3月、ムスメがアフリカから帰り結婚式の準備と共に新居の準備も同時進行。
おちつかない毎日となった。
と言って、何かを手伝うわけではないが、それと共に一緒にやってきたのが私の次なる居住地の
選定で、4月に伊那の農地を購入し、住宅地へ転用の申請を行なった。
5月末、結婚式及び新婚旅行ならぬ家族旅行を行い、帰国してぼーとした頭を修正しているうちに
この7月の結婚報告会並びに親戚との結婚披露食事会がやって来た。
両家の親戚がもう今後はないであろうと思われるメンバーが集まった。
前泊組は雷まじりの大雨で列車は大幅に遅れ、原村についたあと夜中の2時まで仕事に追われた。
翌日は夕方6時半から夕食会が行われ、子供は入り乱れ、全員自己紹介のため緊張も伴いムコ殿の
数多い親戚の全容が明らかになった。
通常ならお泊りだが気が付くのが遅く…そうだ!我が家には犬がいたと、夜遅く自分だけが家に帰った。
翌朝は朝食が終わるとそれぞれ、それぞれの家は予定に従い散らばっていった。
夕方、実姉夫婦が神奈川に帰るのを駅まで送り、開放された。
客観的にこういう場に出席してムスメの立場をお客さんの挨拶から推察し、嫁の母親としての認識もし、
ムコ殿の大陣営を拝見し、やっと娘を送り出したのだという寂寥感を味わうことになった。
娘の母は皆こういう感情を味わうのであろうか。
ボッカリと抜けた心の大きな穴。これはこれまで何回も海外へ出かける娘を送り出した時の気持ちと
は全く異なり、相手方の人間になってしまった喪失感であろうか。
結婚に伴う一連の行事はこれで終わり幕が閉じてしまった。
喜ぶべきなのであろうか、と思うがまだよくわからない。
犬はのんきに朝日を浴びて外を見ているが、ご主人様の複雑な気持ちは到底わからないであろう。