昨日、朝7時にお寺を出て、岡山市沢田にある恩徳寺さんに向かった。中国49薬師霊場会の合同法要に参加するためだった。毎年、各県毎に回り持ちで法要を行っている。恩徳寺さんは、岡山市街の東に位置する操山の麓にある。
8時半頃山門前に到着すると既にたくさんの車で道の片側はびっしりと、うまっていた。運良く出た車の後に駐車して、山門へ。山門で山口県北西端油谷半島にある32番向徳寺さんにお会いした。一昨年お参りし、その時海女さんのお寺として印象が残っていた。今でも海女さんたちはいい稼ぎをしては、お寺に寄進して下さると言われていた。檀家さんというものをたくさん持たずにも、海女さんたちの信仰で成り立っている珍しいお寺さんだ。
集会所にはいると、既に沢山のお寺さんがたがお見えになっており、挨拶して座に坐る。その部屋の、名僧方の書を貼ったふすまに目がいった。どれも立派な枯れた字だ。私の目の前には、「自心無一事」とあった。無心の境地を言い表したものであろうか。
法要は、33人の霊場寺院により、まず本堂で般若心経3巻と大般若の転読、そして薬師真言を108回唱え、回向文を読み、それから、外に出て境内での特設護摩壇にて、柴燈護摩供が修された。
合同法要に出席するといつも思うが、何か物足りない思いが残る。多宗派の坊さんが集うので、一緒に唱えるお経が般若心経しかないということだ。誠にお粗末きわまりない。そんな風に思えてしまう。
たとえば、各宗派別に、たとえば、真言宗系、天台宗系、禅宗系という大きな分け方をして、各々20分ずつ受け持って、法要をしてはどうかと密かに思っている。そして最後に一緒に心経でも唱えたらおもしろいのではないか。そう思っている。
各宗派の特色が出て聞いている参詣者も楽しいであろう。それこそ各宗派の持ち味、雰囲気、個性が興じられよう。なかなかそういう各宗派の法要を一同に聞けるお参りする機会はないのではないかと思うのだが。いかがであろうか。
合同法要が思ったより早く終わり、11時半には市内に入り、この日丁度行われている岡山スピコンに行ってきた。東京では既に、21回、私の地元福山でも今年3月に行われ、とても盛会であったという。スピコンとは、スピリチュアル・コンベンションの略で、精神世界のブースが会場所狭しとたくさん出店して、お手軽なメニューで様々な体験をしてもらおうというものだ。
岡山スピコンの会場は、吉本興業が作った三丁目劇場。ひと頃大変な人気だったと言うがほとぼり冷めて、廃業し会場だけが残ったという。お昼前というのに、多くの人が詰めかけていた。オーラ写真、前世催眠、クリスタル、占星術、波動、インド系の小物、さまざまなブースが出店していた。場違いに坊さんのご登場にみんな、おやおや、という顔をしていたが、次の瞬間にはみんな、にこやかな笑顔で迎えて下さった。
そう大きな会場ではないが、40ものブースがあっただろうか。知り合いの高田由美さんが主催する「催眠ルーム満足漢」は、行くと催眠中だという。そこで、もう一つ別に出店されている満足漢で学ばれたひろさんのブース「元気足心・ひろ」で国際若石(じゃくせき)研究会の足もみをしていただいた。黒い法服姿で足を揉んでもらっていると、目に付くのか、ご婦人衆が寄ってきて、どうですか気持ちいいですか?と質問してきた。良いですよ、と言うと、いくつか予約が入ったようだ。
揉んでもらっていたら、高田さんが来られた。笑顔満面。いつもキラキラと陽が差しているように輝いている方だ。午前中の催眠では5人中2人が前世退行して、ボロボロ泣いていた、とのことだった。団体での割安な催眠はスピコンだけ。普段は個人の受付にてセッションをなさっている。
またインド系の小物を販売しているブースには、國分寺の坐禅会にも顔を見せてくれる若い方たちが集っていた。これからインドに行くという愛知県から来た青年と暫しインド談義。楽しいひとときを過ごすことができた。
スピコンというと、ちょっと精神世界かぶれのオタクたちの集いと思いがちではあるけれども、意外とみんな真面目に、それぞれの持ち味を出して、工夫して出店している様子を窺い知ることができた。自らの心に向き合い、自然と調和して、人々がより良く生きる手助けとなるであろう。私たち仏教人も見習うところがたくさんある。来年の2月には、また福山で第2回のスピコンが行われる。是非また参加したいと思った。
(↓よかったら、二つクリックいただき、教えの伝達にご協力下さい)
日記@BlogRanking
8時半頃山門前に到着すると既にたくさんの車で道の片側はびっしりと、うまっていた。運良く出た車の後に駐車して、山門へ。山門で山口県北西端油谷半島にある32番向徳寺さんにお会いした。一昨年お参りし、その時海女さんのお寺として印象が残っていた。今でも海女さんたちはいい稼ぎをしては、お寺に寄進して下さると言われていた。檀家さんというものをたくさん持たずにも、海女さんたちの信仰で成り立っている珍しいお寺さんだ。
