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平成30年第3回生坂村議会定例会の開会の挨拶

2018年09月11日 | 議会の挨拶
 
△ 毎定例会ごとに全員で生坂村村民憲章を唱和しているところです。

     平成30年第3回生坂村議会定例会の開会の挨拶

 皆さんおはようございます。平成30年第3回議会9月定例会の開会に当たり、ご挨拶を申し上げます。
 実りの秋を迎え、巨峰などぶどうは、7月の記録的な猛暑で生育が早く例年より10日ほど進んでいて、今が出荷最盛期とのことですが、それぞれに稲刈り、ぶどうの集出荷など農作業に大変忙しい時季となりました。
 議員各位に於かれましては、何かとご繁忙の折、全員のご参集を賜り誠にありがとうございます。日頃は、村政運営に対しましてご指導・ご鞭撻をいただいていますことに感謝を申し上げる次第でございます。
 また9月定例会は前年度の決算審査について、ご意見を頂戴するために池本代表監査委員さんにもご出席をいただいていますことにお礼を申し上げます。


 さて9月定例会は、決算議会と言われるように、平成29年度の歳入歳出決算の認定をお願いする訳ですが、「地方公共団体の財政の健全化に関する法律」により、平成29年度決算における4つの健全化判断比率を監査委員の審査に付した上で、議会に報告させていただき公表することになっております。
 平成29年度は、村のすべての会計において、黒字決算となりましたので、「実質赤字比率」や「連結実質赤字比率」の該当はありませんでした。
 次に、標準財政規模に対する普通会計の元利償還金及び準元利償還金の割合の3年間の平均であります実質公債費比率は、1.5%改善し、7.8%でございました。
 また、起債償還金額、退職手当支給予定額などから、基金、交付税算定額などを引いた自治体が将来負担すべき実質的な負債の割合の「将来負担比率」は、今年度も「数値なし」となっております。よって、財政健全化判断比率の財政指標は、前年度に対して良好に推移している状況でございます。
 次に財政状況を示す指標につきましては、財政の硬直度を示す経常収支比率は、前年度より2.9%上回り、76.3%でありました。また、公債費比率は4.2%、起債制限比率は4.3%となっており、それぞれに良好な状況となっております。
 また本年度は、民間金融機関から借り入れました債務負担行為額の20,869千円の返済が済み、平成4年度からの土地改良整備事業の485,465千円の元利償還分の返済が完済し、さらに財政健全化に取り組めました。
 よって、実質公債費比率につきましては、公債費対策を継続して進めており、普通会計の償還負担の減少から、単年度での比率及び3ヶ年平均の比率とも減少しており、良好な傾向を示しました。
 将来負担比率につきましたは、標準財政規模の縮小の影響は大きいものの、基金積立によりますストックの増加、公債費関係の段階的な減少により、比率が向上しているからであります。
 また、それに加え両比率が改善されている要因は、これまで簡易水道と農業集落排水の特別会計の繰上償還や、臨時財政対策債において償還期間が10年を越えたものと年利率が1.0%を超える部分を対象に、減債基金を取り崩して繰上償還を実施したことと、なるべく国、県の交付金事業の導入により、その補助裏に交付税措置の高い過疎債を中心とした起債の発行抑制を図るとともに、将来負担を下げる充当可能基金の積立も増加してきたことによります効果が、顕著に表れていると考えております。
 しかし、指標はあくまでもその年度の時点的なものでありますから、特に交付税に左右される村の財政の体質からも、継続的な財政健全化の取り組みは必要であると考えている次第でございます。
 

