知り合いの女優が、
舞台の直前、古傷の痛みに襲われた。
激痛だ。
しかし、舞台に立たぬわけにはいかぬ。
映画やドラマならば、
痛み止めの注射をうって舞台に立つ、
そんなシーンだ。
だが、彼女が使ったのは「座薬」だった。
注射はうったが、効かない。
だから、座薬。
医師曰く、
「この座薬は非常に強いので、
一日に一回にしてください」
しかし、一日に2ステージある日もある。
途中で痛みが出たら大変だ。
彼女は医師に止められたにも関わらず、
座薬を2回使うことになる。
ドラマチックじゃないか!
僕がいつか、
このようなシーンの脚本を書くことあったら、
注射ではなく、座薬にしよう。
広瀬すずであろうが、橋本環奈だろうが、座薬だ。
シモネタではない。
リアリズムである。