2021/10/08
今日は午前中にフォークダンスの会に行ってきました。
暑くて汗をかいてしまいましたが、汗をかくくらいが体にいいんですよね。音楽にのってステップをして、記憶のために頭を使いながら、気分もさっぱりと身体を動かしてきました。
さて、ショパンコンクールの続き。
昨夜の小林愛実さん、LIVEで見ていましたが、びっくりでしたね。
ステージに出て椅子に座ったものの、またそでに戻っていったので、どうしたのかと思ったら、椅子の不備のようでした。
自分の椅子を持っていったらしいのに、それが出ていなかったようです。自分の椅子を出してほしいと係の男性に言っていたのかな。(正確な情報かどうかはわかりません)
その前に、楽屋で名前を呼ばれたときから画面に映っていましたが、ほとんどの人は入り口で待機しているのに、部屋の中で、まだドレスの上にカーディガンをはおった状態でした。
何かを口に入れて、水を飲んで、スマホを打ってと、ちょっとハラハラしました。
それでステージに出て、椅子のことがあったので、どうしたのかと更に心配になりました。
でも、いったん弾き出すと、落ち着いてとても美しい演奏だったので、それにもびっくり。あのハプニングにもめげない精神の強さ、集中力。こうでないと世界のトップにはいけませんね。
さすがでした。
日本の京増修史さんはまだ演奏を聴いていなかったので聴いてみました。宮城県出身で東京藝大研究科修士3年とのこと。
なんとまあ、美しく穏やかな演奏。心が洗われるような気持ちになりました。このかたも素晴らしい演奏でしたね。
ノクターンpo.62-2はしみじみときれいな曲でした。ちょっと泣きましたよ。
こうして1次予選を通して聴いて、どんな演奏がいいのかと浅学の私なりに考えてきました。
審査員エヴァ・ポブウォッカ先生という方が書いていらっしゃいます。
一部を引用させていただきます。
「私たちは、音楽コンクールは単に「競う」だけのものではないということを忘れてはなりません。 つまりそれは、ショパンの芸術を讃えるものでなければならないのです。ショパンのことを私が今描写するとすれば、穏やかで、思慮深く、耳を傾け、優しいというだけでなく、官能的で、情熱的で、革新的で、詩的で、調和がとれていて、歌に満ち、そして後悔にも満ちているように思えます。私は、彼が宿屋や居間にいる姿を思い浮かべます。彼の切望について読み取れば読み取るほど、彼の理解が深まるのを感じます。」
審査員エヴァ・ポブウォツカ先生より「ショパンコンクールに寄せて」|ピティナ広報部|note
「ショパンの芸術を讃えるもの」、「彼の切望について読み取る」
ショパンへの理解を深めて、ショパンの望んだような演奏をするというのが、いい演奏なのでしょうか。
1975年のショパン国際ピアノコンクールで第2位に入賞したイスラエルのピアニスト、ディーナ・ヨッフェさんの言葉。
「作品の特別なところは、音との関係です。ショパンは、音は言葉の続きであり、その音楽言語を理解することが重要だと言っています。」
ONNTOMO インタビュー
ショパンコンクールでは音楽言語を理解し伝える奏者を期待ー審査員ディーナ・ヨッフェ
https://ontomo-mag.com/article/interview/chopin-piano-competition10/
単純な感想ですが、音色がきれいだなあと思った人が2次に進出していると感じました。
きれいというだけではなく、詩情が香り立つような音色。音色の粒がそろっていて弱音でも際立つ人。ダイナミックな部分はあくまでダイナミックで情熱的・・・。
10月9日から2次予選が始まります。もう、明日ではないですか!
コンテスタントの皆さん、心身の調子を整えて、万全の態勢で2次に挑んでくださいね。ずっと、楽しみにしています。
〈追記〉
小林愛実さんの椅子のことは、海外のインタビューで答えていました。
椅子が自分には低すぎた。もうひとつの椅子を持って来てもらったが、もっと低かったので、元の椅子で弾いたということらしいです。