常夏の冬景色

2016年12月30日 22時39分05秒 | 旅のかけら


まるで北国のような空。


しかしながら、
ここはオアフ島のカイルア。


遠くに見える岬にある別荘に今、
オバマ大統領が滞在中との話。

周囲を車で走ったら、
海上に船が一艘、
反対側の川にやはり船が一艘、
海外沿いの道から岬に入っていく道の入口にテントとパトカー、
それぐらいしか護衛は見当たらなかった。

そんなものなのか。

それとも外から見えない場所はスゴいことになっているのか。

それにしても、
こんな時でも、核ミサイルの発射ボタンが入ったスーツケースは傍にあるんだろうなあ。

安倍総理と真珠湾とアンブローズ・ビアス

2016年12月28日 14時35分01秒 | ギモンのかけら


安倍総理の真珠湾でのスピーチの中に、
こんな一節があった。



“The brave respect the brave“、
「勇者は、勇者を敬う」。
アンブローズ・ビアスの詩は言います。
戦い合った敵であっても敬意を表する。
憎しみ合った敵であっても理解しようとする。
そこにあるのは、アメリカ国民の寛容の心です。




アンブローズ・ビアスって、『悪魔の辞典』の?

冷笑的で毒舌で知られるビアスが、
皮肉としてではなく、本心でそんなことを書いているのか。

などとギモンに思い、原典を探していたところ、
SNSを通じて知人が「これではないか」というビアスの詩を教えてくれた。

もう著作権は切れているはずなので、全文引用する。


To E.S. Salomon

What! Salomon! such words from you,
Who call yourself a soldier? Well,
The Southern brother where he fell
Slept all your base oration through.

Alike to him — he cannot know
Your praise or blame: as little harm
Your tongue can do him as your arm
A quarter-century ago.

The brave respect the brave. The brave
Respect the dead; but you — you draw
That ancient blade, the ****'s jaw,
And shake it o'er a hero's grave.

Are you not he who makes to-day
A merchandise of old reknown
Which he persuades this easy town
He won in battle far away?

Nay, those the fallen who revile
Have ne'er before the living stood
And stoutly made their battle good
And greeted danger with a smile.

What if the dead whom still you hate
Were wrong? Are you so surely right?
We know the issues of the fight —
The sword is but an advocate.

Men live and die, and other men
Arise with knowledges diverse:
What seemed a blessing seems a curse,
And Now is still at odds with Then.

The years go on, the old comes back
To mock the new — beneath the sun
Is nothing new; ideas run
Recurrent in an endless track.

What most we censure, men as wise
Have reverently practiced; nor
Will future wisdom fail to war
On principles we dearly prize.

We do not know — we can but deem,
And he is loyalest and best
Who takes the light full on his breast
And follows it throughout the dream.

The broken light, the shadows wide —
Behold the battle-field displayed!
God save the vanquished from the blade,
The victor from the victor's pride.

If, Salomon, the blessed dew
That falls upon the Blue and Gray
Is powerless to wash away
The sin of differing from you,

Remember how the flood of years
Has rolled across the erring slain;
Remember, too, the cleansing rain
Of widows' and of orphans' tears.

The dead are dead — let that atone:
And though with equal hand we strew
The blooms on saint and sinner too,
Yet God will know to choose his own.

The wretch, whate'er his life and lot,
Who does not love the harmless dead
With all his heart and all his head —
May God forgive him, I shall not.

When, Salomon, you come to quaff
The Darker Cup with meeker face,
I, loving you at last, shall trace
Upon your tomb this epitaph:

"Draw near, ye generous and brave —
Kneel round this monument and weep
For one who tried in vain to keep
A flower from a soldier's grave."


確かに3段落目の冒頭に、
安倍総理のスピーチで引用された一文が出てくる。

残念ながら、僕の英語力では、
この全文を読むのには時間がかかるし、
そこに潜み意味合いまで読み解くとなると不可能に近い。

気になったことの情報共有としてアップしておく次第。

そのうち誰かがどこかで詳しく解説してくれることを期待してます。

それにしても、
アメリカ人にとってA・ビアスって、
どんなイメージの人物なんですかねえ。

悪夢二題(ニ番目の夢)

2016年12月28日 10時36分57秒 | その他のかけら


◎二番目の夢

#:テレビ局
  大阪の放送作家が自分が若い頃の武勇伝を話し出す。

#:警察署(武勇伝の映像化)
  先輩の放送作家と二人、
  ジープ細い金属製のシャッターを突き破り、
  警察の駐車場に乗り込む。
  奥から警察官たちがやってくる。
  彼らの手にはダイナマイトのようなオモチャが点滅している。
  「警察は怖いでー。爆弾みたいなものを持ってたら、
  確認もせんと撃ってくる」
  二人は壁沿いに拳銃の火線を避けて逃げ、裏口から外に出る。

