2020年4月の身の清め方

2020年04月29日 16時40分00秒 | 経堂通信

手水で身を清める前に、
アルコールで身を清める。
それが2020年4月のお清めスタイルか。

大量の脱脂綿

2020年04月29日 08時57分11秒 | コメディのかけら
朝、隣の家から女性の大きな声で、

「捨てたんでしょ脱脂綿。
 脱脂綿!
 脱脂綿、捨てたんでしょ」

と言うのが聞こえてきた。

2分ぐらいの間に、
十数回、「脱脂綿」という言葉が出てきた。

こんな短時間に、
「脱脂綿」という言葉は、
こんなにたくさん聞いたのは初めてだ。

それにしても、
いったい何があったのだろうか。

それはもはや寿司ではないんじゃないだろうか

2020年04月27日 12時17分58秒 | その他のかけら
アメリカの日本食レストランで、
働いていた人に聞いた話。

向こうの客は、料理をよくカスタマイズするそうだが、
中でも驚いたカスタマイズは、

まず「太巻きをご飯が外、海苔が内側になるように巻いて」

と、ここまではよくある話。

海外では、黒い海苔を嫌がる人も多く、
海外向けの自動巻き寿司機には「逆巻き」の機能が
ついているものもある。

驚いたのはその後、

「それを揚げる」

太巻きを揚げることも、珍しいことではない。

でも、逆巻きのものを揚げる、というのは初めてだったそうだ。

それにしても揚げるのは、難しそうだなあ、
ご飯が落ちてしまいそうで。
薄い衣でもつけるのだろうか。

「実の親ではない」という設定

2020年04月25日 08時58分40秒 | エンタメのかけら
実の親、
という表現は好きではないのだが、
遺伝学的な親、
というのも面倒なので、
実の親と書くことにするけど、
「実の親ではない」という設定は、
しばしばドラマで使われるが、
使い方を誤ると、かなり残念な事態となる。

最近も、ある医療ドラマでこの設定を用いていたけど、
単なる「実の親ではない」だけでは弱いと思ったのか、
かなり複雑な「実の親ではない」にしており、
悲劇なんだか喜劇なんだかわからない事態に陥っていた。

医療ドラマの「実の親ではない」設定で僕が好きなのは、
数年前に観たこんな話だ。

 ・幼い息子に先天性の肝臓疾患があり、
  生体肝移植をしなければ助けることはできない。
 ・ドナーとしてふさわしいのは父か母。
  しかし母は肝炎の病歴があり、ドナーにはなれない。
  そして父は母の再婚相手、実の親ではない。
 ・つまりドナーは元・夫しかいないのだが、
  元・夫もすでに再婚していて、子どもがいる。
 ・肝臓を提供すれば、生涯、生活に支障が出る。
  元・夫の現在の妻はドナーとなることを反対する。

これはオリジナルのアイデアなのかなあ。
それとも何か元ネタがあるのか。
いずれにしろ、よく出来た設定だと思いました。

5月6日をたとえると

2020年04月17日 23時20分47秒 | コメディのかけら
「5月6日まで休業」

と書かれた貼り紙をよく見かける。

5月6日。
緊急事態宣言期間の最終日だ。

この日を心の支えに、
じっと耐えている人たちがいる。

しかしながら、
諸外国の様子を見ると、
5月6日では終わらず、
延長される可能性も高い。

辛い長距離走、
ようやくゴールだと思ったら、
直前に、
「ゴールはあっち」
と言われるようなショックがあるに違いない。

と話していたら、
家人が納得した後、

「それって、
 出産の時、赤ちゃんが産まれて、
 ようやくこれで楽になると思ったら、
 まだ後産とかいろいろあって、
 ぜんぜん楽じゃなかったと同じだよね」

と言ってきた。

たとえがわかりづらいよ。

本棚を片付ける⑤

2020年04月15日 09時21分00秒 | その他のかけら


日記本が好きなのだ。
日記本だけを集めた棚がある。
事務所のホームページに、
>「規則と不規則のあいだ」という日録を
20年近く綴っているのは、
日記本好きから来ている。

『古舘伊知郎 Talking Blues 17th』の舞台裏

2020年04月14日 00時13分30秒 | エンタメのかけら
(その一部を『公式・古舘伊知郎トーキングブルースアーカイブス』で公開中)


11年ぶりの「トーキングブルース」

最初は2日やる、1日で2ステージやるといった案もあったが、
「一夜限りの復活」しかも「1ステージ」の方がカッコいい、
ということで、そうなったように記憶している。

公演日が決まり、打ち合わせを始めた当初は、
数年の間、『報道ステーション』一色だった古舘さんにとって、
僕たち作家陣やブレーンと会うのはいい息抜きにもなったようで、
穏やかな感じで進んだ。
たまには場所を変えてと、浅草近くの和風旅館の部屋を借り、
打ち合わせをしたこともあった。

