中学校PTAの家庭教育学級(いわゆる成人教育)は、年間テーマを決めたうえで、講座を年3回開いています。世田谷区からPTAへの委託事業で、年間10万円の予算が下りています。
去年と一昨年は、なんだかとってもライトな講座ばかりだったので、正直、行く気がしませんでした。企画した人には申し訳ないんだけど、だって、税金使って保護者向けにやる講座が、アロママッサージだの、健康体操だのなんですもの。それ、家庭教育でもなんでもなくて、サークルでやればいいことじゃありません?
今年は、家庭教育学級の講座の内容が、共通テーマ「子育ての学びの場」として、3回のうち1回を下記のどれかひとつにするよう教育委員会からお願いされているそうです。
- 子どもの心身の健康
- 親子でとりくむネットリテラシー
- 子どもの気になるナントカと対応
ナントカは、ノート取り損ねましたm(__)m
今回の「情報リテラシーとスマートフォンの使い方」は、ちょうど2番目のテーマに当たります。
娘に、4月からスマートフォンを持たせたばかりですので、これはちょうどいい機会だ、それに講師の先生が新聞社の方ですからきっと面白い話が聴けると思い、迷わず申し込みました。
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講師は毎日新聞社の「教育と新聞」推進本部 こども環境・文化研究所長の須藤 晃さん。
須藤さんは、今回のようなネットリテラシーの講演をよくしていらっしゃるとのこと。わかりやすい内容はさすがでした。ネットリテラシーもさることながら、新聞社の裏話的なもの、情報って何か、という話の方が面白かったです。
講座の枕として、新聞を毎日読む子どもの方が読まない子どもに比べて成績が良い、との統計が出ている話しがありました。
まずはスマホの情勢から。
- 出会い系以外のネット被害が、毎年最多を更新している。
- フィルタリングは大事
- 盗撮規制はあるが、都道府県によって差がある。
■新聞とインターネットの違いを、食事に例えると…
- 新聞 ⇒ バランスのとれた食事(幕の内弁当)
- テレビ・インターネット ⇒ 好きなものだけ食べている
うん。わかる!
新聞は、社説、政治面、経済面、社会面、教育面、地域面等があり、ひととおりめくっていれば、 社会情勢について行けます。ネットやテレビは、自分の興味のあるものだけを、つまみ食いしがちです。
■ネットの情報と新聞の情報は、どこが違うのか。
- プロのジャーナリストの目
- 国民の知る権利に応える
- 健全な民主主義社会を守る
というスタンスを持った記者が、現場を見て感じて、記事を書くことだそうです。
- 現場には、風が流れている。においがある。これは画像では伝わらない。
- 記者は風やにおい等を5感をつかって感じ、記事で伝える
- 災害現場でも、海外の戦争現場でも、どこへでも行く
なんか、かっちょえぇ~!
もちろんネットの情報にも、そういう スタンスで書かれたものはあるでしょう。でも、ネットの文字量は新聞よりけた違いに多いのだから、そんな情報に当たる確率は低くなりそうです。新聞は、社として情報を精査して作っているものだから、信用度が高いと、私は理解しました。
上記の話は、新聞の紙媒体だけではなく、デジタル媒体についても共通する話です。
■ネットへの書き込みとは?
じゃーん!「自宅玄関にメッセージを張るようなもの」、なんだそうです!!
どこの誰がこれを書いたか、ばればれじゃん。こんな感じの図を見せられた時、ショックでした。
ネットの匿名の世界だから、個人が特定されないと思ったら大間違い。普通に特定されてしまうと思う方がよい。例えば、子どもの写真を何枚かソーシャルに投稿するケースで、子どもと一緒に映り込むものに注意、とのことでした。
■デマの話
3.11のとき、コスモ石油の火災に関するデマがありました。これ、私のところにもデマメールが来たことを覚えています。ショッキングな内容が書いてあり、「危ないから、広めて!広めて!!」みたいに女性口調で書かれていました。コスモ石油千葉製油所のLPガスタンクに穴が開いたのは確かだそうで、コスモ石油サイトのお詫び文を講師の方が紹介されていました。
デマが嵩じると、大正12年の関東大震災で、朝鮮人が大虐殺されるような事態に発展するそうです。
- 情報が、本当か、デマか?
