沖ボラ

2015年03月28日 00時46分02秒 | チシキのかけら

近所の魚の充実した店で「沖ボラ」の刺し身を食べる。

ボラといえば、
釣り人が捨てていく”超外道”だ。

どんな味なのか?

白身で…濃厚。
味が深い。
酒が進む味である。

店主曰く、
「港のボラは臭みがあるが、
 沖のボラに臭みはない」

なるほど。
そういうものか。

さらに店主曰く、
「夏のメジナは傷んだ海藻を食べるので臭みがある。
 磯のメジナはコマセを食べているので臭みがある」

なるほど。

すいません、磯釣りに行く時、コマセをまいています。

犬を買う

2015年03月19日 18時37分31秒 | 業界のかけら

「今、局内で犬を飼ってくれる人間を探しているんですよ」

某番組のプロデューサーが笑いながら言った。


スタジオにある条件の犬を連れて来ないといけなかったのだが、
どうしてもペットショップが貸してくれない。

その前にも別件でしくじっていた担当ディレクター、
思いつめたのは、なんとその犬を自腹で買ってしまったそうだ。

もちろん、それなりのお値段である。

まさか買っちゃうとはなあ。

ということで今、収録後の飼い主を探し中だそうだ。

しかしこういう笑いを誘う失敗は、バラエティー番組の現場には時どき必要だ。

まさかの読み間違い

2015年03月16日 12時19分20秒 | 業界のかけら


日曜日のテレビ東京。

入館の手続きの用紙に所属事務所の名前を記す。

「古舘プロジェクト」と。


警備員、それを読んで復唱、

「フルヤカタプロジェクトですね」

古舘⇒フルヤカタ?

古舘さん!知名度はまだまだこの程度ですよ!!!!!

キッズ携帯の契約を勧められる

2015年03月15日 13時52分26秒 | ギモンのかけら

家人がauに機種変更に行ったら、
キッズ携帯の追加契約のセールスを受けたそうだ。

詳細はよくわからないが、
そうした方が結果的に安くなるのだという。

手続きが面倒なので、家人は断ったそうだが、なんとも胡散臭い話である。

他に同じような経験をした人はしないかTwitterで尋ねてみたところ、
softbankでもdocomoでも同じセールスを受けた人がいる。

さらに結果的には、まったくお得ではなかったという話も出てきた。

おそらく契約件数を増やすためなんだろうなあ。

実情はどうであれ、
数字の上で契約件数が増えたら、
広告・宣伝に使うことができる。

あくまで推測だけど、おおむねそんなとこだろう。

なんとも姑息な話である。

『はじめてのおつかい』の年齢

2015年03月13日 09時24分16秒 | 業界のかけら

『はじめてのおつかい』でオンエアされるのは、
10人中1人ぐらいであるという話を聞いた。

出演交渉時にも、ちゃんとその旨を伝えているという。

子どもは男の子なら5歳半、女の子なら4歳が基本的な上限だそうだ。
もちろん、例外もあるが、それ以上になると、いろいろ知恵がついてしまうし、
そもそも親におつかいを頼まれても素直に行こうとはしない。

さすがは二十年以上続く番組。
そこには経験に基づくさまざまな知恵がある。

2011年3月11日の日記

2015年03月12日 00時20分47秒 | その他のかけら

■今日という日。
12時、神谷町で打ち合わせ。

14時から、汐留で会議。

地震は、その会議中に起きた。
日本テレビの26階の会議室だった。
会議室なので、落下物の恐れはない。
ビルの耐震もしっかりしているはずだ。
だから、落ち着いて周囲を見ることができた。
窓の外を見ると、隣のホテルのビルが大きくしなっているのがわかる。
あとで聞いた話だが、日テレタワーも外から見ると、「高層ビルはこんなに揺れるのか」と驚くほどだったという。
揺れている最中、立ち上がろうとすると、足元がおぼつかない。
遠く、フジテレビの裏から煙がのぼるのが見えた。火事だ。
これも後にわかることだが、建設中のビルでの火災だった。

