信州スロウライフ12ヵ月

野菜や草花と暮らす生活

植物好きのDNA

2014年08月09日 21時31分48秒 | Weblog
台風12号と、11号が続き九州、四国地方は三重県では過去に経験ない最大級の避難勧告が出て
想像できない1300ミリという大雨になっている。

昨年も京都の嵐山での被害が忘れもしないのに次々と今年も早いうちに大雨の被害が続く。
大雨と猛暑の異常気象が珍しくなくなってしまった。

それなのに毎日この1ヶ月雨が降らず砂漠化しているこの伊那は今日も土の表面が湿るまでいかず
の雨しか降っていない。

頑張りすぎて植えた庭の草花や野菜たちに朝夕の水遣りが一番重労働だが、
ついつい考えてしまう。

          

 
タネを播いて花が咲き始めた風蝶草の花には特に念入りに枯らしてはいけないと水をあげる。
この花は私の高校生の頃、父が庭に作っていた。
寡黙な父がこのはなが一番好きだ、と言っていた。

写真もない時代でその後亡くなった父の好きな花と思い出すこともなく今になってしまった。
自分がこの60代後半になり55歳で亡くなった父の年齢を越え、折々に触れて父親の思い出がよみがえる。

教員だった父の趣味は川釣りと植木作りだった。
それほど広くない庭には隙間なく草花が植えられ池が作られ、金魚が泳いでいた。
父が亡くなった後金魚が全部死んでいた。
太く成長していた柘植の木が枯れてしまった。
後を追ったのだと母は言った。

本が出回っていなかった中学生時代、自分の愛読書は父の園芸全書だった。
なぜだろう?
子供の好んで読む本ではなかったが面白かったのだ。

兄姉は父のDNAを引き継がず、今頃になって老いてから自分の好きな時間が花作り
だと思うと父親に似たかなと手を抜けなくなった。

私のDNAは私の子供にいつか引き継がれるか・・・・時間が経たないとわからない。

風蝶の花が今日も風に揺れ、可憐に咲いている。

  

丁度お盆にかかり、父の好きな花が庭で咲かせることができて少しばかり親孝行したかなと
切なく思う。