信州スロウライフ12ヵ月

野菜や草花と暮らす生活

老いての尊厳とは?

2013年10月21日 23時24分33秒 | Weblog
昨日の雨が上がり、午前中、買い物ついでに近くの望岳の湯に立ち寄った。
原村を含め、茅野には温泉がいくつもありその時々に選んでは楽しめる。

午前中なので温泉は空いており気持ち良く入浴をした。
昨日まで気温が低く手足が冷たくなり、体を動かすのが億劫になっていたが
お風呂の効果はすごいと思う。
体の芯まで温まり、汗が噴出して止まらない。
涼んでいるうちに脱衣場に老人とその付き添のご婦人がお風呂から出てきた。
背中が亀のように丸まっているが足腰はしっかりしている。
付き添いは嫁かと思うがその介助が手よりも口のほうが先に動く。

同居しているらしいから毎日の生活での様子が見えるようだ。
面倒見が良く感心もするが、少し気になったのが、自分で出来るのに
面倒が良すぎて老人は言いなりになっている。

ああ赤ちゃんと、年よりは似たところが多いなと思う。
自分で何も出来ない赤ん坊は母親の愛情で育っていくのだが
逆に老人は自分では出来たはずの動作が出来なくなり面倒を見てもらう。
赤ちゃんは出来ないのが当たり前だから怒られることはないが老人は
動作が遅いと怒られ、早くしろと怒られ、しかも公衆の面前で、紙おむつのほうが
早く履けるからと足を通せと言われて言いなりになっている。
確か入浴前は自分で布の下着を脱いでいたが、紙おむつはないだろう。

私はこのことだけは許せなかった。(といってもよそ様のことだから黙っているが)
年を取って記憶もなくなり、体も動けなくなれば仕方がないが、
そうでないのに人前で紙おむつをはかなければならないのは避けたい。
老人になっても品格は保ち続けたい。

日常生活が何歳まで自分で維持できるかわからないが、ちょっとした場面で
今日は自分もしっかりしなければと学んだ。
これも年を取る過程でわがことのように気がつく事で誰も老い方については教えてくれない。

外へ出たらドウダンツツジが真っ赤に紅葉していた。