ひとはかわる

ひとはかわる・・・あんなに約束したのに。
ひとはかわる・・・おれは信じていたのに。

・・・なんでなんだろう？

この春のことだった。
うちの会社に知人の長男の就職を斡旋するはめになってしまった。
「うちの子がさぁ～就職先探してて、建設関係で良い会社ないかな～？」
と電話を貰ったのだが、丁度、わが社も求人してたので紹介した。

まだ、23歳くらいの男の子なんだけど、
きちんと定職についたことがない。高校も中退だった。
ま、景気悪い時代が続いたから、一概に本人だけのせいではないが、
「ここら辺で、きちんとした会社に勤めて親を安心させたい！」
みたいな事を言うから、
「じゃ、俺はあなたを信じるよ！何があっても、とにかく長く勤めるんだよ！
我慢して長く続けることによって得るものがあるから！」

経歴書を見ると、勤め先を1年や長くて2年で変えている。
辛いこと、嫌なことがあると逃げてしまうタイプの人ってのは、
基本的に好きではない。
「逃げ癖」ってのはなかなか治らないってのも知ってる。
そん時は楽だからね・・後で何倍にも帰ってくるのに。

本人も悪い人間でなく、寧ろ人が良すぎるタイプ。
頑張り屋さんなんだけど、頑張る方向が間違ってる人っているじゃない。
間違った頑張りをし過ぎて途中で疲れてねを上げちゃう人。
そういう人、嫌いではないんだけど。

本人は懸命に仕事してるつもりなのだろうが、
評価ってのは、周りの人がすることなのよ。
自分も若い頃、よく諭されましたが、
最近になって、その意味がわかってきたとこです。

先週、突然、会社から電話をもらった。
「先週末から会社に来てないんだけど・・・本人に連絡つかない！」
親である知人の連絡先を教え、こっちも慌てて連絡したが、
親の方も事情がわかっていなかった。

よくよく聞いてみると、現場の人間関係でトラブル。
（てか、仕事知らないんだから、最初は怒られるに決まってるんじゃない）
それにかこつけて、休日出勤分の給与が出ないとか、
頑張っても評価されないみたいなことを親に愚痴ってるらしい。

そんな話を「ウンウン、そっかそっか」と聞いてる親も親だと思うけど、
信じた俺はもっと馬鹿みたいじゃね～か！
電話くれ！っても、本人からの連絡は今だ貰ってない。

「これだから！今の若者は！」・・なんて言いたくないけど、
給与とか、休みとか、そんなことはどうでもいいじゃん。
それは最初っから説明してんじゃ。そういう会社なんだっつーの。
そういう条件を言えるには、まず仕事を覚えて、ちゃんと会社に
利益を生む人になってから言うんだよ！って教えたじゃない。

平気で人を簡単に裏切ることが出来ちゃうのだな～。
・・・約束ってのは簡単に忘れちゃうのだな～。
そりゃ、自分も若い頃は沢山失敗もしたし、
結果として人を裏切るようなことになってしまったこともあった。

でも・・・わからない・・・理解ができない。
・・・まだ1年経ってないんだよ。

・・・人がかわるんじゃなく、俺の方がかわっちゃったのかな？

でも僕は人を信じることを諦めたくない。
信じてくれた人には報いたい。
仕事でもプライベートでも、
それ以外にもっと大事なことなんかないと思う。

ひとはかわる・・・良い方にも悪い方にも
ひとはかわる・・・いや、かえることもできるのだ。

やり直しを恐れない。

何度でも失敗は許す。

・・・ただ、何も言わずに逃げちゃうのはよしてくれ。
もう何も出来なくなっちゃうじゃん。

・・・「気に病む」って言うのかな？
ちょっと心にいつも、そのモヤモヤが残っていて、
お酒飲んだり、楽しいことしてても、
TVのCMのように好む好まざると、勝手に頻繁に出てきて
気持ちを波立たせている。

結論としては、
・・・そこまで考える必要もないよな～・・か？

俺が一番、逃げてんじゃんかよー。（笑）