直売所に栗がならび
碧空には柿の実が色づき
サルビアの花が路肩をうめている。
甥夫婦が来る。
5年間のニューヨーク暮らしで
すっかり逞しくなった。
しかしお喋りしている間にも時間がフラッシュバックして
少年の彼が現われ
なんともおかしみが湧いてくる。
学芸員のくる日でもあるので
ちらし寿しを作る。
甥たちは父親の実家で昼食を済ませたそうで
自慢の逸品をご馳走してやれないのは残念。
例によってお隣の時計屋さんと
薬屋のちずちゃんにおすそ分け。
時計屋さんからは一日三度も差し入れがある。
古い知人にケーナ・コンサートのチケットを頼んだところ
生落花生を沢山持ってきてくれた。
自分の畑で作ったもので
殻ごと塩ゆでして食べてくれという。
ちらし寿しを食べながら
アンドレア・ボッチェリの歌を聴く。
風も心もおだやかに過ぎる晩秋の一日。
花野道ひと柔らかにこんにちわ