少し前になるが、
芸能人の来店情報を銀行員が家族に話し、
それがSNSで広まったと話題になったが、
表沙汰にならないだけで、
この手の話はよくあるようだ。

某タレントの場合、
支払いでカードを使った時にしたサインを従業員にコピーされたという。

欲しいか、そんなもの。
現物じゃなくて、あくまでコピーだぞ。

この時は、たまたまこの事実が発覚したそうだが、
普通はわからないだろうなあ。
ということは、この程度のことはちょくちょく行われているんだろなあ。

某所の隠れ家的イタリアンで食事をしていたら、
背後の席の男女の会話が聞こえてきた。

男は大学病院の医師で女はナースのようだ。

漏れ聞こえてくる話の感じから、
今日が初めて、もしくは二度目の食事、
つまり「勝負デート」のようである。

途中で席を立った時に見えた、
女性の服装にもそれがうかがえる。

だが、どうも脈がなかったらしい。

途中から女はスマホで写真を見せ、
そこに写っている友人のことをそれとなく勧め始めた。

普通そこで気付きそうなものだが、男にその気配はない。
それどころか、女性のことを「お前はさー」と言い始める始末。

一方、女性の方はずっと敬語のままだ。

帰りがけ、女性が席を立っている間にお会計を済ませていた男に彼女が言った。

「さすが月８０万」

月８０万というのは月給のことか。

男はそんな話をしていたのか。
それとも女が聞き出したのか。

そもそも最後になんであんなことを言ったのだろうか。
自慢話ばかりする男への皮肉だったのか。

有頂天24年ぶりの新譜が出た。

中野サンプラザの解散ライブから、もうそんなに経つのか。

今回のミニアルバムはタワレコでの限定発売だという。

渋谷のタワレコに行った。

同時発売のザ・シンセサイザーズの新譜と一緒にディスプレイされていた。

と、そこに貼られていた手書きの売り文句を見ると、

「有頂点はタワレコだけ！」

試聴機のラベルも「有頂点」

・・・。



ということをTwitterでつぶやいたら、
KERAさんご本人から、「実は昔帯でそれやっちゃいました」の返信が。

そうかあ、本人たちもやっちゃうぐらいだから・・・タワレコ・渋谷店に罪はないか。

いやいやいや。

たぶん、今日か明日か明後日にはちゃんと「有頂天」になっているはずです。

近所にある顔なじみの焼き鳥屋に入った。

席につくとすぐお通しが出てくる。
茄子の煮浸しだった。

困った。

僕は茄子が苦手なのだ。
これからの時期、お通しで茄子が出ることがしばしばあり、
毎回困るのだが、この時もそうだった。

結局、手をつけぬままいると、お会計の時にそれを見つけられ、

「茄子、お嫌いでした？」
「実はそうなんですよ」
「今度から苦手なものの時は言ってくださいね」

そんなやりとりをして、この日は店を出た。

それから二週間ほどして、再びその店に行った。

お通しが出る。
また茄子だった。

「茄子は・・・」と言おうとしたが、
その日はかなり混み合っており、
こんなことで手を煩わせるのも悪いと思い、黙っておいた。

そして、またまったく手をつけないと気を使われると思い、
ビールで流し込むようにして、二切れほど茄子を食べたのだった。

しばらくして、突然言われた。


「あー、ヤマナさん、茄子ダメだったんですよね！
　すいません、すっかり忘れてました。客商売失格ですね」

僕と店主の心模様を俯瞰で観ていたら、
なんともコメディな状況だったに違いない。

近所にフランチャイズと思しき海鮮居酒屋が出来た。

ここがすこぶる評判が悪い。

刺身の色が悪いだとか、メニューの写真と現物があまりに違うとか。


今日、知人から決定的なエピソードを聞いた。

その店のウリに「はまぐりの浜焼き」なるものがある。
テーブルにコンロを置き、そこでハマグリを焼くというものだ。