集会所にはいると、既に沢山のお寺さんがたがお見えになっており、挨拶して座に坐る。その部屋の、名僧方の書を貼ったふすまに目がいった。どれも立派な枯れた字だ。私の目の前には、「自心無一事」とあった。無心の境地を言い表したものであろうか。
法要は、33人の霊場寺院により、まず本堂で般若心経3巻と大般若の転読、そして薬師真言を108回唱え、回向文を読み、それから、外に出て境内での特設護摩壇にて、柴燈護摩供が修された。
合同法要に出席するといつも思うが、何か物足りない思いが残る。多宗派の坊さんが集うので、一緒に唱えるお経が般若心経しかないということだ。誠にお粗末きわまりない。そんな風に思えてしまう。
たとえば、各宗派別に、たとえば、真言宗系、天台宗系、禅宗系という大きな分け方をして、各々20分ずつ受け持って、法要をしてはどうかと密かに思っている。そして最後に一緒に心経でも唱えたらおもしろいのではないか。そう思っている。
各宗派の特色が出て聞いている参詣者も楽しいであろう。それこそ各宗派の持ち味、雰囲気、個性が興じられよう。なかなかそういう各宗派の法要を一同に聞けるお参りする機会はないのではないかと思うのだが。いかがであろうか。
合同法要が思ったより早く終わり、11時半には市内に入り、この日丁度行われている岡山スピコンに行ってきた。東京では既に、21回、私の地元福山でも今年3月に行われ、とても盛会であったという。スピコンとは、スピリチュアル・コンベンションの略で、精神世界のブースが会場所狭しとたくさん出店して、お手軽なメニューで様々な体験をしてもらおうというものだ。
岡山スピコンの会場は、吉本興業が作った三丁目劇場。ひと頃大変な人気だったと言うがほとぼり冷めて、廃業し会場だけが残ったという。お昼前というのに、多くの人が詰めかけていた。オーラ写真、前世催眠、クリスタル、占星術、波動、インド系の小物、さまざまなブースが出店していた。場違いに坊さんのご登場にみんな、おやおや、という顔をしていたが、次の瞬間にはみんな、にこやかな笑顔で迎えて下さった。
そう大きな会場ではないが、40ものブースがあっただろうか。知り合いの高田由美さんが主催する「催眠ルーム満足漢」は、行くと催眠中だという。そこで、もう一つ別に出店されている満足漢で学ばれたひろさんのブース「元気足心・ひろ」で国際若石(じゃくせき)研究会の足もみをしていただいた。黒い法服姿で足を揉んでもらっていると、目に付くのか、ご婦人衆が寄ってきて、どうですか気持ちいいですか?と質問してきた。良いですよ、と言うと、いくつか予約が入ったようだ。
揉んでもらっていたら、高田さんが来られた。笑顔満面。いつもキラキラと陽が差しているように輝いている方だ。午前中の催眠では5人中2人が前世退行して、ボロボロ泣いていた、とのことだった。団体での割安な催眠はスピコンだけ。普段は個人の受付にてセッションをなさっている。
またインド系の小物を販売しているブースには、國分寺の坐禅会にも顔を見せてくれる若い方たちが集っていた。これからインドに行くという愛知県から来た青年と暫しインド談義。楽しいひとときを過ごすことができた。
スピコンというと、ちょっと精神世界かぶれのオタクたちの集いと思いがちではあるけれども、意外とみんな真面目に、それぞれの持ち味を出して、工夫して出店している様子を窺い知ることができた。自らの心に向き合い、自然と調和して、人々がより良く生きる手助けとなるであろう。私たち仏教人も見習うところがたくさんある。来年の2月には、また福山で第2回のスピコンが行われる。是非また参加したいと思った。
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恩徳寺の田井住職様と15年間二人で恩徳寺の歴史を調査して今年の1月に公開しました。恩徳寺は現在、岡山県で一番情報公開が進んでいる寺院です。精神医学の道場です。おひまな時にご訪問いただけたら幸いです。
澤田山 恩徳寺西方院・精神医学
http://mryanagi.hp.infoseek.co.jp/new_page_34.htm
ここ國分寺は、残念なことに焼失と洪水で過去の多くの歴史文書は残されておりません。やっと最近になりまして、様々なよその資料から、恩徳寺さん同様に鎌倉後期におそらく西大寺律宗の僧が再建に関わったであろうと推量されたりしています。
今後とも宜しくお願い申し上げます。田井ご住職にも宜しくお伝え下さい。また、近くお越しの節はご連絡の上お立ち寄り下さいませ。