獣医をやっている弟が嘆いていた。
最近、ペットに対する知識と理解が乏しい飼い主が多いと。
たとえば、犬や猫も感染症を除けば、
人間と同じような病になることをなかなか理解してくれない。
人間も犬や猫も同じ哺乳類。
体のつくりはよく似ている。
ならば、同じような病気になって当然だが、
それをなかなかわかってもらえないという。
弟で出会った中で、一番驚いた飼い主は、
採血している様子を見て、こう言った飼い主だ。
「犬の血も赤いんですね」
ここまで来ると日本の義務教育は大丈夫か、
という気になってくるが。
ペットに対する知識と理解が乏しくなる一因として、
店頭ですぐ子犬が買えてしまう、ということがあると思う。
良心的なペットショップだと、
子犬は受注生産だ。
なので、子犬がほしいと注文してから、
飼い主は数ヶ月待つことになる。
そしてその期間に、飼い主は自分が迎える犬種についての知識を蓄える。
妊娠がわかってから出産までの間に、
あれこれ学習するのと同じことだ。
犬でも猫でもカメレオンでも。
飼う前に学習と理解を。
彼らはぬいぐるみではないのだ。