揺れが収まり廊下に出ると、エレベーターは止まり、防火シャッターも一部下りている。
家族の安否を確かめるが、携帯はつながらない。スタッフルームの電話からかける。
家人と連絡がとれる。実家の母親とも連絡がとれる。どちらも無事。
母親にはご近所さんが付き添っていてくれるようなので、安心する。

テレビとtwitterで情報を収集する。
混乱状態の中の生中継なので、普通ならば放送してはいけないような映像がしばしば映る。
たとえば、走っている車が押し寄せてくる土砂混じりの水に飲み込まれる様子などだ。
交通機関はストップしている。この時点の情報では、今日一日復旧する見込みは薄いということだった。

さて、どうしたものか。

「歩いて帰宅しよう」

なぜそんなことを思ったのかわからない。新橋から世田谷の経堂までは、けっこう距離がある。
ただ、頭の中に地図はある。
こんな機会はめったにないと思い、歩いて帰宅してみることにしたのだ。

26階から階段で下りるだけでひと苦労だ。
外に出ると、歩道には人があふれている。道路も渋滞だ。

新橋から御成門を抜けて、神谷町に出る。そこから飯倉をまわって六本木に出る。

路面に飲食店を見ると、意外とにぎわっている。満員の店もあるほどだ。
六本木通りに出ると、歩道も渋滞している。みんな、どこに向かおうとしているのか。
途中のオフィスビルでトイレの貸出をしている。
た、渋谷駅近くの歩道が一部通行止めになっていた。見ると、歩道沿いの古いビルの窓ガラスに大きなヒビが入っていた。

新橋~渋谷の移動で、2時間弱。

246沿いの歩道も混雑している。なかなか自分のペースで歩けない。
このあたりでもやはり飲食店は混んでいる。
飲食店の中には「トイレ自由にお使いください」「携帯充電できます」などと書きだしている店もある。
善意の光景。意外なところでは、靴屋が混んでいた。歩いて帰る人が、歩きやすい靴を買っているのだ。


渋谷から三茶に移動している途中で、家人(大)から電話があった。
家人(小)の友だちを預かっているという。
電車で通学しているため、帰ることもできなければ、親が迎えにくることもできなくなってしまったのだという。
歩き始めて3時間。かなり疲れがきていたところだったので、この電話はうれしかった。

ただし残念だったのは、歩いて帰った目的のひとつが、家人たちを驚かせたいということだった。
三茶にいることがバレてしまった。もうサプライズにならないじゃないか。
なので、サプライズの方向性を変える。
世田谷通りを歩きながら、コンビニやスーパーで子どもたちの喜びそうな食糧を買い込む。

最終的に宮の坂の駅前でたこ焼きを買い、帰宅すると、家の前に不審な男たちが。
「○○小学校のものですが」
我が家で預かっている子どもたちの親が、明日の朝まで迎えに来れないことが判明。
学校に泊らせることになり、先生たちが引き取りに来たのだという。
家に入ると、みんな、荷物を手にしている。え、せっかくのたこ焼きは。仕方なくたこ焼きとお菓子は、先生たちに託す。
興奮状態にあるせいか、いつの間か消えていた疲れが、温かい飲み物を飲みながら、ニュースを見るうちに、足腰ににじみ出てくる。
明日はスケジュールがつまった土曜日なのだが、いったいどうなるのだろうか。
そんな思いを抱えたまま、24時過ぎに泥のように眠る。

宗教上の理由への対応

2015年03月11日 08時47分30秒 | アイデアのかけら

パリ滞在時、向こうに暮らす知人とビストロに行った。

彼女はイスラム教徒である。
そこで前菜は、彼女の食の禁忌に触れぬ卵料理を選んだ。

料理が出てきた時、彼女はちょっと困った顔をした。
皿を見ると、料理には細かく刻んだベーコンが使われていた。
これでは彼女は食べることができない。

どうするんだろうと思っていると、
店員を呼び止め、皿を指さし、何かを言っていた。
フランス語なので会話の内容はわからないが、
豚肉が入っているから宗教上の理由で食べることができない、
といったようなことだろう。

