4月にサントリーから発売される『ザ・ストレート』という酒の見本缶が届いた。
CDやDVDの見本盤をもらったことはあるが、
酒の見本缶は初めてだ。
『ザ・ストレート』は発泡酒とか第3のビールとか呼ばれる、
その類の酒である。
わざわざ送られてきたということは、
どこかでPRせよということだろう。
そのためにはまず試飲しなくては。
と、僕が飲む前に家人が飲んでしまった。
家人曰く、
「悪くはないけど、いつも飲んでいるビールと比べると」
なるほど。
家人のこの発言は、
発泡酒や第3のビールが陥っている落とし穴を指摘している。
実は僕も、その手の酒は飲まない。
ビールの代用品というイメージが強く、
代用品を飲むぐらいならば、
他の酒を飲んだ方がいいと思ってしまうからだ。
つねづね思っているのだが、
発泡酒とか第3のビール(これはもう名前がそうだけど)は、
どうしてこうもビールを意識するのか。
ビールを比較して、
「変わらない」「区別がつかない」
そんなアピールが多い。
あるいは、缶のデザインにしても、
明らかにビールを意識している。
でも、ビールではない。
味を比べれば、劣る。
いや、劣るではない。
味は違う。
実際、違う酒なのだから。
だから、もっと独立して自己主張すべきではないか。
小麦を使ったまた別の酒として。
その方が先入観なく飲むことができるはずだ。
では、『ザ・ストレート』はどうだったのか。
いつも飲んでいるビールと比べれば違和感はある。
でも、それを忘れたら、
飲みやすい酒だ。
さっぱりしているので、
味が濃い料理や脂っこい料理にあいそうだ。
それにしても酒造メーカーは、
発泡酒でも第3のビールでもない、
新しい呼び名を考えてみてはどうだ。
ビールの代用品と思われない、
新しい名前を。