年の瀬ですね〜
寒さが堪える季節になりましたが、うちの近所にはまだ雪は降っていません。
お山に三回雪が降ると里におりてくると祖母がいっていたので、もうじきだとは思いますけどね。
この年の瀬に読んだ本は、稲垣栄洋さんの『生き物の死にざま』(草思社)
草思社
発売日 : 2019-07-11
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土の中で何年も暮らし、成虫になるために土から出てきたらひと夏でその寿命を終えるセミ。
卵が孵るまでエサも取らず見守り続け、やがて卵から小さな命が生まれると力尽きてその生涯を終えるタコの母親。
五億年前から生き続け、分裂して増殖するクラゲ。その中でもベニクラゲは死んだと思われてもまた小さな固まりになり、若返って分裂のプロセスに逆戻りする。
様々な生き物の生き方、死に方を照会した本書。本当に読んでいて驚きの連続でした。
成虫になると食べるための口さえ無くしてしまい、ひたすら交尾相手を探して短い命を終えるカゲロウ。
メスの体の一部となり、内臓も同化してしまうチョウチンアンコウのオス。
どうしてこんな生き方を選んだの? って思う生き物ばかり。
生命ってホントに不思議。
人間の小さな社会ばかり眺めていると、こんな身の回りにあふれている不思議さにも気が付かなくなってゆくものなんですね。
自然界の多種多様な生態系に比べたら、国や宗教でもめている人間なんて小さい小さい。
とても面白く読めました。
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