信州スロウライフ12ヵ月

野菜や草花と暮らす生活

来年の大河ドラマは福島県で

2012年12月24日 11時41分21秒 | Weblog
NHKの大河ドラマは八重の桜という。
新島八重が主人公で、今年平清盛から1年離れた日曜の夜が楽しみになった。

都会へ出てから長いこと福島弁と、自分の言葉の訛りを指摘されたり馬鹿にされたりしながら
福島生まれに背中を向けてきた。
東京と神奈川県と信州での生活の方が何倍も長くなった。
それでも東北の震災と原発の事故以来、福島生まれにスーッと戻って行った。
今度の大河ドラマの舞台は会津若松と白河、京都となるがああやっと縁が深いことになったと思う。

亡くなった母のルーツは会津若松、戊辰戦争の場でもあり、まだ女子の教育が一般的でなかった時代に
福島女子師範を卒業して故郷の会津の小学校で教員となった。
その地で知り合った同じ教員の父と恋愛し、一人息子の父は一人娘の母の家に婿養子になった。
この当時の家を捨てることは勘当同然だったそうで、その後台湾へ夫婦で行った。
母は3人姉妹のため、養女に出され家を継ぎ、婿養子を取った。今ではありえない話である。
一人息子の弟は24歳で空軍の特攻隊でミッドウエイの爆撃で航空母艦に突撃して戦死した。

戦争前、台湾では自分の姉夫婦の造船所会社で裕福な暮らしをしたが、終戦で何もかも失い
夫の実家に身を寄せた。
なんと数奇な運命の人だったのだろう。
転々と生活の場を変え、強い人と子供の時は母が怖かった。
自分にその血が譲られているとは思えないが、転々と引越しを知ってきたことはおんなじだ。
来年伊那に引越しをすれば、人生これまでの中で13回目だ。

会津で養女になって家を継ぎ、最後は千葉で亡くなったが、大正時代に生まれた母と明治の父の
断片的な思い出はもう皆無に等しい。
自分ももう65歳になった。
時代はどんどん過ぎ去り、祖父や祖母の思い出は私の子供たちにはわずか点しか残らない。

来年の会津のドラマの舞台と、自分の通った高校の白河の悲劇の戊辰戦争の地は
福島弁オンパレードでもあり、何かを考えさせてくれるかもしれない。