ある特番のロケに同行し、
いわき市まで行く。

昼食は、もちろん、ロケ弁。

新人ＡＤ君が手配したロケ弁を見て驚いた。

刺身が入っている！

たまたま寒かったからよかったものの、
これが数日前のような陽気だったらどうなっていたことか。

いつ食べられるかわからないロケ弁に、
傷みやすいものはタブー。

まあ、こういう失敗を重ねて、
ＡＤは成長していくのだけれど。

それにしても、
今日が寒くって本当によかった。

代々木上原の駅で、
小田急線から千代田線に乗り換える。

と、車内で、
「この電車は９分遅れている」
そう、アナウンスが流れる。

違和感があった。

おそらく、僕が乗っているのは、
本当ならば随分前に出ていた電車なのだろう。

けれど、スムーズに乗り換えられ、
しかも、電車は順調に走っている。
だから、遅れていると言われても、
その実感はない。

駅で待っていて、
９分遅れたら、かなりイライラしただろうに。

だから、とても違和感を感じたのだった。

青山墓地下の通りには、
タクシー運転手が路肩に車を停めて、
大量に仮眠している。

仕事に向かう途中、
その寝姿がよく見るのだが、
いろいろなスタイルがあって興味深い。

一番多いのは、運転席を倒して寝ているパターン。
次に多いのが、後部座席に横たわるパターン。

しかし、今日はさらなる工夫を発見。

後部座席に横たわりつつ、倒した運転席に足をのばす。

こうすれば、ほぼ全身を伸ばして眠れる。

まあ、それはさておき、
勤務中にそこまでして仮眠をとらないといけない
タクシー運転手の勤務形態について、
そろそろ見直さなかればいけないのではないか。

犬には、どこまで表情があるのだろうか。

喜びや怒りは、
顔の表情はさておき、
体全体の表情はある。

では、これはどうだ？

「叱られた後の申し訳なさそうな顔」

たとえば、いたずらをした後、
僕は犬の目を見て叱るのだが、
その時、
なんとも申し訳なさそうな顔をしている、
そんな気がする。

もちろん、犬に「申し訳ない」なんて複雑な感情はないと思うのだが。

でも、何かしらの表情の変化は、
起きているのだろうか。

それとも、
そうあってほしいという飼い主の感情が、
犬の顔に映っているだけなのか。

タクシーは密室だ。

ならば、もう少し車内の臭気について気をつかってはくれないものか。

運転手さん個人として、というより、会社として。

それもサービスのひとつなのだから。

ある番組の会議で、
ある言葉が蔓延することがある。

いわば局所的流行。
だが、中には伝染病のように、
質の悪いものもある。

今、ある番組の会議で、
「言うても」
という言葉が蔓延中だ。

ＣＰが「言うても」
Ｐが「言うても」
ＡＰが「言うても」
演出氏も「言うても」

「言うても」というのは関西発の言葉だと思うが、
彼らは全員関西人ではない。

あまりに頻繁に「言うても」が出るので、
試しに何回言うか数えてみた。
しかし、途中で挫折した。
それぐらい多かったのだ。

この話を関西人にしてみたところ、
「”言うても”て言い出すと、
　そこまでの話がなかったことになるからなあ」
「津波みたいに、全部ひっくり返すことになるやろ」

なるほど。

「言うても」感染の特効薬を誰か開発してほしい。

伝え聞いた話なので、
どこまで確かな話かはわからないが、
「逆ギレ」という語を初めて使ったのは、
松本人志らしい。

そういえば、以前にも、
「ドＳ」「ドＭ」という言葉は、
松本人志が作ったと聞いた。

どちらも裏が取れている話ではないが、
ありえない話ではない。

ダウンタウンが東京の人々に与えた言葉の影響はかなり大きい。
そう思うからである。

手紙を投函しなければならなかったのだ。

この街に引っ越して３年。
思えば初めてのポスト投函だ。

なので、ポストの場所がわからない。
