Apr.29(Mon.)
■今日という日。
朝、リタに朝食と新しい水を供える。
いつものように「召し上がれ」と言って。
落ち着かない。
おととい昨日は大丈夫だったのだが、胸のあたりがざわざわする。
気分転換に世田谷区中央図書館まで調べ物に行く。
その道中でも、時々、息苦しくなる。喪の作業の第二段階に入ったということか。
帰り道、お世話になっていたペットサロンへ、次回予約のキャンセルをしに行く。
GW明けにトリミングに行く予定だったのだ。
ここ何回かは、ちゃんと立つことの出来ない状態だったのに、
いつもきれいにしてくれたトリマーさんにお礼を言うと、
「女のコだから、トリミングの時はいつもちゃんとしてくれました」
帰還後、明日の宿題の仕込みをするも、集中力がまったく出ない。
寝落ちするため、揉まれに行く。少しだけ身も心もすっきりする。
家人(小)が心配して電話をくれた。
リタの件以外にも、現在悩んでいることがあり、そのことについても、家人(小)に話す。
家人(小)の見解は、僕にはないものだったので新鮮だ。
そしてなにより、電話をくれたことが嬉しい。
他にもいろいろなかたちで心配してくれる友人知人がいる。ありがたい。
今日から現実に戻らないといけないのですが、
書くことで心静まるので、
もう少しだけお付き合いください。
リタの棺には4つのものを入れました。
①僕たちが初めてリタと会った日の写真
この時はまだ名前は付いていません。
リタという名前は家族で馬事公苑を散歩していた時に、
思いついた名前でした。
あくまで「リタ」という音だけで決めた名前ですが、
あとになって、
家人(大)こと絵里の「リ」と、
娘のひなたの「タ」が入っていることに気づきました。
②留学先から帰国したひなたを出迎えるリタとニナの写真
ひなたは自分の部屋があるにも関わらず、
高校生まで、ほぼリビングのソファで寝ていました。
最初は自室で寝るのが怖くて。
後半は、部活で疲れて寝落ちして。
そんな時、いつもリタが一緒に寝ていました。
ひなたが寂しくないようにと、
添い寝してくれているように見えたものです。
ひなたが大きくなっても、
リタの中ではずっと小さい子どものままだった、
そんな気がしています。
③きゅうり
リタはきゅうりが大好物でした。
キッチンできゅうりを切ると飛んできました。
食べさせる前に、きゅうりの端を角のように頭に乗せて、
面白がっている時期がありました。
何回か繰り返すと、何も言わずとも、
きゅうりを乗せやすいよう、リタから頭を下げていました。
ある時、ズッキーニを切ったら、
きゅうりと間違えて飛んできて、
きゅうりじゃないとわかってがっかりして
去って行った時はおかしかったなあ。
④玄関先のモッコウバラとジャスミン
どちらも香り高い花です。
我が家の目印として入れました。
どこからでもすぐに我が家がわかるように。
Apr.28(Sun.)
■今日という日。
朝から青空。
今の時期、我が家の玄関先は花盛りだ。
リタを送る日がこんな日でよかった。
迎えの車が来るまでのあいだ、
16年半、リタが暮らした家の中を一緒に巡る。
きゅうりを切ると飛んできたキッチン。
幼い頃、降りることのできなかった階段。
暑い時、よく寝そべっていた一階の廊下。
小さい頃は自分の部屋で寝るのが怖くて、
中高生になってからは疲れて寝落ちして、
家人(小)のベッド代わりになっていたソファ。
リタはいつもそこで家人(小)と眠っていた。
12時から大蔵動物霊園で葬儀。
棺の中には、リタと僕たち家族が初めて会った日の写真、
家人(小)が帰国した時に大喜びで出迎えているリタとニナの写真、
大好きだったきゅうり、
そして、玄関先のツルバラとジャスミンを入れた。
この香りが我が家の目印となって、すぐに見つけられるように。
火葬を終えて、リタと一緒に帰って来たのが14時過ぎ。
すべてがスムーズに終わった。
これもリタが亡くなったのが土曜日の朝だったからだ。
亡くなるタイミングといい、季節といい、
最期の時まで本当にいいコだったなあ。
昨日、いつもお世話になっている院長先生がお休みだったので、
あらためてかかりつけ獣医にご挨拶に行く。
寂しいけれど、気持ちを切り替える準備をしないといけない。
頑張る。
Apr.27(Sat.)