#:路上(武勇伝の映像化)
  大量の警察官がやってくる。
  自分たちを捕まえに来たのかと思ったら、通り過ぎていく。

#:店舗前(武勇伝の映像化)
  警察署の隣の店舗の前が騒ぎになっている。
  中にたてこもり犯がいる模様。
  テレビの中継が来ている。
  二人はそのスタッフのフリをして逃げ出す。

#:路上(武勇伝の映像化)
  早足でしばらく歩いたところで二人のうち一人が言う。
  「ヤマナ君、この後、時間ある?」
  いつの間か、僕も過去の武勇伝の中に含まれていた。
  この後に打ち合わせがある旨を伝えるが、
  「ちょっとだけウチによらへん」

#:放送作家の家
  顔中にホイップクリームを塗った老人がベッドにいる。
  甲高い声で意味不明なことを喋っている。
  花柄のスーツを着た放送作家が添い寝し、やさしくあやす。
  僕はその様子をベッドにぴったりと寄せられたソファに座って見ている。

  こっそり帰ろうと部屋の外に出ると、
  短い廊下があって、すぐ下足場だ。

  「一間(ひとま)だけなんですか?」
  驚いて思わず聞いてしまう。
  「うん、そうだよ」

悪夢二題(一番目の夢)

2016年12月28日 08時58分52秒 | その他のかけら


断片的ながらも、いくつかのシーンを覚えている夢をひと晩にニつも見た。

他人の夢の話ほど聞いてつまらぬものはないというが、
一応、記録しておきます。

(長いので二回に分けて)

◎一番目の夢

#:会議室
  番組の会議をしている。
  窓の外に低空飛行でヘリが飛んでくるのが見える。
  近くで何かあったのか?
  するとヘリは窓と同じ高さでホバリングをする。
  どうやらこの部屋にいる誰かを監視しているらしい。

#:電車
  電車に乗っている。
  クロスシートの電車だ。
  上空から何かのアナウンスがなされ、
  電車は次の駅に臨時停車する。

#:駅
  この時点で、僕は自分が捕まることをわかっている。
  改札を出ると、小太りの男が僕を迎えに来ている。
  小太りの男に連れられて行く途中、男が道すがらにある濁った水の入った水槽に
  何かを入れる。
  「浮かんだら無罪、沈んだままなら有罪だ」
  占いのようなものらしい。
  しかし、浮かんで来ない。
  「残念だったな」
  僕は有罪なのかと思って、その場を去ろうとすると、
  「浮かんできたぞ」との声。
  どうやら一旦有罪になった後、無罪になるようだ。

#:ラーメン屋。
  吹きさらしの場所にある立ち食いのラーメン屋。
  小太りの男はチャーシュー麺の大盛を頼む。
  まわりの客を見ると、かなり盛りの多い店だ。
  僕は普通のラーメンを頼む。

SMAP✕SMAPの極私的な思い出

2016年12月27日 16時12分04秒 | 業界のかけら



最終回を迎えた「SMAP✕SMAP」、
僕には無縁の番組だった…と思っていたが、
そういえば一回だけ特別編に携わっていたことを思い出した。

2008年5月にオンエアした
『ザッツ・ジャパニーズ・エンターテイメント 甦る日本映画黄金期』

草なぎ剛さん主演の映画「山のあなた 徳市の恋」がらみの番組だった。

溝口健二や小津安二郎といった監督の代表作と手法を紹介しつつ、
最終的には、彼らが天才だと絶賛した清水宏監督(「山のあなた」のオリジナルである「按摩と女」の監督)を紹介するという内容。

しかも普通に紹介するのではなくドラマ仕立てにした。
新聞社文化部の若手記者(広末涼子さん!)が取材をしていく中で、
いろいろとわかっていく、という趣向だった。

こんな不思議な番組は、SMAPの看板を借りなければ
絶対にゴールデンでやることはできなかっただろう。

僕のキャリアの中でも3本の指に入る、いい意味で不思議な番組だった。


便利だから余計に残念

2016年12月26日 21時16分18秒 | アイデアのかけら

夜半に体調が悪くなった。

夜明けに目が覚めて、もう眠ることが出来なくなり、
どこの病院に行こうかと調べていたら、予約できる内科があった。

これはいい。
近所の内科は開院前に並ばない限り、
いつも2時間近く待たされる。
(この寒い時期に30分以上も病院の前で待つことができるなんて、
 なんて健康的な患者なんだ!)