多分、駅前にあるだろうと思い、
手紙を手に、駅まで行く。

すると、その途中でポストを発見。
それはいつも歩いている道の傍らにあった。

なんということだ。
今まで、そこにポストがあることが見えていなかったのだ。
そして、意識した途端、見えてきた。

これはポストに限ったことではない。

ある知人の兄は、かつてヤンキーだった。
だけど、ちょっと引きこもりがちだった。
だから、派手な髪型で、いつも家にいた。

ヤンキーだから、家族の誰とも話さなかった。
唯一、話しかける相手が、飼っていた犬だった。

弟に電話がかかってくると、必ず兄が出た。
そして、必ず「いねーよ」と言って切った。

だったら、最初から電話に出なければいいのに。
そう言って、弟の友人たちは兄のことを笑った。

今日、見かけたランチの看板に、こんなお品書き。

○手作りカレーライス
○手作りハヤシライス
○手作りハンバーグライス

まあ、ここまではよしとしよう。

しかし、これはどうだ？

○手作りしょうが焼きライス

定食屋とカフェを足して２で割ったような街場の店で、
手作りでないしょうが焼きなんてありえないのではないか。

”手作り”という言葉の魔力の中毒患者がここにいた。

聞いた話である。

ある会議が、
とても盛り上がった。
会議室から爆笑が響く。
バラエティ番組の会議としては、
理想的な形である。

すると・・・

「もう少し静かにしてもらえませんか！
　会議中なんですよ」

隣の会議室から抗議があった。

こっちだって会議をやってるのに・・・。

そう思ったそうだ。

まったくバラエティ番組の会議は難しい。

野球中継のカメラの数は限られている。

だから、
外野にボールが飛んだ時、
カメラはボールを写すべきか、
それともそれを追う外野手を写すべきか、
ある時期、問題になったそうだ。

かつては、圧倒的に外野手を写す派が多かった。
ボールに表情はないが、
外野手には表情があるからである。

だが、現在はボールを写すというのが主流。

どうしてこのような変化が生じたのかはわからない。

ただ、外野手を追っていたからこそ撮れた、
印象的な映像というのは多々あるらしい。

それがわかっているのに、
あえてボールを写すとは。

何か理由があるのだろうが、
残念ながら僕はスポーツ中継に詳しくないので、
これ以上のことはわからないのだ。

今日は誕生日。
４１歳になった。

別に歳をとることに、
感慨はない。
それは３０代になったときもそうだったし、
４０代に足を踏み入れた去年もそうだった。

だが、僕たちの世代の場合、
特に男は、
この４１歳という歳にだけは、
特別な感慨を抱くに違いない。

そう、あの歌を思い出すからだ。

♪４１歳の春だから
　元祖天才バカボンのパパだから

バカボンのパパと同じ歳になった。

今年、そう感慨にふける男たちが、
この世に何人いるだろうか。

近所のＴＵＴＡＹＡに自転車で行くと、
日曜日で混みあっているため、
係員が路上に出て駐輪場所への誘導をしていた。

それはいいのだが。

なぜか、
サングラスにマスクというあやしい姿。

大きな道路沿いなので、
排気ガス対策なのか、
それとも単に風邪をひいているだけかはわからないが、
どう見ても不審人物にしか見えない。

せっかくの気づかいが、
その姿のおかげで台無しである。

国際線のＣＡに聞いた話である。

教授風の紳士がトイレに入ったが、
なかなか出てこない。

もしかして中で倒れているのでは。
そう心配していると、ようやくドアが開いた。

中から出て来た紳士は”女”になっていた。

国際線の機内であれば、
知り合いの目を気にすることなく女装できる。

それが彼の機上の愉しみだったそうだ。

あまりにくだらない話なので、
もしかするとＣＡ界の都市伝説かもしれないけれど。

コメディのワンシーンになりそうな話である。