これを判断するのは、どうすればよいんでしょうね。どんな人が、どんなシーンで、どんな口調(文体)で言ったか観察すること。情報の事実関係や背景を自分で調べること。この2つの態度が必要な気がします。
■書き言葉はむずかしい
書き言葉は、解釈がいろいろできるため、誤解を生みやすい。
例えば、部活で失敗した友達に向かって「しっかりしろよ」というケース。これは、励まし、叱責、どちらにもとれる。しかも、強い言葉を、相手は悪い方に受け取りがち。
他にもいろいろ盛りだくさんの講演でした。
須藤さんは、本当にお話上手でいらっしゃり、冗談あり、たとえ話あり、会場への質問ありで、楽しくお話を伺うことができました!いちばん面白いところは、実は何か所も伏せてあります。
ネットの情報と新聞紙の情報の違い。
現在では各社がデジタル化してネットでも
新聞を発行しているので、あえて
「新聞紙の情報」としてみました。
ウチの長男は現在30歳のサラリーマンですが、就職したばかりの頃何年かは、一人暮らしのマンションに紙の新聞を取っていて
その古新聞の整理に苦労していました。
忙しいので、部屋の片付けに使える時間が
圧倒的に少ないのです。
一般紙に加えて業界紙を取っている時も
ありました。部屋が古新聞だらけになってる時もあって、「……。」と呆れた事も
あります。笑。まぁ、これは新聞紙の
せいじゃなく、片付けられない性格のせい
なんですけどね。汗。
この頃では、デジタル新聞に切り替えた
らしくて、古新聞の山は出来ていません。
新聞社の方が仰るように、私も色々な
ニュースに満遍なく触れる為には、紙の
情報の方が断然いいと感じています。
自分自身の興味の偏りに関係なく
第一報が、飛び込んでくるので世間的な
重大ニュースを見逃す危険が少ないです。
そして、時々は他紙を読むと面白いですよ。その重大ニュースの取り扱い方が
新聞によって切り口や、見方が違ってくるからです。ヘェ〜と思います。
以前、話題にしたリンゴのデッサンですね。ツヤツヤと真っ赤に輝くその全体像を
良しとして取り上げるか?いやいや、
ズームインして、ほらこのツヤは、自然の
ものでなく厚く塗ったワックスだよと
注目するか?物事を更に掘り下げていき
リンゴのジュースにまで発展していくのか?切り口、物の見方は無限大ですね。
ネットの情報は、こちらにある程度
予備知識があり、求める情報の在り処が
何となく判っている時に便利ですよね。
玉石混交というのが、ネットの魅力であり怖さ。
例えて言うならば、老舗の有名百貨店での
お買い物が、新聞社の発行する新聞からの
ニュース、情報なら…。
外国の知らない街歩きでの、行き当たり
ばったりで露店を冷やかして買い物する
ような、自分が探し出してきた満足感と
その背景が分からないミステリアス感が
ネット情報の面白さ。
どちらも大切な事は、「鵜呑みにしない。」ということですよね?
その記事が書かれた背景や、本当に
真実に触れる立場にいた人が発信しているのか?ただのデマじゃないのか?
新聞の情報ですら、時には間違う事が
あると歴史が教えてくれているのですから。
自宅の玄関先に貼り紙をするような物が
ネットへの書き込み、心しておきます。
書き言葉は、難しいです…の項目で
話し言葉でも、思いついた事例が。
ほら、昔、電話での勧誘が盛んだった頃
セールス電話に対して、断るつもりで
「結構です。」と返事をしたら…
結構なお品ですね、などと褒め言葉で
肯定的にも使われる言葉なので、悪徳業者が返事をワザと曲解して、オーケーしたと
して契約を一方的に結んでくる…みたいな
トラブルが多発した頃がありましたよね。
婉曲に断らずに、「必要ありません。お断りします。」と答えましょうとアドバイスがあったのを思い出しました。笑。
最近はね、よく「大丈夫です。」と
断られます。爆。テレビでも、
人気女子アナが、タレントとのやり取りで
使っていましたから、公に認知されて
いるのでしょうね。
最初、「何が、大丈夫なんかなぁ?」と
一瞬、戸惑いました。笑。
それまでの私の中での、「大丈夫」は
相手が病気や怪我、トラブルが発生して
気遣う時に発する言葉だったので
「必要ない。要りません。」の意味で
使ったことがなかったんですよ。
…今頃、気付いてるのは遅過ぎる?笑。
つい最近入社した若いパートさんから
「大丈夫です。」と返事をされて、
ニコニコ笑いながらだから、嫌な気持ちにはなりませんでしたが、ああ、最近は
こう言うんだなと、発見しました。
あ。昔は、もっと変な返事だったかも?
