2020/05/12
検察官の定年を引き上げる検察庁法改正案が、近く衆院で採決されるようです。
「#検察庁法改正案に抗議します」というハッシュタグを付けたツイートが約五百万件もあったそうです。
特徴的なのは、普段から社会や政治について発信している人以外からとみられる投稿が多いこと。
いろいろ疎い私、そもそも検察官とは何かと調べて見ましたら、検察庁HPに子ども向けにやさしく書かれた文がありました。
〈検察官っていうのは,検事と副検事のことなんだ。検察官は法律に違反した犯罪や事件を調べて,その犯人を裁判にかける,とても重要な仕事をしているんだ。
普通,日本では検察官だけが犯人を起訴できるんだよ。
だから,悪い人に罰を与えるためには,絶対に検察官が必要なんだよ。でも,それだけに検察官の責任は重いんだ。〉 (検察庁HP)
http://www.kensatsu.go.jp/child/child2.htm
政府は1月31日、東京高等検察庁の黒川弘務検事長(当時62歳)の定年の延長を閣議決定しています。
なぜ黒川氏なのでしょう。単に安倍首相のお気に入りというだけではなさそう。
黒川氏が検事総長になることによって、もっと何かがあるのでは・・・。
元文部科学事務次官の前川喜平氏は「アベ首相は、黒川氏(及び彼と同類の人物)をできる限り長く検察の中枢に置いておきたいのだろう。摘発されては困る犯罪が存在するからだろう。公職選挙法違反かな?」「黒川氏が65で辞めても、第2の黒川は必ず用意されるだろう」と危惧した。
改正法の施行は22年4月で、その前の2月に黒川氏は65歳の定年になるので同氏と法改正に因果関係はない」という容認派の反論もあるが、前川氏は「22年4月の改正法の施行までは現行国家公務員法により、施行後は改正検察庁法により、黒川氏の定年は自在に延長できる」と説明。「25年2月の68歳誕生日まで黒川氏を検事総長に据え置くこともできる。検察庁法再改正で定年を70歳にすれば27年まで据え置ける」とした。(デイリー)
国民民主党の後藤祐一氏は、一月に現行法の解釈変更で定年が延長された黒川弘務東京高検検事長の名前を挙げて「森友・加計学園や桜を見る会に続く問題が出てくるかもしれない。黒川氏のように自分を守ってくれる守護神が必要だからこの法案を出したのでは」と追及した。(東京新聞)
弁護士らの団体は、政権に都合の良い人を検事総長にする意図があるなどと批判しています。政府が検察幹部の定年に介入できることを踏まえ、政治的中立性や独立性が脅かされるとの指摘もあります。
(東京新聞)
https://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/202005/CK2020051202000118.html
黒川さん自身はどう思っているのかな?
目がくらまされていなければ、考える力はあると思うのだけど。
自分の名前がこんなに大きく取り上げられて、日本中で反対意見が渦巻いているなか、ずっと勤めます、検事総長までやります、と言うのかしら。
そういう中で検事総長になったとしても、幸せでないと思うのよね。
思い出すのは、森友問題で自殺した赤木俊夫さんと佐川理財局長のこと。
手記を託された相澤冬樹さんによれば、赤木さんの妻が「佐川理財局長の家を見に行きたい」と言ったので、2人で見に行った。その時赤木さんの妻は、「佐川さんも幸せではなかったんでしょうね」と言った、という。
昇進しても栄転しても、堂々としていられなくて、人目を避けてひっそり暮さなくてはならないとしたら、それは不幸なことだと思います。