私はこのパレードを自宅のテレビで見た。放送時間に合わせて始終を見ることができた。
与党の総理大臣や官房長官が待ち受ける玄関に天皇皇后の姿が現れる。君が代が演奏される。オープンカーに乗り込みパレードが始まる。約30分だった。
長い苦しみの期間を皇后が過ごされていたことを知っている私は、皇后の表情に思わずだが、意識を集めてしまう。天皇と交わされる会話時の表情、車の左座席から軽く左に向き手を振られる時の、思わず現れる「良かった」を想像させる表情、もちろん天皇がそばにおられるから感じられる「安心」でもあろうが、見ている私の心にまで安堵を届けてくれる。
「どうぞお幸せに」と祈っている、私がいる。