楽しみにしていた登山愛好家・坂口氏のエッセー集「ほっかいどう山楽紀行」が出版され「写真協力者はサイン付きで職場まで持っていくから今日楽しみにね・・・」と連絡が来た日、父が逝去した。【写真提供者一覧に小生名前・恥ずかしながらちょこっと協力している】
7日が経ち施主・長男の小生は未だ多忙の状態が続いている。葬儀や諸々の手続き・・・時々仕事をしたりして、悲しんでいる暇はなかった。年度はじめの大変忙しい中、父の葬儀にご会葬いただいた方に御礼申し上げたい。多くの御香典・御供花なども賜り感謝したい。
【昭和49年頃】父は教員生活38年と生徒のために全力で向き合っていた姿勢そのものは今後の私の社会人生活においても見習うものがある。尊敬できる父であって、父の子供でよかったと思う。検診で約3年半前「胆嚢癌」と診断。もう末期であった。余命半年から1年未満と宣告され、通院しながら妹は献身的な食事療法などを続け医師の言った余命を超えて自宅で家族に見守られ静かに息を引き取った。笑顔であった。いま約8割の方が自宅で死ぬことを希望しているが、実現できないでいる現状がある。父の念願が叶い良かったのではないかと思う。
とても真似のできない壮絶なる介護を続けてきた妹を労いたい。祭壇には生前大好きだった日本酒やビールをお供えした。またどこかで酒を酌み交わしたいものだ。人生90年代に入る時代に「77歳まで行きたい」と父は言っていたが、近年では75歳はとても若い死である。日本の平均寿命は男性80.79歳。2065年に男性84.95歳となるようだ。父のエンディングノートには、「心配かけてすまない。遺伝の可能性で胃、肝臓、胆嚢に気をつけること」などいろいろ記載されていた。小生の家系は祖父など辿っていくと男性はみな癌家系(遺伝)のようだ。「少年の心で山へ」・・・酒は止められないが健康に気をつけてこれからも山を愉しみ、いろんな意味で父を越えたい。
【北海道新聞夕刊】
できることなら父が元気だった頃に見せたかった本であったが・・・函館市在住の登山愛好家・坂口一弘氏(73)道内の山々の魅力を紹介する新聞連載をまとめたエッセー集「ほっかいどう山楽紀行」が共同文化社から刊行。坂口氏は道内約650山、日本300名山を踏破。写真がたくさん飾られている288ページの登山をする人、しない人も楽しめる本だ。1944円。道内の主要書店で販売している。【単身赴任地で坂口さんとの恵山や袴腰岳の山行は楽しかった】HP「一人歩きの北海道山紀行」や「癌春(がんばる)日記by花sakag」で発信。北海道山のメーリングリストの創設者の一人。「北海道雪山ガイド」「北海道スノーハイキング」(北海道新聞社刊)の主要執筆者。道スキー指導者協会副会長。道退職校長会副会長など歴任している。
全道の主要書店や札幌の秀岳荘で販売中。直筆サイン本を希望の方は直接受付中。下記でお願いしますとのこと。