパイプを土の上に押さえつけ、そこに水を流し込む。
パイプの中の水がなくなる時間をストップウォッチで計測。
500mlの水を森の中の土は約30秒。
歩道の硬い土は、約1分30秒。
つまり、水の吸収が早いほど、雨が降ったとき、地表面を流れる水が減る。
ということは、崩壊などが起こりにくいということです。
実験後、再び観察に。
そして、アナウンサー達と合流。
カタバミで10円玉を磨いたり、ウラジロというシダで、ハングライダーやバッタを作って遊んだりしました。
その横では、マイマイガの毛並みを気に入った女の子達が、幼虫を集め出しました。
片手にマイマイガを3匹も握りしめ、喜んでました。
すれ違う人々に、「うわぁっ」と言われましたが、子ども達は楽しそうでした。
マイマイガをあんなに撫でるなんて・・・。
あれだけ、好かれると、逆に毛虫がかわいそうに感じましたね。。。
さらに、カシワマイマイという毒々しい毛虫も触り始めました。
この写真を見て、触ることってできますか?
今日の子ども達は触ってましたね・・・。すごいわ。
アナウンサーも子ども達に勧められ、マイマイガの毛虫をなでなでして、触ってました。(これもテレビ局として、画的にOKでしょう。)
親御さん達は、毛虫で遊ぶ子ども達にドン引きでしたが・・・
子ども達が楽しそうに毛虫で遊ぶ姿がとても可愛く、自然を本当に楽しんでいました。(毛虫には気の毒でしたが・・・)
毛虫も触ると本当に気持ちいいです。
今日は、本当に毛虫を満喫した1日でした。