■今日という日。
リタが亡くなった。
朝9時頃、
いつものように家人(大)のベッドで寝ていたリタを抱き上げ、
リビングを連れて行こうとした。
目は開いているが、無反応だったので、明るい場所で確認すると、すでに亡くなっていた。
年齢的に、いつ最期の時を迎えてもおかしくないと覚悟していたが、
まさかこんなかたちでのお別れになるとは思ってもいなかった。
でも、最後までちゃんとご飯を食べて、お腹いっぱいで、
一番安心する場所で眠って、そのまま旅立ったのだ。
安らかな最期だったと思いたい。
家人(小)にLINEすると、すぐさま電話がかかってきた。
仕事中でもなく、真夜中でもなく、ちょうどいい時間でよかった。
テレビ通話のカメラでリタの姿を見せる。
家人(小)が小さい頃、いつも一緒に寝ていた。
その姿を見て、リタがまだ幼かった家人(小)を守ってくれている、
そんなふうに思ったものだ。
こんなふうに愛犬を看取るのは初めてなので、この後どうしたらいいのかわからない。
かかりつけ獣医に問い合わせると、エンジェルケアをしてくれるという。
昼過ぎ、診察時間終わりで、リタを連れていく。
ペット火葬・葬儀のための場所を教えて頂いたので、すぐさま予約を取る。
明日の昼に葬儀を行えることになった。
連れて帰ってきたリタは、とても穏やかな顔で、
長いひげも整えられ、眠っているようにしか見えない。
でも、体に触れれば、冷たく硬い。もうここに生命はない。
家人(大)が何度も何度もため息をつく。正直、僕もまだ悲しみはない。
あまりに突然のことだったので、感情が追いついていないのだろう。
喪の作業の第一段階:無感覚・情緒危機の段階とは、このことか。
夕食の買い物に行って戻ってくると、玄関先に花が届いていた。
チカさんからだった。
先日、お邪魔した時、老猫を見送った体験談を聞いた。
近い将来、リタにもそういう段階が来るのでしょうねと話した。
それからまさか3日後にこんなことになるとは。
チカさんの心遣いがとてもありがたい。
リビングの、いつも寝ている場所にリタを安置して夕食。
こんなふうにリタが寝ている姿を見ながら、食事をするのも今夜で最後。
夜は寝室に連れていく。こんなふうに一緒の場所で寝るのも今夜で最後。
Apr.26(Fri.)
■今日という日。
10時半、神山町で会議。頭が回らず。
14時、オンライン会議。
夜、松濤の外れで旧知の制作会社社長Oさんと一献。
最近の僕のFacebookの書き込みを見て誘って頂いた。
同じ歳なので、同じような悩みを抱えているようで、
そんな話を長々と。
この先、さてどうしたものか。
帰巣本能で帰還。
Apr.25(Thu.)
■今日という日。
昼過ぎから成城学園前で英会話。今日で自主卒業。
ご挨拶代わりに、よく教えて頂いた先生二人のレッスンを受ける。
新型コロナ禍で中断した時期があったとはいえ、
よくぞ7年も通ったものである。
今回、自主卒業を決めたのは、2年ほど前から英語力があまり向上していないと感じていたから。
向上の実感がないと予習復習の意欲も出ない、という負のスパイラルに陥ってしまった。
スクールが悪いのではなく、あくまで僕の問題。
なんとか現状を打開できないかと試みたが、無理だった。
それで、一旦、辞めることにしたのだ。
これまで受講した内容を記録したスクールのサイトは、卒業後も使えるそうなので、
今後はそれを使って英語を学習し、
気分が変わったら、また別のかたちでの学習方法を探してみよう。
18時、乃木坂で会議。不調。
経堂に戻って、『中山商店』で夕餉。
Apr.24(Wed.)