だが、内容が固まっていくにつれ、緊張感は高まってきた。

決定的だったのは、本番の2週間ぐらい前だったか、
初めてやった通し稽古だった。
いざ、人前で立って通した時、
いろいろな問題点が見えてきた。

そこから内容の再考が始まった。
打ち合わせと稽古をするのは、『報道ステーション』の放送後。
反省会の後なので、いつも24時ぐらいからだった。

ラストの一週間はほぼ毎日やったはずだ。
作家はローテションで2日に1度だったが、
古舘さんは毎日。
『報道ステーション』の後、午前3時ぐらいまで稽古。
翌日は、午後の早い時間には局に入り…という繰り返し。

疲れが溜まっていくので、どうしてもミスが増える。
焦る。それがまたミスを呼ぶ。

劇場に入る前夜の通し稽古まで、
ミスなく出来たことは一度もなかったはずだ。
最後の通しは、特にミスが多かった。

こんな調子で大丈夫なのか?
正直、そう不安になった。

そして迎えた本番。

完璧だった。

稽古では何度もミスしたところも、見事クリアした。

終演後、
ステージから降りてきた古舘さんに、
僕たちが「完璧でしたね」と言うと、

「俺は本番には強いんだよ」


本棚を片付ける④

2020年04月13日 11時01分00秒 | 経堂通信



我が家に一番たくさんあるのが、
日本のSF小説。
大学生の頃までに読んだものは実家にあるため、今手元にあるのはその後に購入したもの。
年代別に分類してあるが、
見る人が見ればかなりテキトー。

『トーキングブルース』11th『India or Shakespeare』の脇話

2020年04月10日 08時23分34秒 | エンタメのかけら
参加しているのだが、
僕が、どこかのブロックを書いたという記憶はない。

(『公式・古舘伊知郎トーキングブルースアーカイブス「シェイクスピア恐るるに足らず」』)


覚えているのは、
白水社から出ていたシェイクスピアの戯曲全冊、
30冊ぐらいがまとめて送られてきたことだ。

有名な作品は読んだけれど、
さすがに全部読むことはできなかった。

ここからは完全な余談。

この当時、『トーキング』の打ち合わせは、
某所にあった古舘さんの別荘で行うことがあった。

だがある時、水回りの損傷で、
僕たちが泊まるはずの客間が使えなくなった。

そこで夜半に、
全員で近くのホテルに移ることになったのだ。

しかしこのまま宿泊すると、
翌日の日曜日が夕方までつぶれてしまう、
それはよろしくないということで、
古舘さんが自分の部屋に入った後、
作家数人、部屋を抜け出し、
夜明けの高速道路をひた走って、東京に帰った。
せっかく部屋をとってくれたのに。

翌朝、我々がすでに帰っていることを知った時、
古舘さんはどんなリアクションだったのか。

なんとも子供じみた振る舞いだけど、
それはそれで楽しかったなあ。

映像の値段が上がっているらしい

2020年04月09日 08時33分10秒 | 業界のかけら
新型コロナ禍で、ドラマもバラエティ番組の収録がストップ。
今はまだ、3月中に収録した番組でしのいでいるのが、
それももうすぐ底をつく。

過去の番組を再放送すればいいじゃないか、
という声もよく聞くし、もっともだと思うが、
現実的には、出演者の許可取りなどの問題があり、
空いてしまう枠のすべてを再放送で埋めるのは難しい。

となるとまず考えつくのは、
「映画を流す」
「海外の番組を再編集した、いわゆる映像モノを流す」
となる。

日本のすべてのテレビ局が同じことを考えている。

映画や海外の番組を買いたいというテレビ局が殺到し、
人気の素材は入札制による購入となっていたり、
平時の3倍にまで値段が高騰しているものもあると聞いた。

貸し出す方も商売だし、
新作を作ることができない今、
映像の貸し出しで収入を得ようというのは理解できるが。

いろいろ大変なことになっている。

『桜の園』の配役を勝手に考えてみる

2020年04月07日 15時46分34秒 | エンタメのかけら
シアターコクーンの『桜の園』が上演中止となった。
本当は今夜、観に行くはずだった。

残念だが、仕方ない。
代わりに戯曲を読んで、脳内公演をするか、
と思ったが…

あれ、誰がどの役だったんだろう?

ラネーフスカヤは、大竹しのぶさん。これしかない。

年齢的に考えると、
ワーリャは、黒木華さん、アーニャは杉咲花さん…かな。
そうなると、宮沢りえさんは?
彼女が、シャルロッタやドゥニャーシャっていうのもなあ。
キャラクター的には、ワーリャが合っているように思うけど、
ワーリャって24歳なんだよなあ。

男性陣は…

生瀬勝久さんは、ガーエフだろうなあ。
井上芳雄さんは、トロフィーモフか。
じゃあ、ロパーヒンは誰だ?これはかなり重要な役。
フィールスは、山崎一さんしかいない。

映像で観ることもかなわないので、
せめて上演台本を読みたいものだ。

『ワーニャ伯父さん』の時に読み比べしたけど、
神西清さんの役とKERAさんの上演台本では、
作品の印象がかなり変わるんだよなあ。

※上記の文章をFacebookにあげたところ、
 次のような指摘がありました。
  ・宮沢りえさんは、シャルロッタであるとインタビューで答えている。
  ・山崎さんはフィールスではない(どの役かも教えてもらったけど内緒)