だって、要らない時、して欲しくない事を断る時に、「いいです。」って
言ってたわ。爆。いや、良くないから
要らんのだろう?笑。全然、自覚して
いませんでしたよ。
海外での街歩きで出会う、知らない店先
道端の露天商での買い物に、ネット情報は
似ていると申し上げましたが。
割合お気に入りのテレビ番組の
「開運!なんでも鑑定団」というのが
あるのですが。笑。
「ある程度」情報の確かさが保証されて
いると思っても良い大新聞の記事と、
全くその保証はなく、自分の嗅覚と
他の情報とのバランスを見てその真偽を
見定めねばならないネット情報とを
比べると…。
ネット情報の方は、情報収集に対して
「目利き」である必要があるので
上記の鑑定団の名が思い浮かびました。笑。
お宝発見!!! と喜んだら
真っ赤な偽物だったなんてことがあると
心してかからねばならないですね。
そして、新聞の方は、かつての大本営発表のように、あえて国民を欺くために
利用される事もあります。大衆に対しての嘘。
それに対して、ネット情報の罠は
ネットの初心者や、うっかり者を騙して
利益を得ようとするものが多いような気がします。個人に対しての罠。
でも、ネット情報の方も、昨今は利用者が
多いので、大きな嘘を仕掛ける事も難しくはないのかも知れませんね。
先ず、ネット情報で話題となって先行し、
それを既存のメディアが検証し発信する。
身近なテレビ等で、騒ぎ出したら
当事者は対応せざるを得なくなり
会見等で、お詫びなり善後策なりを
発表する…のパターンが多い。
ここだけの話し、内緒話が成立しなく
なったのがネット情報の世界だなぁと
思います。あら? 鑑定団の話しはどこ行った?脱線してすみません。汗。
御コメントが気になりながら、やっとやっと
コメント返しする時間が持てましたm(__)m
でも申し訳ありません。全部は今日中は難しいと思います。
デジタル新聞は、新聞社サイトのトップページを訪れると
記事がまんべんなく目に飛び込むようになっています。
でもこれだけでは足りなくて、最近では
新聞紙面と同じような画面をタブレットで読めるように
なっているようです。
私はタブレットを持っていないので、広告を見て
「はは~ん。進んだな~」と感心していました。
>どちらも大切な事は、「鵜呑みにしない。」ということですよね?
おっしゃるとおりです。
これ、自分にしかと言い聞かせておきます。
電話の勧誘セールスのとき「結構です」と断ったときの
エピソード、私も聞いたことがあります(笑)
そして、「大丈夫です」という断わり、
自分が無意識に使ってしまっているのを自覚しました。
うん。やってる。
「いいです」という断わり。
あはは~!見聞きしたことあります。
自分でやったことも、あるに違いありません。
3点、どれにも共通するのは、
相手に対してはっきりと「No」と言いづらい心理
じゃないかなと思います。
ハッキリ言うと角が立つ。
だから、反対の言葉を使って婉曲に断る。
日本人あるあるですよね。
でもこれは、対面コミュニケーションだからこそ
成り立つ技じゃないかなぁと思うのです。
気配や言葉の抑揚などで、真意を察してよ、と。
もしも、文章であべこべのことを書いてしまったら、
額面通りに受け取られてしまいがちですもの。
「開運!なんでも鑑定団」私も好きです(^^)
とはいっても、もっぱらじじばばがつけている
TVをつまみ食い、ならぬ、おこぼれで見ている感じですが。
(TV、基本的につけないので(^^ゞ)
>ネット情報の方は、情報収集に対して
>「目利き」である必要がある
鑑定団のお宝の喩、いつもながらわかりやすいです。
「目利き」になるには、本物を知っている必要が
あるそうです。
古物商は弟子を育てるとき、贋作は見せず、
本物しか見せないそうです。
>先ず、ネット情報で話題となって先行し、
>それを既存のメディアが検証し発信する。
報道のパターンが多様になってきたということでしょうか。
口コミが大規模になったイメージ?
>ここだけの話し、内緒話が成立しなく
>なったのがネット情報の世界だなぁと
ほんとほんと、一回ネットで発言したら
消すことができなくて。
消しても拡散されたら終わりで。
なにげないつぶやきでも、ひとたび注目されると
とことん過去を洗われて問題があれば糾弾される…
というのを見てきました。
ここが、本物の口コミと最大に違う点じゃないかと思います。
なんか、掘り下げたいコメントをたくさんいただいたのに、
ロクなレスができずに申し訳ありません。
明日は木村草太さんの講演を聴きに行きます!(楽しみ)