Il film del sogno

現実逃避の夢日記

自虐の詩/クワイエットルームへようこそ

2007-10-28 01:27:00 | 日記
10/27(土)雨
台風接近で大荒れの天候。早朝より強風と雨。風雨にめげず豊島園で邦画の梯子。
業田良家の4コマ漫画を料理したのはここのところコンスタントに作品を発表する堤幸彦。飲酒と暴力を続ける無職のイサオと、そんなダメ男につくす幸江の愛の物語。主演は中谷美紀と阿部寛。原作の持つ良く言えば粗野で素朴、悪く言うと汚く下品な絵柄を、本来は美男と美女の主演ふたりがどう演じるかが肝。評価は賛否分かれるだろう。中盤以降、回想シーンで二人の絆の強さが描かれ、サイドストーリーのヒロインの友情に重点が移る。純愛や相思相愛ばかりが愛ではない。屈折して憎しみと紙一重の愛や下降する愛もある。映画は社会を映す鏡でもある。格差社会の昨今、薄幸もひとつのトレンドになっているのかもしれない。
劇作家・俳優・コラムニスト・小説家などマルチな才能を持つ松尾スズキの2作目の長編監督作品は芥川賞候補になった自作小説の映画化。これは松尾流【カッコーの巣の上で】【17歳のカルテ】であり、年度上位に入る傑作である。精神病院を舞台にしているので登場人物たちのキャラは当然濃い。コミカルとシリアスが入り混じる展開が絶妙な配役で描かれる。三十路を過ぎて一皮むけた内田有紀が熱演。徐々に明かされてゆくヒロインの傷の深さと入院までの経緯を映画的手法を駆使して浮かび上がらせて鮮やかである。キレイごとにすることもなく、されどラストは一縷の希望があり爽快。
帰路、1時間のエクセサイズ。感性間近のスポーツクラブの内覧会へ行く。会員証発行。スーパーで秋刀魚を買ってかえる。

コメント
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