『トーキングブルース』15th「言葉」の裏話

2020年04月05日 22時41分38秒 | エンタメのかけら
公式『古舘伊知郎トーキングブルースアーカイブス』にアップしている、
「古舘版・名づけえぬもの」は、
注釈にもあるように、ベケットの「名づけえぬもの」という小説が、
下敷きとなっています。

なぜこの作品を使おうという話になったのかは、覚えていません。
集英社の田中さんの提案だったような気もします。

この手の「完全台本」パートは僕の担当で、
これもまた、僕が書くことになりました。

なんとも難解なというか、
何が書いているのかさっぱりである長編小説を読み、
「言葉」というテーマにあった箇所を選び、
その中の文章をコラージュし、
さらにグルーチョ・マルクス風のオリジナルの台詞を組み込み、
台本を作成しました。

ご覧頂ければわかると思いますが、
この脈絡のない長台詞を、よくぞ古舘さん、覚えたものです。
凄いです。

そして、ここからが裏話。

当時、僕はまだひとり暮らしで、
いくらでも自宅に籠もって台本を書くことができたのですが、
なかなか書き始めることができなくて、
自分を追い込むために、
ホテルに自主カンヅメをすることにしました。

しかし、自主カンヅメできる日程を考えると、
当初言われていた締め切りに間に合いません。
そこで、今回は正直に、自主カンヅメをし、集中して書くので、
締め切りを伸ばしてほしい旨を伝えました。

あくまで自主的なカンヅメなので、
宿泊代は自分で出すつもりだったのですが、
この話を聞いた古舘さんが「宿泊代は出す」と言ってくれました。
あれはとてもありがたかった。
宿泊したのは、確か渋谷の「エクセル東急」です。

そして、この後、『トーキング』作家陣の自主カンヅメブームが起きました。
樋口さんは、僕よりもっといいホテルに自主カンヅメした記憶がありますが、
記憶違いかもしれません。

まあなんというか、大変だったけど、楽しい時間でした。


『トーキングブルース』12th「お経」の裏話

2020年04月04日 07時53分26秒 | エンタメのかけら
『お経1999』は、
『トーキングブルース』12th『お経』のエンディングを飾るネタです。

(映像は⇒公式『古舘伊知郎トーキングブルースアーカイブス』でご覧頂けます)

上演時、「現代のお経」と呼んでいたこのブロックは僕が担当しました。

まずは古舘さんがテーマごとに訴えたいことを挙げ、
それを僕が、お経風にすべて四文字熟語に変換したのです。
(既存の熟語が中心だが、中には強引に作った新熟語もある)

さすがに四文字熟語だけを詠唱するというのは、
伝わりにくいということで、
上演時には、四文字熟語以外の語り部分もあるが、
台本上は、四文字熟語の羅列でした。

あれは本多劇場で芝居を観ていた時だったが、
終演後、携帯の留守電をチェックしたら、
古舘さんから台本のお礼のメッセージが入っていて、
感激したものです。

と、ここまでは、表エピソード。
実は、この台本には、古舘さんも知らない裏事情があります。

打ち合わせから台本の締め切りまでは、一ヶ月ほどありました。
当然のことながら、締め切りが迫ってこないと取りかかりません。
さすがにそろそろ書き始めないと間に合わないと、
打ち合わせのメモを取り出し、読み始めて、ゾッとしました。

1枚足りない。

テーマだけはすべて覚えていましたが、
あるテーマに関するメモがなかったのです。
探しても、どこにもなかった。
誤って、捨ててしまったようです。

テーマは覚えているが、内容はすっかり忘れている。
このままでは書くことができない…どうしよう…

1999年の僕は古舘さんのマネージャーに連絡をしました。

「台本を書き始めたんですけど、
何箇所か古舘さんに確認したいことがあるので、
 時間を取ってもらえませんか」

メモを無くしたことは言わず、
あくまで「確認」の打ち合わせということでお願いしたのです。

すぐに古舘さんは打ち合わせ時間を作ってくれました。
積極的に打ち合わせをしたいと申し出てくれたことが、
嬉しかったとまで言ってくれました。

…。

こうして「確認」の打ち合わせをし、
無事、紛失した1枚のメモの内容を聞き出し、
書いたのが、「現代のお経」です。

『トーキングブルース』に一番貢献できたのは、
このブロックを書いたことだと、今でも思っています。



マスク2枚と村上春樹

2020年04月01日 23時03分00秒 | コメディのかけら
日本の首相なるお方が、
「一つの住所にマスクを2枚送る」
と発言されたそうだ。

それを聞いて思い出したのは、
村上春樹の『ノルウェイの森』のこの一節。