すると、店員は笑顔で何かを答え、皿を下げた。
そして、彼女は別の前菜を頼んだ。

後で聞いたところによると店員は、
「ありがとう。気がつかなくて」
と言っていたそうだ。
ありがとう、というのは、気がつかなかった点を教えてくれてありがとう、
という意味合いだろう。

もし同じことが日本の飲食店で起きたら、
店員はどんなふうに対応するんだろうと思った。

宗教上の理由で食べることのできない食材がある外国人が、
今後さらに日本にやって来るだろう。
メニューに食材のすべてを記しておくことは不可能だ。
もし、今回のように料理の主役ではないところに禁忌に触れる食材があったら。
それが食べられないと言われたら。
その時、どんなふうに対応するのだろうか。

僕たちが行ったのは、高級店でもなんでもない、庶民的なビストロだ。
それであの対応。
たぶん、そういうことはよくあることなのだろう。

日本の飲食店なら、どう対応するんだろうか。

公衆トイレのコメディ

2015年03月08日 11時15分33秒 | コメディのかけら

先日行ったパリのモパルナスで公衆トイレに入った。
街角にある、個室タイプの公衆トイレである。

外に開閉ボタンと使用中を知らせるランプがあり、
僕が行った時はちょうど使用中だった。

10分ほど待たされて、ようやく先客が出てきた。

入れ替わりで中に入り、
ドアを閉めるボタンを押すが、なかなか閉まらない。

室内にアナウンスが流れ始めた。
だが、フランス語なので何を言っているのかまったくわからない。

しばらくボタンを押し続け。ようやくドアがしまった。

ホッとして壁から飛び出た便器に向かうと、
なんと先客の出した物が残ったままである。

しかし、尿意は限界に来ていたので、
後で一緒に流せばいいやと思い、小便を始めた。

すると突然、便器が動き出した。

便器が立ち上がるように持ちあがり、
壁のくぼみの中に収納されたのだ。

なんとか途中で小便を止めることができたが、
まさか便器が動くなんて。

壁の中から便器を洗う水の音が聞こえてきた。
そうか、ああやって定期的に洗浄しているのか。

そう感心した次の瞬間、背後から水の音が聞こえてきた。

なんと入口のドアと床の隙間から、
猛烈な勢いで水が噴き出してきた。
床一面を覆うほどのかなりの量の水だ。

突然の出来事に戸惑う中、靴はビショビショ。

しかも水は1回では終わらず、2回3回と出てくる。

トイレの中に段差はなく、逃げ場はない。
慌てて、ドアのボタンを押す。
だが、なかなかドアは開かない。
ようやくドアが開いたのは、3回目の水が流れ切った時だった。

後から思えば、
入った時に流れていたのは、
これからトイレ内を洗浄するという注意のアナウンスだったのだろう。
僕はそれを無視して、強引に入ってしまったのだ。

パリの公衆トイレがそんなシステムになっているとは、
僕が持参したガイドブックには書いてなかった。

おかげで、とんだ旅行コメディの1シーンを演じる羽目になってしまった。

チェックの言葉の残し方

2015年03月05日 01時24分00秒 | 業界のかけら

某番組では、仮編集を総合演出がチェックするプレビューの際、
彼の前にボイスレコーダーがズラリと置かれる。
チェックの詳細を漏らさず記録する、というADさんの工夫である。
ちなみに、総合演出氏は、この工夫を実は止めてもらいたいと思っているそうだ。
目の前にボイスレコーダーを置かれるのは、無言の威圧感があるからである。

別の某番組では、プレビューしながら指示を出す総合演出をビデオに撮るという。
しかもそれは、総合演出自らの指示。
後で指示の内容が漏れていて、十分な修正ができていなかった時、
「あの時、ちゃんと言っただろ」という証拠のためだそうだ。
まるで、手術時の外科医のようである。