はぐくみ幸房@山いこら♪

「森を育み、人を育み、幸せ育む」がコンセプト。株式会社はぐくみ幸房のブログです。色々な森の楽しさ共有してます♪

目立て

2014年01月29日 | 現場技術・安全管理・道具のお話

 年末年始に、自分の鉈やヨキ、職場の下刈り鎌や鉈をかき集めて、刃物の目立てをしました

Nata01

 昔は、よく師匠に、目立てした刃物をチェックしてもらいました・・

 一番最初に見てもらった時の一言。

 

 「きれいに磨けてるわ。これはよく息が切れる鉈やな。」

 

 翻訳すると「ピカピカ光っているだけで、全然切れない。だから、何回も鉈を振り回さなあかんから、よく息が切れる鉈や」ってことです

 つまり、全然、目立てができていないということです

 それから4年間、目立てをしてはチェックしてもらいましたが、一番最後に見てもらった一言が、

「まぁまぁやな」。

 今までで最高の評価

 

 それ以来、チェックしてもらえる人がいないので、自分で試行錯誤しながら、研いでは切れ味を試しの繰り返しです

 

 今でも、師匠の鉈の刃先を触らせてもらった時の感触を体が覚えています。

 このまま、サッて、指を引いただけで、指の皮膚が切れるくらい、ゾッとするほどの「切れる刃物の感触」を・・・。

 

 それ以来、あの感触を目指して、目立てするものの、その域には、全く達しません

 

 以前、師匠が、

 「あかん。研がな、切れんわ。」という鉈の刃先を触らせてもらったこともあります。

 自分が研いだ鉈より、刃先が指にひっかかりました

 僕が研いだ鉈より、師匠の切れない鉈の方が切れる・・・

 

 でも、師匠が「まぁまぁや」と言ってくれたので、「並の上」くらいの腕前はあると自負しています