人によっては「つまんない!」そうだ。私は面白かったんだが・・・。
語り手と聴き手のやりとりでクライムサスペンスのストーリーが進むのは『ユージュアル・サスペクツ』を彷彿とさせる。
語り手も聴き手も、髭だらけで、今一表情が読み取れないけどね。フレッチャー役のヒュー・グランドが、アル・パチーノに見えてくる。やや演技過剰の、下種の役。
最初の場面、バーでの銃撃はこう言う事だったんだ。フレッチャー主体で、いろいろ聴き手のレイに教えるんだけど、ああ、そうなるのねえ、とか。
最期にフレッチャーがMiramaxに出向いて売り込みかける所も笑えるし。
ギャング達の残虐さをコミカルに描いて、目が離せない。髭を生やしてなくて、素顔でミッキーを演じていたマシュー・マコノヒーはじめ、大人の男の悪党達と、ミッキーの妻の胆の座り方といい、良い雰囲気。
ドラゴン・アイだけ、ちょっと色んな意味で若すぎたなあ。
ただ、トドラーズが出てきてら、いつの間にかそっちに重点が置かれてしまって。ガイ・リッチー監督が彼らを気に入っちゃったんだろうなあ。
ロシアンマフィアを偶然だけでトドラーズが殺っちゃって、引退を辞めたミッキーの組織の中で、今後幅を利かせるんだろうなあ。今までコーチがあんなに、トドラーズを守って悪の道にギリギリのめり込まないように阻止してたのに。続編できたら、大活躍するんだろうなあ。エンドロールも彼らの世界だったし。
コーチが、そうだと分かってるのに、全くコリン・ファレルに見えなかった・・・。演技力が凄いのか? 見た目の変化が凄いのか?
ミッキーの妻、初めて握るあの銃で、至近距離とはいえ眉間に命中するとは、凄いな。普段からバリバリに銃の練習してるんだろうなあ。
ロンドンの、多民族の大人のギャングとは違う次元で若者が悪党化してたり。3次元的に悪が絡み合ってる怖さ。英語が分かったら、訛りの違いが面白かったんだろうなあ。
あと、イギリスの貴族たちがあまりに気の毒で。「大麻は人を殺さない」と嘯いて、気の毒な貴族を助けるミッキーが、一瞬良い人に見えてしまう。
全体的にイギリスのギャング映画だねえ。
あと、やっぱり、豚なんだねえ。