森林や林業における代表的な鳥害と言えば「カワウ」。
カワウは樹上で巣を作り、そこで糞をするので、枝葉に糞が付着し、全体的に樹木が真っ白になり、光合成が阻害され、結果、樹木が衰弱し、枯れてしまいます。
滋賀県のカワウ被害が一番有名じゃないのかな?
以前、滋賀県内で働いていたとき、80年生のヒノキ林にカワウが営巣し、無惨な姿に・・・。
滋賀県に勤務してたのは、平成14~16年頃なので、まだヒノキの木材価格が良かった時代です・・・(たしか平均すると30,000円/m3くらいやったかな~)。
カワウ被害に遭うと、ホント、真っ白になります。こんな感じに。
河川沿いに生える樹木に営巣し、樹下のコンクリが真っ白に・・・
さて、カワウ被害は森林や林業だけでない。
むしろ漁業被害の方が深刻です!
鮎が大量に食われてしまう!
対策としては、捕獲も重要ですが、川沿いの樹木や森林に営巣するカワウの追い払いも重要です。
高い樹木が並び立つと、追い払い作業が大変になります。
なので、低木に仕立てて、カワウを追い払いやすい森林に整備するという工夫が必要だそうです。
漁業の鳥獣害と言う視点から森林を見るのも大事なことだなーと思いました。
「でも、それは漁業の問題では?」と、産業別・分野別に切り離して考えるのではなく、目の前の森林や地域の森林が、林業と関係なくても、その地域や産業が抱える問題とその森林の関係に着目し、問題解決につながる森林整備を考えていく必要もあるなと思います。
カワウ被害は、そんな分かり易い事例の1つではないのかな~
ちなみに、カワウ被害を意識した森林整備を行う場合は、事前に漁業関係者や行政、専門家の相談をした方が良いとのこと。
効果的に進めるため、カワウの生態や被害に精通した方達の声は大事です。
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