電話をすると、
自動受付時間外ということで、
留守番電話に切り替えられた。

留守電に吹き込んで、再び浅い眠りについた。

開院時間の9時直前に電話がかかってきた。

「11時45分からならお取り出来ますが?」

え、11時45分?
それなら予約せずに行く近所の内科と同じじゃないか。

詳しく話を聞くと、
予約は当日のみの受付だが、
自動受付をするのは7時からだという。
僕が電話したのは6時半。
留守番電話に吹き込んでも、それを聞くのは9時前なので、
順番は後の方になってしまうのだそうだ。

ちょっと待て。


自動受付は7時からなんてアナウンスもなければ、
ホームページにも書いてなかったぞ!

せっかく便利なサービスをしているからこそ、
この不親切がとても残念に感じたのだった。

ぐーちょきぱーてぃー

2016年12月24日 22時12分57秒 | PRのかけら

ようやく情報解禁。

来年2月からHuluでももクロのこども番組がスタート。

『ぐーちょきぱーてぃー』
(↑こちらが公式HP)

僕も構成で参加しております。

現在、着々と製作準備中!

メンバーからもいろいろとアイデア&リクエストが届いてます。



詳細は・・・現場の空気を見て、ちょこちょこお伝えしていきます。



どうぞお楽しみ!

まずは消すところから

2016年12月24日 08時45分58秒 | 業界のかけら

年明けの単発ドラマを作っている監督と、
あるテレビ局のエレベーターで会った。

確かもう撮影自体は終わっているはずなので、

「今、編集中ですか」

と尋ねると、

「編集はまだです。
 今、CGでいろいろ消しているところです」

なんでも写りこんでいる看板のたぐい、
たとえば、「りそな銀行」という看板が写りこんでいたら、
それをCGで消し、時には他の名前に書き換えているという。

え、そこまでやるのか?

バラエティー番組の場合、
通行人の顔や車のナンバーなどを消すことはあるが、
さすがに看板の類まで消すことはない。
あるとしたら競合スポンサーの看板が写りこんでしまった時だ。
「キリンビール」がスポンサーについている番組に、
「サントリー」の看板やポスターが写りこんでいるのはさすがにマズい。

だけど、ドラマの場合、スポンサーと関係なく消すという。

「看板を出すとしたら全部架空のものじゃないとダメなんですよ」

意識して見たことがないので気づかなかったが、
本当にそうなのか。
それとも彼が今携わるテレビ局だけなのだろうか。

テツandトモのギター

2016年12月23日 10時47分16秒 | 業界のかけら


テツandトモのギターは、
ギターを弾いているトモではなく、
テツが持ち運び、管理手入れをしていると聞いた。

事情まではわからない。

ネタで小道具を使うコンビは、
その運搬や管理はどちらがしているのだろうか。

ナポレオンズの「あったまぐるぐる」のあの小道具とか。

言われてみると、わからない。

年末進行とわが子

2016年12月22日 09時24分41秒 | 業界のかけら

年末年始の番組で編集所にカンヅメ状態のディレクター。
まったく家に帰ることができない。

しかしどうしても我が子の顔が見たくなり、
編集所まで妻と子どもに来てもらい、
その隣の公園で1時間だけ遊んだという。

ちょっといい、だけど、ちょっと切ない話。

慌ただしい喫煙者

2016年12月20日 09時55分36秒 | コメディのかけら


渋谷の外れにある魚と野菜が美味い店。

僕たちの斜め前のカウンター席には、
待ち合わせをしている女性客が一人。

しばらくして待ち合わせ相手の男がやってきた。

座ってすぐにビールを頼み、料理を2つ3つ注文。

すると、

「この店、禁煙かな」
「大丈夫なんじゃない」
「でも、誰も吸ってないよ。(店の人に)ここ禁煙ですか」
「すいません、禁煙なんですよ」
「俺、ちょっと吸ってくるわ」

と言って、料理が出てくるまでの間、タバコを吸いに店の外に出て行った。

僕はタバコは吸わないので喫煙者の生理はわからないが、
あの状況で我慢できないというのは、
立派な依存症なのではないか。

乳首とオロナイン

2016年12月19日 09時06分56秒 | コメディのかけら

打ち合わせで女性スタッフが、

「乳首にひらひらとした出来物ができたので、
 摘んで引っ張ったら取れてしまい、
 そこから出血した」

という話をした。

それもそこそこ驚きの話だが、
一番驚いたのは、話し始めのこの部分、

「これ、有名な話ですけど、
 乳首の色を薄くしようと思ってオロナインを塗ったら」

え?

