東日本大震災から3年を迎えるのを前に、この日曜日、TV各局で震災を特集した番組が放送されていました。
その中で、私も訪れたことのある町、宮城県の七ヶ浜町も映りました。
いまだ多くの人が暮らす仮設住宅。
町並みが消え広がる大地。
見覚えのある道路、見覚えのある田んぼ。
あれから3年が経つというのに、なかなか進まない復興。
講談社
発売日 : 2014-03-07
|
週刊少年マガジンで連載された、東日本大震災でボランティアとして活動した人々を描く、森川ジョージさんのマンガ、『会いにいくよ』(講談社)を買いました。
ゲストとして、有名マンガ家さんが何人も作画協力しています。
どのコマを誰が描いたのか当てるのも楽しい♪
原作は絵本作家の”のぶみ”さん。(『上を向いて歩こう!』講談社刊)
ボランティア活動の実体験を綴ったドキュメントです。
この原作も読みました。
TVから流れてくる信じられない光景。
混乱する情報に、追い討ちをかける原発の爆発。
現地の情報が不足する中、気持ちだけがあせり、自分にも何かできないかと行動を起こすと、とたんに「自己満足」「偽善」と非難の言葉が投げつけられる。
何かしなくていいのか?
自分に何ができるのか?
このマンガではボランティアが取り上げられていますが、決してそれを「正しい行動」だと賞賛しているのではありません。
それは作者もあとがきで語っています。
未曾有の大災害です。
何をしたらいいのか、何が必要なのか、余震は、放射能は、その情報すら手に入らない中、ここに登場する人々は、当時いてもたってもいられず、現地での労働という行動を選んだだけです。
「また何かが起こった時、私ならどう考え、どう行動をするのか」それを考えるきっかけになれば嬉しい、と作者は語っています。
ボランティアなんて偽善だと考える人もいます。
私もそれがベストな行動だとは思いません。
他の形で貢献したいと考える人もいます。
人はみんなそれぞれの考え方、それぞれの生活を抱えています。
震災を風化させるな! と思う人もいるでしょう。
もう忘れたい、と思う人がいても当然です。
人間なんです。
いろんな人がいます。
ただ、作者も、原作者も、この作品に参加したたくさんのマンガ家さんも、「まだ終わっていない」と思っていることだけは、メッセージとして伝わってきました。
まだ終わっていない。だから、また会いにいくよ・・・
これは、今、まさに起こっている現実だから。
東日本大震災を取り上げた物はいろいろありますが、マンガ家さんたちの情熱を知ることができる一冊です。
震災後、様々な取り組み、被災地での支援が行われていますが、マンガ家さんもサイン会などを何回も開いています。
この本も、初版の売上は義援金にするそうです。
マンガですが、すごくリアルです。
大げさでも誇張でもなく、私自身、ボランティアの現場で同じように感じたり、同じように悩んだりしました。
つらい描写もあります。
もちろん描かれていない所もあります。
でも、よく伝えている作品だと思いました。
すごく伝わってきました。
マンガって、すごいですね。
三陸海岸で見た風景や出会った人々、本当に貴重な体験だと思います。
このマンガで描かれているボランティアの人たちの声も、被災地の人たちの様子も、やはり実際に体験したからこそ、読者にすごく訴えてくるものがありました。
伝えるってことも支援なんだと思いました。
本当に復興にはまだほど遠い感じですね。
東北の物産、私も見かけると買います。
特に食べ物が美味しいです。
今回もこのマンガは買わなきゃ、と思って買いました。
とても心に響く内容でした。
早く東北に春が来ることを願っています。
見ると聞くとでは大違いと言います。
実際に現地にボランティアに行った方々は、遠くでテレビを見ている人々より、うんと感じ方は違うと思います。
去年、ほんの一部ですが三陸海岸を車で走りました。
「忘れていないよ」と現地の食堂のおじさんやおばさんとお話できたこと、よかったと思っています。
それぞれのやり方で関わっていくこと、ホークさんはボランティアとして現場に入る支援をしてきて、やはりそれはすごいことだと思います。
私は東北の物産を買うという関わり方しかできないけれど、ささやかな支援と思ってアンテナショップで買い物をしています。