 平成29年度の公共事業のうち主な交付金事業では、引き続き社会資本整備総合交付金事業によります村道1級1号線などの道路改良事業の継続と、前年度から繰り越した子育て支援センターの建設工事を完了しました。
 産業振興事業では県営中山間総合整備事業により大日向地区の圃場整備と活性化施設の建設を中心に事業が展開され、地方創生関係交付金事業によります社会就労センター統合改築事業やぶどう農家育成お試し移住体験ハウス整備事業が完了し、道の駅「いくさかの郷」を拠点とした地域活性化事業が実施されました。
 単独事業は、過疎対策事業債により、定住促進に向けた空き家の購入や改修、緊急防災・減災事業債では老朽化した消防団詰所の建替え工事と消防小型ポンプ積載車を1台更新し、防災・減災対策の強化を図りました。
 そして、過疎対策によりますソフト事業では、高齢者サービス事業や子育て支援、地域協働による地域活動事業への支援継続と、村内店舗の新築や増改築を支援する事業を新たに行いました。
 村の公営企業会計では、簡易水道事業、農業集落排水事業、福祉センターでそれぞれ健全な管理・運営に努め、経費の削減、下水道接続戸数の増加に努めました。
 また、義務的経費では、人件費で2,453千円の減、扶助費で2,579千円の減、公債費は前年度の繰上償還実施により前年度比223,214千円の大幅な減額となりました。
 物件費では29,766千円の減、積立金では財政調整基金、減債基金等へ28,127千円の積立を行いましたが、前年度比では116,650千円の減となりました。
 普通会計の歳出全体では、2,133,550千円で前年度比9.6%、226,716千円の減額となっております。
今後も限られた財源を施策の目標達成のため、有効かつ効率的に活用することが責務であり、これを念頭に重点事業の推進及び諸事業の充実を図ってまいりたいと考えております。
 平成30年度の各種村税、国民健康保険税、後期高齢者医療保険料及び介護保険料の収納状況につきましては、現年度分の収納率で、0.08%、滞納繰越分も含めた全体の収納率は、0.34%の減少となりました。
 これは、滞納者からの徴収金を、極力、現年度分への納入とし、新たな滞納を作らないように努めた結果であり、現在も月々決まった金額を分割納付していただくよう、引き続きお願いしているところでございます。
 既に、29年度を含めた滞納分については、8月末時点において昨年の徴収金額を上回っている税目や、すべての村税、各保険料について、約半分またはそれ以上の徴収となっており、特に後期高齢者保険料につきましては、平成27年度より収納率が100%となっております。
 今後も納税義務者の公平性を保つために、税務担当課で滞納整理を進め、徴収困難案件につきましては、県税徴収対策室や長野県地方税滞納整理機構と連携を図りながら、折衝機会を増やすことによって滞納者、滞納額の減少に努めていきたいと考えております。
 そして、当村の貴重な自主財源であります村税や公共料金等は、負担の公平性からも滞納を極力無くすようにし、各部署とも連携をして滞納整理に力を入れ、差押えや不納欠損等を適切に執行するように考えておりますので、ご理解のほどよろしくお願いいたします。
 今年度の普通交付税と臨時財政対策債の発行額が決定になりました。今年度の普通交付税は、前年度交付額より約1%の減、9,458千円の減額の978,949千円となりました。
 また、臨時財政対策債についても、前年度比約0.3%、151千円の減額の47,075千円となりました。
 そして、今定例会に計上させていただきました過疎債ハード分などで24,100千円の過疎債の2次要望額が増額いたしますし、基金から繰り入れを見込んでの当初予算であるとともに、今定例会でも歳入に特別交付税を見込んでおりますので、更に財政が厳しい状況であると考える次第でございます。
 次に今定例会に関連予算を計上しておりますが、長野県の「地域発 元気づくり支援金」の2次募集で採択していただきました『復活!生坂産「ころ柿」事業』は、昨年度に続き申請して、真空包装機や包装機用資材等を整備し、社会就労センターの通所者が一緒に作業をし、ころ柿の出荷増産を目指す事業でございます。
 また、1次募集で再精査になっていました「お父さん頑張る会」の皆さんの「炭焼き父さんの活き生き事業」は、今までの実績をお認めいただき、薪割機、チェンソーの更新により、里山整備や木炭・竹炭等の製造販売をします2事業でございます。
 絆づくり支援金事業は、今まで最多の12事業でありましたが、採択された事業は、地区の文化財の継承や保全、維持管理、団体によります産業振興の取組など11事業であり、当初予算で2,000千円をお認めいただきましたが、934千円の支援金不足額が生じましたので、今定例会に計上させていただきました。
 当初予算でお認めいただいた「B&G海洋センター改修事業」は、体育館の耐震改修、LED化と屋根、外壁の塗装などの修繕工事は順調に進んでおりまして、10月18日に行います「いくさか敬老の日」でB&G海洋センター竣工式と開会式を別に行うこととし、竣工のお祝いに紅白まんじゅうをお出しするなど、第3回いくさか敬老の日実行委員会で決定させていただき、先週5日にB&G財団の古山常務理事さんにお会いし、竣工式のご臨席の内諾を頂戴してまいりました。
 先月23日には、生坂村の申し出により松本山雅FCが、当村を新たなホームタウンとすることをJリーグへ申請していて、7月31日に行われましたJリーグ理事会にて承認され、松本山雅FCのホームタウンになります調印式を議員各位をはじめ子ども達や関係の皆さんのご出席をいただき開催できました。
 そして25日には、生坂村が初めてホームタウンとして、「松本山雅ホームタウンデー」に参加させていただきました。
 当村は野沢菜のおまんじゅうが当たるくじ引きを1,300名対象に実施いたしました。また、生坂村オリジナルうちわや観光パンフレットを配布し、さらに車椅子パラグライダーの展示やPR動画の放映なども行い、生坂村の知名度アップに努めてまいりました。
 そして、松本山雅はJリーグでの活躍で、松本地域を全国に広めていますから、当村は今回のホームタウンの加入で、道の駅「いくさかの郷」のPRや村の情報発信、子どもたちへのサッカー指導など、村の活性化と青少年育成にご支援いただければと考えているところでございます。
 今月22日にオープンします「活性化施設 いくさかの郷」は、6月定例会で関連予算をお認めいただき、生坂農業未来創りプロジェクト会議で協議を進めてまいりました。
 9月1日付けで、施設長に松澤さん、職員に村内の女性2名と新たな地域おこし協力隊員の男性1名の4名に辞令交付をしまして、農林水産物生産者組合の皆さん、かあさん家の皆さんで運営していくことになりました。
 また、ハンガリー、標津町、熊野市の特産品、当村の農産物、工芸品、生鮮三品、日配品、日用雑貨など、出来る限りコンビニ的に細かく多くの品揃えをするように進めているところでございます。
 先週7日には、ハンガリー大使館のケレケシュさんと大使館シェフのラーツさん達にお越しいただき、かあさん家の中曽根店長が調理をしました「パプリカチキン」と「ラーンゴシュ」を皆さんに召し上がっていただき、ラーツさんに良い評価と細かい点のご指導をいただき、ハンガリー料理のワンプレートが提供できる目途がつきました。
 作業スケジュールにつきましては、竣工検査後、保健所の検査、職員向け研修、生産者向けラベル発行研修、20日のリハーサル営業、生産者組合出荷栽培履歴書の作成などを進めているところであり、22日(土)の竣工式・オープンセレモニーの内容、パンフレットなどの広告方法、国道沿いの看板製作、のぼり旗の設置なども決まってまいりました。


