開会式という自画像

2021年08月11日 17時37分01秒 | アイデアのかけら
オリンピックの開会式はその都市の自画像である。

納得できる表現だと思う。

ロンドン五輪の開会式も、
リオ五輪の開会式も、
その都市の、その国の確かに自画像だった。

それと比べて、
なんと貧相で不細工な自画像なのか。
東京五輪の開会式を見た時、そう思った。

しかし、時間が経つにつれ、考えが変わってきた。

あの貧相で不細工な姿こそが、
今の東京、今の日本なのではないのか。

開会式の首脳陣が何度も変わった。
当初の予算の大半がいつの間にかなくなった。

新型コロナ禍の中での開催、
さまざまな制約があったのはわかっているが、
大会組織委員会も含めて、
発生した問題のほとんどは新型コロナとは関係ない。

今の東京は、今の日本は、
自分たちで思っているよりずっと、
貧相で不細工なのだろう。

そういう意味では、
あの開会式は実はちゃんと今の日本を描いていたのだ。