■今日という日。
11時半、汐留で会議。提出した企画案、1勝1敗。勝ち星があれば気分がいい。
昼食をとりたいが、ランチタイムでどこも混み合っている。
何軒か諦めて、最終的に『プア・デ・タイ』に落ち着く。
麺だけで十分なので、ライスを無しにしてもらった。
12時半、汐留別場所で打ち合わせ。
大江戸線で牛込柳町まで移動。
友人のチカさん御夫婦宅を訪ねる。
相変わらず素敵な部屋。家に人を招きたくなるのもよくわかる。
3年前に来た時は3匹の猫が出迎えてくれたが、
そのうち2匹が亡くなり、
新しい猫と新しい犬が出迎えてくれた。
猫と犬。よく仲良く暮らしているものだ。
チカさん、昨年、某難病を患ったが、治療が功を奏し、ほぼ回復。
もっとも酷かった時期の患部の写真をたくさん見せてくれる。
普通、そういうものは見せたがらないと思うんだけど、
楽しそうに見せてしまうのが、いかにも彼女。
お手製の夕食を頂く。
在宅勤務のご主人も仕事を終え、一緒に夕食。
話は尽きることなく、ゆったりとした時間が流れ、
気がつけば22時過ぎ。
7時間近く滞在していたことになる。
初めて会った頃から、チカさんの家は居心地がよくて、
ついつい長居してしまう。
23時過ぎに帰還。
『アンメット』第2話を観る。
Apr.23(Tue.)
■今日という日。
11時半、オンライン会議。完全なる傍観者。それでも気分が沈む。
六本木ヒルズのJ-WAVEへ。『BIBLIOTHECA』収録。
長濱ねるさん、連ドラの撮影中で大変そうだ。
収録の途中で一旦抜けて、汐留へ。
地下通路で見知った顔とすれ違う。
あ、ホイチョイの馬場さんだ。
声をかけると「日テレ?俺、電通。変わらないねえ」
数年ぶりに会ったけど、馬場さんも変わらない。
16時半、汐留で会議。あまりいい感じではない。
J-WAVEに戻る。
ちょうど収録が終わるところ。
収録終わりで、ナビゲーターの山口周さんと打ち合わせ。
今日はすべての現場で気が沈んだ。
正直なところどうしたものかという心持ちになる。
今夜は家で夕食を取る予定だったが、気分を変えるために、
家人(大)と『松ちゃん』へ。
いつもの店で、いつものように飲んだところで、事態は改善しないのだけれど。
Apr.22(Mon.)
■今日という日。
月曜日はいつも、翌日の宿題の仕込みに苦しむ。
しかし明日はその会議が休止。身も心も軽い。
昼前から買い物をするために原宿へ。
話題の新商業施設「ハラカド」は外から眺めたのみ。
お目当ての店は、原宿のはずれにある『FULLMARKS』
これからの時期に合う遠足用の服が欲しかったのだが、
いかにもという感じのものはこっ恥ずかしい。
そう漏らしたら、ここの服をオススメされたのだ。
通販でも買うことは出来たが、身につけるものは実際に触れて質感を確かめたい。
試着もしたい。
ということで、店舗まで足を運んだ。
着心地のよいシャツを1枚購入。
竹下通りを通って駅まで戻る。
一時期は空きテナントだらけで閑散としていたが、賑わいが戻っていた。
もっともその8割は外国人旅行者。
中高年の大柄な外国人たちが、クレープを手に歩いている。
80年代からタイムスリップしてきたら、さぞや異様な光景に映ったに違いない。
下北沢まで移動して、『般°若』で昼食。ひつじとひよこ豆のキーマカレー。
経堂に戻って、『喫茶ポニー』で読書。
そろそろ頭を仕事モードに切り替えなければいけない。
仕事部屋には誘惑が多い。
そこで家人(小)の部屋にこもる。
PCもスマホも手元にはない。考え事をするしかない。
夕食は家人(大)の作る鍋料理とサラダ。
今日観たもの。
『声優ラジオのウラオモテ』#2。途中で脱落するかも。
『シュレーディンガーの少女/松崎有理』(17)読了。
Apr.21(Sun.)