オロナインにそんな使い方が?

僕は知らなかったが、
女性の間では有名なのか?

調べればわかると思うが、
今はあえて調べないでおこう。

その方が面白いからである。

クリスマスツリーの星

2016年12月18日 08時56分41秒 | その他のかけら


知り合いのイラストレーターに聞いた話。

ある広告の仕事でクリスマスツリーを描いたそうだが、
その時、クライアントから、



「ツリーのてっぺんの星は描かないでください」


と言われたそうだ。

彼も詳しい理由は忘れてしまったとのことだが、
なんでも「宗教的な理由」だったらしい。



ツリーのあの星は、ベツレヘムの星。
イエス・キリストが生まれたことを知らせた星である。

ということは、
キリスト教を快く思っていない宗教の人たちへの配慮ということか。

だったら、ツリーを描くのはいいのか、とさらなる疑問を湧くわけだが、
聞いた話なので、これ以上のことはわからない。

でも、興味深い話だったので、記録しておく。

読書:『らぶれたあ/鮫肌文殊』と読み終えて思い出したいくつかのこと

2016年12月17日 08時49分36秒 | エンタメのかけら

『らぶれたあ/鮫肌文殊』読了。

天才、鬼才、異才、
どんな言葉でも言い表しきれない、
かつていた「中島らも」という唯一無二の人物に関する、
貴重な一次情報。

読み終えてあらためて思うに、
今の時代、
中島らもさんのような人物が、
もう世に出る/出られることはないのだろうなあ。
だからこそ、
中島らもにリアルタイムでは間に合わなかった世代の方々に、
ぜひ読んでほしい。

同時に、
本書は鮫肌文殊版の『赤めだか』
いや、放送作家だから鮫肌版の『さらば、メルセデス』か。

ドラマ・映画化する場合、
もう少し恋愛要素があった方がいいと思うので、
その際は本書には書かれなかったヤスコとの話、
ご提供いたします。
放送作家仲間の間では有名なエピソードがいくつもありますので。



余談。


僕も中島らもさんには2回だけお会いしたことがある。

一度目は下北沢で。
松尾貴史さんとG2さんが組んで舞台をやろうということになり、
(後のAGAPE Store)
らもさんに戯曲を書いてもらおうとお願いに行ったのだ。
そこに僕も同行した。
本多劇場でリリパット・アーミーの芝居を観た後、
近くの『和楽互尊』というやきとん屋に行った。

らもさんの本をほぼ全冊読んでいた僕は、ご本人を目の前にして緊張。
キッチュさんが熱心にお願いするのを黙って聞いていたらもさんが、
おもむろに口を開いた。

「出来た」

間。

「タイトルは・・・豚バラ」

壁のメニューを読み上げただけだった。

その後、
スケジュール的に新作を書くことは無理という話が、
らもさんのマネージャーからあり、
キッチュさんに演じてもらうことを念頭において書いた小説
『超老伝』を舞台化することになった。

2回目にお会いしたのは、
G2さんに付いて行った渋谷の喫茶店でだったが、
その時にらもさんが何を喋ったかは記憶にない。
もしかすると何も喋らなかったのかもしれない。




余談は続くが。

『超老伝』は松尾さんにしか出来ない舞台だと思う。
なので、いつか再々演してほしいなあ。
オリジナルメンバーが希望だが、
山西惇さんは『相棒』ですっかり売れっ子俳優だし、
松永玲子が露出の激しいサンバダンサーを今やってくれるのか。

問題は山積みだが・・・観たいものである。

ディレクターを出し抜くAD

2016年12月16日 10時58分39秒 | 業界のかけら



某番組の総合演出氏の若き日の話だ。

テレビ業界に入って1年目、
もちろんまだADだった彼が付いたディレクターは、

「こいつダメだ」

と思うような人だったという。

いつまでもこんな奴の下にいてはいけない、
と思った彼は、思い切った作戦に出る。

ディレクターにウソのスケジュールを教えて、
ロケに行かせず、
代わりに自分がロケに行ったのだ。

そしてそれを自分で編集し、

「✕✕さんが来なくて大変でしたよ。
 だから代わりに僕がやりました」

とプロデューサーに提出、
それで認められディレクターになったそうだ。

もう20年以上前の話。
当時のテレビ業界には、
こんな無茶苦茶なことが通用する空気があった。

今は・・・無理だろうなあ。