ワタクシの仲間うちで「偽装」という言葉は、たとえば戦車が敵に見つからないようにカモフラージュする行為であって、だから料理で芝海老を使っていたとしてもわざわざ「うちは普通のえびですよ」といってのけるのが正しい使い方だ。
そのむかし、よしざるは海老で飯を食っていた。
新入社員で初めて配属されたのは「営業1部 海老課」であった。
(生まれて初めて名刺をもらっとき、衝撃をうけた)
毎日エビにまみれて20代を過ごした元プロだから言うが、
バナメイのプリプリとした食感や、ほのかな甘味が、なぜに評価されないのか。
たしかに芝海老は甘いけれど、たとえばボルドーのワインが評価されて、ブルゴーニュがダメなのかといえばそんなことはないのと同様に、バナメイにも良いところがある。
エビに非はないのである。
目隠ししてどっちが芝エビかを当てられる素人はまずいない、だから偽装に使われた。
ってことはバナメイは相当美味い海老ってことじゃないか。
あと、所が変わればそんな芝海老でさえ魚醤のタネにしか使われない。
アラスカでは、イクラでパンパンの白鮭なども、チャムとかドッグサーモンなどといわれて、魚卵はともかく身のほうはそれこそ犬の餌である。
食べ物はブランドじゃないということだ。
今回一番笑えたのは、批判を浴びた経営者たちが「情報の伝達がうまくいかなかった」などと言ってお決まりのように一斉に頭を下げていたことだ。
情報の伝達がうまくいかないということは、人でいえば神経系が病的状態なので、わが社は統合が失調しているので治療が必要ですよ、と公言しているようなものだ。
では、どのような対応をすべきか。
それは「当店では、芝海老は一切使用しておりません」「おいしいバナメイ100%使用」などと表記して堂々とバナメイを供し、消費者を煙に巻く。
これが正しい偽装というものだ。w
ま、エビは世界的に高騰しているのでバナメイもそのうち高級品になるかもしれん。

TPPをひかえる今、こういう手法も良いであろう
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