■今日という日。
ふくらはぎと臀部に違和感があるが、階段の上り下りにも支障はない。
昨日ぐらいならば、まだ大丈夫ということか。
今日は終日、台本を書く。
体を動かしたので、よく眠ることができたが、
疲れが残っているのか、集中力に欠ける。
いつもの半分のスピードで書く。それでも間に合うはずだ。
休憩時間には、anoの『絶絶絶絶対聖域feat.幾田りら』を聴く。カッコいい曲だ。
夕食は日曜日恒例の『松ちゃん』。ずっと部屋に籠もっていたので、さして腹も減っておらず。
今日観たもの。
『響け!ユーフォニアム3』第三回。
『夜のクラゲは泳げない』第3話。
ここまではメンバー探し。さて、ここからどう展開するか。
昨夜の鮨店の店主曰く、
「自分は良い店(鮨)は、なんで良いのかわからない。
でも悪い店(鮨)は、何が悪いのかわかる。
なんで悪いと思うのか、その理由を考え、
どうしたら改善できるかを考える。
その結果がこの店(鮨)」
酔っていたので、店だったか鮨だったか曖昧だが、
内容的には、合っていると思う。
これって「創造」的な仕事には共通する大切なことだよなあ。
感覚ではなく、論理だけではなく。
感覚をアンテナにし、生じた感情を分析し、論理を組み立てる。
いい話を聞きました。
Apr.20(Sat.)
■今日という日。
4:57の小田急線始発で登戸へ。南武線で立川、そこから中央線を乗り継ぎ6:27に藤野駅着。
30分ほど歩いて陣馬山登山口に到着。1時間半ほど登って、陣馬山山頂へ。
以前、陣馬山に来た時は、陣馬高原下から登ったが、それと比べると、とても楽なルートだった。
ここまでが今日の3分の1なので、心配していたが、杞憂だった。
15分ほどの休憩を挟んで、景信山へ。
2時間程度で景信山に到着。途中、急な傾斜もないため、まだまだ余裕。
15分ほど休憩を挟んで、小仏城山へ。
1時間かからず小仏城山に到着。
時間帯のせいもあるが、人だらけ。
茶屋でビールを買って飲んでいる人もたくさんいる。
ちょっと外れた場所では肉を焼いている者たちもいる。
落ち着かないので、休憩せずに高尾山へ向かう。
小仏城山から高尾山へ向かう道は、整備されている分、逆に歩きづらい。
風景も楽しくにない。
つまり歩いていて楽しくない。
高尾山山頂は混み合っていると思い、行くのを止める。
途中から1号路へ続く脇道へ。
1号路も大変な混雑。外国人旅行者も多数。
途中から、病院裏に続く脇道に入り、それを下る。
実はここが一番キツかった。
終盤だったということもあるが、下っていて膝に負担がかかる箇所がたくさんあったので。
12時半前には、ケーブルカー清滝駅付近に到着。6時間の山歩きだった。
週末の蕎麦屋は混んでいるので、昼食は諦めていたが、『紅葉屋本店』に入ることが出来た。
とろろせいろとビール。
15時前には帰還。風呂に浸かり、疲れを癒やす。
リタをお腹に乗せて、1時間ほど仮眠する。
夜は、代々木上原の『鮨 西崎』へ。半年に一度の楽しみ。
何を食べても「美味しい」以外の感想が出ないのだが、
今回、特に美味しかったものをあげるとすれば、はまぐりとメヒカリ。
はまぐりは煮汁を煮詰めたタレをつけて。
メヒカリを生で食べたのは初めて。
とても幸せな気分で帰還。
今日観たもの。
『ガールズバンドクライ』第3話。劇中で演奏される音楽がなあ…。