3年前に亡くなった友人が残した娘さんにクリスマスプレゼントを贈る、
年末の大切な仕事である。
今年も奥さんの実家で暮らす娘さんのもとへ、
23日には届くようにプレゼントを手配した。
ところが、
27日に奥さんから来た電話を聞いて驚いた。
まだプレゼントが届いていないという。
奥さんのもとにプレゼントを手配した書店から、
こんな電話があったそうだ。
配送会社から送り先が見つからないからと戻ってきてしまった、と。
僕は彼女の結婚後の名で送った。
しかし表札に出ているのは彼女の旧姓だ。
それでわからなかったらしい。
しかし。
「今まで結婚後の名前で届かなかったことはなかったんですけどね」
そうだ。
僕も今までのプレゼントや手紙など、すべて彼女の結婚後の名で送っていた。
だけど、全部ちゃんと届いていた。
やはりこれは配送会社のミスだろう。
子どもが楽しみにしているクリスマスプレゼントがクリスマスに届かない。
ミスの中でもその重大さはかなり上位になるはずだ。
よほど配送会社を突き止め文句のひとつでも言ってやろうかと思っていたら、
さらに奥さんからメールが届いた。
諸事情あってクリスマス前後は娘を連れて夫の実家に行っていたそうだ。
そこでプレゼントの連絡を受け、娘にこう言ったという。
「○○ちゃん、クリスマスにおうちにいられなかったから、
サンタさんが明日プレゼントを届けてくれるって」
うまいこと言うなあ。
みんなが救われた。