2時間39分。リドリー・スコット監督だ。またも、アダム・ドライヴァーはじめ、キャストは錚々たるメンバーだ。
元になった事件はリアルタイム世代なのに、私は何も知らなかった。
予告編で使われてた、ブロンディの「ハート・オブ・グラス」は本編でも使われてたけど、ユーリズミックスの「スイートドリームズ」は本編では流れなかった。残念!
しかも「ハート・オブ・グラス」は、パトリッツィア(レディー・ガガ)が出演してるシーンじゃなくて、全く憎めなくてむしろこの映画のキャストの中で一番素直で可愛らしくて共感できるアルド(アル・パチーノ)とパオロ(ジャレット・レトー)の親子のシーンで流れてた。なんだかんだと、愛し合ってるこの親子が可愛い。
レディー・ガガ、最初は25歳の設定だが、そうは見えない。なんならガガ本人の実年齢より老けて見える。しかも、後半髪を短くしたら、浅香光代に見えてきた私は、しっかり60歳だな。あれだけ肉感的だと、たしかにグッチ家にブイブイ言わせそうだ。頑張って、頑張って、でも空回りしていく主人公を、良く演じていた。
アダム・ドライヴァー、大人気だなあ。「スター・ウォーズ」の続三部作の中では、一番の出世頭だ。カッコよくもなくて、中二病みたいなカイロ・レインから、良くこんなに立派な役者さんになって・・・。感慨深い。
ブランドの創業者一族が、経営から追い出されていく様子が良く分かるので、2時間40分飽きることなかった。調度、日本人がバブル時代で良いお客様として描かれてた。
で、相続税対策に、小切手に偽装サインした件はスイスに逃げてからどうなったんだろう? もうちょっと、創業者一族が経営につまづいて、失敗していく過程が丁寧に描かれてると良かったなあ。
あの頃20代の私の周辺では、グッチより、PRADAの方が人気があったなあ。