 9月に入り、平成30年度も半期が過ぎようとしておりますが、議員各位からご承認いただきました事業は、村民の皆さん、議員各位のご支援とご協力をいただきながら、概ね計画通り進捗しているところでございます。
 また、それぞれの課題につきましても、検討協議を進める中でどの様に方向付けをして、事業実施をしていかなければならないか、財政面を十分考慮に入れ、事務事業、組織の体制、交付金事業等も検討していかなければと考えております。
 どうか議員各位も地域の課題解決のために、協働による地域づくりで解決できるような取り組みがございましたら、是非「元気づくり支援金」や「絆づくり支援金」の活用を検討していただければと考えます。担当部署、地区担当職員もご相談をお受けしますのでよろしくお願いする次第でございます。
 村民の皆さんにも、地域の絆を大切にして、村に愛着と誇りを持っていただき、守り育てていくことをお願いするとともに、村民の皆さんの安全で安心な住み良い生活を守るために、様々な分野で課題は尽きない訳ですが、村民の皆さんのご理解とご協力をいただきながら、引き続きしっかりとした行財政運営を進めなければと考えております。どうか、議員各位に於かれましても、生坂村のために、格別なるご指導、ご鞭撻を賜ります様お願い申し上げます。

 それでは、今議会定例会に上程をさせていただきました議案は、報告3件、決算認定1件、条例案1件、補正予算案2件の計7件であります。

報告第7号   平成29年度決算に基づく健全化判断比率及び資金不足比率の報告について
 この報告は、平成29年度の健全化判断比率及び資金不足比率について、地方公共団体の財政の健全化に関する法律第3条第1項及び第22条第1項の規定により報告をするものであります。

報告第8号   平成29年度公益財団法人生坂村農業公社の経営に関する書類の報告について
 この報告は、地方自治法第243条の3第2項の規定により同法第221条第3項に規定する法人について、経営状況を説明する書類を作成し報告するものであります。

報告第9号   平成29年度社会福祉法人生坂村社会福祉協議会の経営に関する書類の報告について
 この報告は、地方自治法第243条の3第2項の規定により同法第221条第3項に規定する法人について、経営状況を説明する書類を作成し報告するものであります。

議案第45号  平成29年度生坂村歳入歳出決算の認定について
 この議案は、平成29年度各会計の歳入歳出決算を地方自治法第233条第3項の規定により、議会の認定に付すものであります。

議案第46号  生坂村営バス設置条例の一部を改正する条例案
 この条例案は、道の駅「いくさかの郷」の供用開始に向けて、停留場名を変更するための条例の一部改正であります。
  
議案第47号  平成30年度生坂村一般会計補正予算【第2号】
 この補正予算は、既定の額に歳入歳出それぞれ58,452千円を追加して、総額を2,157,139千円とし、地方債の借入限度額を増額する補正予算であります。
 主な内容は歳入で、地方交付税27,366千円、県支出金1,044千円、諸収入4,794千円、村債で25,175千円の増額となっております。
 歳出では、総務費で防災行政無線操作卓改修工事等で26,175千円、農林水産業費の農業施設関係工事請負費等で10,597千円、土木費で道路維持補修工事請負費等で15,276千円などの増額補正となっております。

議案第48号  平成30年度生坂村国民健康保険特別会計補正予算【第1号】
 この補正予算は、既定の額にそれぞれ歳入歳出4,130千円を追加して、総額を285,130千円とする補正予算であります。
 主な内容は、歳入で繰入金4,130千円を増額し、歳出で諸支出金を歳入額と同額の4,130千円の増額補正となっております。

 以上の議案でございます。よろしくご審議を賜りますようお願い申し上げ、挨拶並びに議案の説明といたします。 

▽ 朝の写真は大日向上空からの風景です。







 その他生坂村では、小学校で外国語研究授業・ALT、中学校で郷土学習の日、公民館で通学合宿、小立野・日岐の皆さんの元気塾、一般質問対応会議などが行われました。