美味そうじゃないか。

知人がそれを頼んだ。

コンロには６個のハマグリが乗せられていた。

焼く。
焼く。
焼く。

いつまで焼いても、ハマグリが開く気配なし。

文句を言うと。

コンロごと厨房に持っていき、
しばらくして開いたハマグリを６コ持ってきたそうだ。

どうやって開けたんだよ。

その店に行った、別の人（飲食店の店主）曰く、
「あの店はかなりヤバイよ。ナマモノは食べない方がいい」

ちょっと前になるが、
『Dictionary』誌の「そこはかとない反戦選曲」に参加した。

選んだ曲は、No Lie-Sense『嘘つきぶっく』

そこに添えた短文がこちら。




いつの時代もエラい人は嘘つきである。

しかし昔のエラい人はもっと上手く嘘をついていたと思う。
騙されていることに気づかないような。

今のエラい人は違う。
嘘がバレてもいいと思っているのか、
それとも嘘がバレていないと思っているのか、
あるいは嘘をついているとすら思っていないのか。


最近のニュースを見ていると、
ますますそういう気持ちになってきたので、
ここに再録。

ちょっと前にこんな手紙が役所から来た。

「子ども医療費助成制度受給資格消滅通知書」

文面はこう始まる。

”次のとおり、子ども医療費助成制度の受給資格が消滅しましたので通知します”

内容はもちろん納得できるものなのだが、気になったのは「消滅」という語だ。
「消滅日」「消滅の理由」といろいろ出てくる。

お役所の決まり言葉なのだろうけど・・・「消滅」、なんか怖い字面だよ。
口に出してみても怖い。

こんなふうに感じるのは僕だけか。

もう少し平易な言葉に変えてもいいんじゃないか。

仕事終わりで男３人、ジンギスカンに行こうという話になったのだ。

するとその中の一人、身長１８５センチ体重９０キロ超の髭面の大男が、ちょっと困った顔してつぶやいた。

「今日は新しい帽子だからなあ」

いつもかぶっているトレードマークのキャップが今日は新品で、匂いがつくのが嫌なようだ。

女子か！

結局、ジンギスカンを食べに行ったのだが、彼は店につくとすぐ、新しい帽子を煙のはいらない椅子の下の荷物入れに収めたのだった。

台本を送ったら、
受け取ったAD君からメールが来た。

何の連絡もないことが多い今日この頃、
送ってすぐに確認の返信が来たので感心する。

と思いながら文面を読むと・・・

最後の一行に微苦笑。


※　　※　　※

山名様

お世話になっております。
（会社名）の（名前）です。

台本直しありがとうございました。
お渡しが遅くなり、大変申し訳ありませんでした。

今後ともよきお付き合いの程、何卒宜しくお願い申し上げます。

※　　※　　※

何を参考にしたんだ、最後の一行。

酒場で、

「もしも過去に戻って人生をやり直すなら、いつがいいか」

という話になった。

自分ならいつだろう。

考えていると、ある疑問が湧いてきた。

「過去に戻った時、今の意識（人格）はそのまま保存されているのだろうか」

人生をやり直すということは、
別の選択をする、あるいは、同じ失敗をしないということである。

しかし、今の人生の記憶がなければ、それはできない。

だが、４８歳の今の人格が保存されたまま、たとえば中学生に戻ったらどうだ。

教師の大半は自分より年下だ。
同級生はバカ全開の男子中学生である。

心は４８歳の男が、そんな連中とつきあっていくのは非常にしんどいはずだ。

こういうSFがあった気がするが、タイトルを思い出せない。
なんだっけ。

そんな話をしていたら、酒場の奥さんが言った。

「昔、やけにオジサンみたいなコがいたけど、実はあれってそれなんじゃない」

たしかに年齢のわりには考え方が老けている男子も女子もいたが・・・。

まさか。