女としてそれはどうなんだろうか

2012年04月29日 07時36分26秒 | コメディのかけら

あるプロデューサーが、
会議終わりで作家数人を連れて、
食事に行ったときの話だ。

店へ向かう途中、
同行していた女性作家が突然、

「すいません、生理になっちゃったみたいなんで、
 コンビニに寄っていきます」

と言い出した。

それを聞いた全員が唖然。
「生理になった」という必要があるか。
「ちょっとコンビニに寄っていきます」でいいんじゃないか。

その後、遅れて店に来た彼女の手には茶色い紙袋。
そして飲み物を頼むとすぐ紙袋を手にトイレに向かったそうだ。

この一連の行動、女としてどうなんだろうか。

実は彼女、以前にも似たようなことをやっているという。

仕事帰り、ある男性作家と二人で歩いていると、

「コンビニに寄っていいですか、生理になりそうなんで」
「お前、そんなこと言わなくてもいいだろ」
「でも、突然くるんですよ」

彼の注意と彼女の答えは完全にずれている。

繰り返す。

これは女としてどうなんだろうか。

街が変わっていく事情

2012年04月27日 18時11分28秒 | アイデアのかけら

少し前になるが、
ひさしぶりに下北沢で芝居を観終えて、
劇場を出て驚いた。

キャバクラの客引きがいたのだ。

よくよく見れば、
いたるところに客引きがいる。

それもそのはず、
いたるところにキャバクラが出来ている。

かつても下北沢にその手の店はあった。
しかしその大半はメインの通りではなく、
そこから横に入った路地にあった。
そのせいか客引きの姿もほとんど見かけなかった。

いったい何があったのだ。

同じころ、
僕の住む経堂の街に、
ややこしい筋が経営するキャバクラが進出して来ようとしたが、
大家が直前にそれに気づいて断ったという話を聞いた。

実は以前にも経堂に、
ややこしい筋の店が近寄ってきたが、
いずれの時も大家が断り、
入り込んでくるのを防いだそうだ。

下北沢に話を戻そう。

今、キャバクラとなっている某所は、
僕が住んでいた頃は個人経営の飲食店だった。
その後、しばらく激安チェーン店だったが、
それもなくなりキャバクラとなっていた。

これはどういうことなのだろうか。

やはり家賃の高騰で、
個人店や激安チェーン店では、
経営が立ちゆかなくなったということか。

そして空いてしまった物件を、
そのままにしておくのも無駄だと思い、
大家がキャバクラに貸してしまったのだろうか。

大家には大家の事情があるのもわかる。
そんな大家の事情が街を変えていく。

駅の改修工事が終わるころ、
下北沢の街はどんなふうになっているのだろうか。

街の適正価格

2012年04月26日 23時59分34秒 | アイデアのかけら

僕は小田急線の経堂という街に住んでいるのだが、
経堂に新しい飲食店ができるたびに、
しばしば耳にする声がある。

「経堂にしては高い」

ただ単に高いわけではない。
”経堂にしては”高いのだ。

つまりもっと都心、
渋谷や青山、あるいは六本木ならば、
高くはない金額、
でもそれが経堂だと高いと言われてしまうのだ。

経堂というのは、
小田急線では新宿は別格として、
下北沢や成城学園などと比べたら、
やや格下の街だ。

だから、同じような店ならば、
新宿や下北沢よりも安くて当然、
みんな、そう思ってしまっているのだろう。

だが、飲食店経営者に聞くと、
メインの通りの家賃は、
いまや新宿や下北沢並み。
そのため、新宿や下北沢並みの値段でやらないと苦しいよいう。

しかし、客はそんなことは知らない。

あの店は「経堂にしては高い」という評判が流れ、
客が減り、
気がつけば閉店している。

そしてその後にチェーン店が入り込む。

悪循環。
こうして街はその顔を失っていくのだ。

経堂のような規模の街が、
今一番、その街らしさを残すが難しいのではないか。

注釈テロップ

2012年04月24日 06時24分42秒 | 業界のかけら

この前、僕も参加している某番組を観ていたら、
暴走族の再現VTRをやっていた。

その中で、バイクで迷惑走行するシーンがあったのだが、
そこにこんな注釈テロップが出た。

「私有地で許可を得て撮影しています」

クレームを想定しての注釈だが、
これを観た時、正直、びっくりした。
ここまでやらないといけないのか、と。

ロケ企画ならともかく、
再現VTRである。
いわば「ドラマ」だ。

だが、バラエティー番組の一部分というだけで、
そうとってはくれない人がいるということか。

過去に、同様にクレームがなければ、
さすがにこんな注釈は入れないはずだ。

それにしてもドラマや映画に対し、
「道路であんな違法なことをして」
とクレームが寄せられることはないだろう。

ちなみに、
バラエティーでは慎重になる食べ物の扱いについても、
ドラマや映画じゃやりたい放題だ。
大量の料理を台無しにしたところで、
文句を言われることはない。

なぜ、バラエティー番組だけ、
ここまで責められるのか。
そして、それに対して、
予防線を張らなければいけないのか。

なんとも考えさせられる出来事だったのだ。

男子の股間

2012年04月20日 06時40分07秒 | 業界のかけら

裸の大人の股間をテレビで出していけないのは当然だが、
かつて子ども(男子に限るが)はOKだった。

たとえば、銭湯や温泉で、素っ裸で走りまわる元気な男の子、
みたいなシーンだ。

だが、知らないうちに、
