「簡素化」という行政からの指示が浸透し
町中から門松が消えて久しい。
冠婚葬祭の返礼品の簡素化なら理解できるが
昔からつづく季節の行事や風習に
手を抜くことは賛成できない。
一年に一度
門松をたてて新年を祝うことが
どれほどの無駄というのだろうか。
松明けにそれらを燃やすことが
どれほど大気を汚染させるというのだろうか。
日本には春夏秋冬四季折々の風習がある。
さらに繊細に二十四節気に分けられて
日本独特の情緒的暮らしぶりがある。
デリカシーのない役所の号令で
あれもこれも見捨てられて
季節感が失われてしまうのは
悲しいことだ。
造園屋に頼んで門松をたててもらう。
----------辺りいちめんに淑気がみなぎってくる。