アルカロイドの定義というか、線引きは明確になっていないようですが、天然由来の窒素成分を含む有機塩基類で、生物活性をもつ化合物をアルカロイドと言うそうです。
植物毒はアルカロイド系が多く、アルカロイドと聞くと、薬よりも有害・有毒なイメージを強く持ってしまいます(^_^;)。
だけど、アルカロイドは、植物だけでなく、微生物、真菌、魚類や両生類などの動物といった色々な生物が生産しています。
例えば、動物が生産するアルカロイドで言うと・・・、
フグやニホンイモリの「テトロドトキシン」。
あと、有名な毒ガエル「ヤドクガエル類」がもつ毒の種類の1つである「バトラコトキシン」。
実際は、まだまだ、あります。。。が、専門家ではないので・・・(^_^;)
アルカロイドを生産する植物をあげると、キリがないし、専門家じゃないので、そんなにたくさん知っているわけではありませんが、代表的なものとしては・・・・
じゃがいもの芽に含まれる「ソラニン」。
トリカブトの「アコニチン」(写真はミヤマトリカブト。)
針葉樹のイチイの種子に含まれる「タキシン」。
赤い果肉の中にある黒い種子は有毒で、これにタキシンが含まれています。
ヒガンバナの「リコリン」。
このほか、チョウセンアサガオ、イヌサフラン、スズラン、スイセン、青梅など
と、ここまでに上げた植物例は、強い毒性を示すアルカロイドです。
一方で、カフェインなどのように嗜好品として使われるアルカロイドもあります
(あと、僕は吸わないけど、タバコに含まれる「ニコチン」も・・・)。
実は、ラベンダーの花の香り成分も、アルカロイドの一種。
植物は、動物や昆虫などの外敵から葉や花を守るためにアルカロイドを生産していると言われています。
それでも、葉を食べられたり、花の蜜を吸われたりしているし、タネを運んでもらうため、実を食べてもらう必要もあります。
なので、外敵から身を守るためにアルカロイドを生産していると考えるよりも、「植物自身が描いている生存戦略を実現するため、アルカロイドを生産している」と考えた方が、面白いかも。
植物にも好きな動物と嫌いな動物があって、嫌いな動物を寄せ付けないために効果的なアルカロイドを生産している。(あっ、それだと、外敵から身を守ると一緒か(^_^;))
植物も好きな動物と嫌いな動物がいるって、考えると・・・、植物も人間みたいや (^_^;)。