そういう時もボカシを入れないといけなくなっていた。

全裸で走り回る2歳の男の子の股間にボカシ。

想像するだけで奇妙だ。

と、思っていたら、知り合いの作家が自分の担当番組で、
実際にその事態が起きたという。

彼曰く、
「かえって、いやらしく見えた」

たしかにそうかもしれない。

超高層建築

2012年04月19日 06時08分24秒 | コメディのかけら

今の時代、
高いにビルや高い塔を作って誇らしげにしているのは、
自分たちが成金国家や、
田舎モノであることを吹聴しているようなものである。

そんなことを、
パリから来た人間が言っていたと伝え聞いた。

なんとも鼻持ちならぬ物言いではあるが、
ここ数年の超高層建築の例を見ると、
うなずけるところもある。

果たして東京は。

東急ハンズの階段

2012年04月15日 23時48分27秒 | アイデアのかけら

渋谷の東急ハンズの階段に、
登ると消費カロリーは何カロリーの表示があった。

このアイデアは、
もともと京都の地下鉄のものだったと思う。

節電のおり、
階段の利用者を増やすため、
階段一段ごとに消費カロリーを表示したのだ。

僕も初めて見た時は、
すばらしいアイデアだと思ったものだ。

東急ハンズの話に戻る。

別にアイデアを借用するのはいい。

だが、3階あたりで表示が途切れるのはどうなんだ?

渋谷の東急ハンズはエスカレーターがないので、
4階5階までも階段で上がる人がけっこういるはずだ。

せっかく「いいアイデアだ」と思った人を、
途中でがっかりさせるのはマイナス。

がんばって最上階まで、
ちゃんと表示してほしいものだ。

火曜日にしかイカは釣れない

2012年04月10日 21時42分47秒 | コメディのかけら

昨年、ある縁があって海釣りに行った。

せっかく道具を買い込んだので、
次なる機会を待ったのだが、
なかなかタイミングがあわず、
いつの間にか真冬。

なので、
春が来たら行こうという話になった。

「4月になったらイカを釣りに行きましょう」

そう連絡があったのは3月も半ばの頃だ。

釣り上げたイカをその場で捌いて食べるのだという。

そりゃいい。
イカ断ちをする勢いでその日を待った。

4月に入り連絡が来た。
だが、火曜日だった。
火曜日はスケジュール的に行くのが無理。

そう返信すると、

「じゃあ、イカ釣りは諦めましょう」

なぜだ。

火曜日以外にもイカは海にいるだろ。
なぜ火曜日じゃないといけないのだ。
イカ釣り業界にはそんな不文律があるのか。

実は・・・・。

なぜ、火曜日じゃないとダメだったのでしょうか。

正解は・・・。

詐欺の注意

2012年04月08日 21時50分54秒 | その他のかけら

数日前の話だが、
自宅付近の道をパトカーが、
「今日、この地区に還付金詐欺の電話がかかってきています。
 ご注意下さい」
とアナウンスしながら走っていた。

この手の振り込め詐欺って、
日によってある特定の地区に集中するってことがあるのか。

ということは、
電話番号の入手先が、
地区と何か関係あるということか。

揺れる電通

2012年04月03日 22時48分45秒 | コメディのかけら

大型台風並みの暴風が予報された日の夕方、
汐留の電通にいた。

会議をしていると、
部屋がミシミシと音を立てる。

「風のせいですよ」

社員は平然と言うが、
あれだけ大きなビルなのに、
風で揺れるってどういうことだ。

やはり帆のような形をしているから、
海からの風の影響を受けやすいのか。

モンティ・パイソンの『人生狂騒曲』の冒頭に、
T・ギリアム監督の保険会社のビルが帆船のように荒野に走りだす短編映画がついているが、
同じようにいつか電通のビルも、
海からの風に押されて出航する日が来るのかもしれない。

(少し前の観劇)『ロマンサー・夜明け峠篇/モダンスイマーズ』

2012年04月01日 23時50分10秒 | エンタメのかけら

もう観たのは、一か月ほど前のことだ。

観た直後、疑問が湧いたのだ。

なぜ、今、この物語なんだ?

舞台は開拓時代の北海道、
人食い熊が現れ村人を食い殺し、
その熊を退治するためにマタギが雇われて・・・。

ひどく大雑把にいうと、そんな物語だ。

なぜ、今、そんな特殊な設定の新作をやるのか。
それがずっと引っかかっていた。

先日、出演者だった友人に話を聞いて、疑問が解けた。

根底にあったのは、昨年の東日本大震災だった。

ちょうど公演中に、彼らは大地震に襲われた。
おかげで1ステージ休演という事態になってしまった。
さらに計画停電のため、いつ舞台が休演になるかわからない、
そんな状況を強いられたという。

この異常事態を経験して、
作家は自然の脅威あるいは自然に対する無力さを描きたい、
そう思ったのだそうだ。

しかし、震災をそのまま描きたくはない。

そこであの物語だ。
人間の手には負えない自然が、
人食い熊に象徴されたのだろう。

ちなみに人食い熊の話は、
実際にあった話だそうだ。
その事実を元に物語を作り上げた。

当日配られた、ごあいさつの類にもそんなことは書いてなかった。
(僕が見落としただけかもしれないが)

あえて書かないのが彼らの美学か。

物語を紡ぐ人間は、
自分が受けた衝撃をストレートに物語にするのではなく、
その要素を抽出し、別の形で描くことの妙を、
今回、作劇の背景を聞き、あらためて芝居の内容を思い出し、
しみじみ痛感した。