福山雅治の「ガリレオ」シリーズの、映画3作目。原作は読んでない。
『「ガリレオ」シリーズ最高傑作、誕生!』
ってコピーで宣伝してるけど、『容疑者xの献身』『真夏の方程式』よりは落ちるな。ちなみに私は、世間の評価が高い『容疑者xの献身』より、『真夏の方程式』の方が好きだ。
物理学で事件を解く変人ガリレオの話じゃなくて、たまにしか合わないけど親友同士の湯川学と刑事の草薙俊平(北村一輝)の友情物語だ。
親友のため、滅茶滅茶事件に首を突っ込んで、居酒屋で馴染の客になったり、街の祭りにも参加する湯川先生。変だ。ありえない。
登場は子供達とシャボン玉遊びしてる。蕁麻疹は大丈夫なのか? それともアメリカ行ってる間に子供でもできたのか?
捜査本部や鑑識に女性の姿が結構目立ったのが2022年を感じた。
そしてパレードシーンも、コロナ禍で頑張って撮影したんだなあ、ほんの4年前までは何でもないシーンだったのに・・・。なぜかここで泣きそうになった。
事件自体は途中までは、佐織の人生と周辺の人々の想いが上手くまとまってて、蓮沼寛一の憎たらしさも増して良かった。まあ、オリエント急行殺人事件の時差版かなあ、って感じで観てた。ところが後半、二転三転してくると、んんっ?
いやあ、無理やりだろ。それに、あいつ馬鹿過ぎないか? あれじゃあ並木家の人々が気の毒過ぎる。
酒向芳は相変わらず(「検察側の証人」やTVドラマの「最愛」)は、存在自体が意味あり。最後まで良い味を出していた。
飯尾和樹も良いお父さんだった。映画から一切浮くことなく、しっかり並木屋の大将で、佐織と夏美のお父さんだ。
で、憎らしい蓮沼寛一を演じる村上淳。私がよく観る起承転結ハッキリ系の分かり易い映画には出ないので、おおっ!この人がUA(カラオケで一時よく唄った)の旦那だった人かあ。と、妙に感慨深かった。
以下、ネタバレ
新倉夫婦、存在自体が浮いてないか? 檀れい、役と合っている配役かも知れないが、脳震盪と死亡の区別もつかないのか? 馬鹿か?
あと、並木佐織、それが、家族や街の人が応援していた歌手の夢を諦める原因か? 恋人の男、おいっ! なんだこの二人も?
私はもっと深読みして、新倉夫婦と佐織の関係がドロドロしていたのかと思ってしまったわい。
どーも原作ではもっとじっくり書かれてるらしいが、映画だけ観てると、二転三転して引き込まれるんじゃなくて、引くなあ。
で、草薙刑事と内海刑事、最終的に蓮沼の並木佐織殺しは立件できたのか! そこが肝心だろうに。