金のかかったおバカ映画か、金のかかってない方のおバカ映画か。
と迷って、今日は金のかかってない方のおバカ映画を鑑賞。
邦題からして「キラー・トマト」や「キラー・ラビット」を彷彿とさせる。そして、トマトやラビットと同じように、このナマケモノのぬいぐるみはほぼ動かない。いや、顔や腕はうごくんだけど、移動するシーンはない。それなのに数秒で別の場所に移動する。初期のジェイソンやブギーマンみたいだ。病院からどうやって戻ってきたのだろう? あの爪で、スマホを扱えるんだから、テレポーテーションくらい楽勝なんだろうなあ。
そしてナマケモノ君、せっかく3本爪を武器に、女子大生の寮を襲い、寮の女子大生をほぼ殺してしまうのに、その3本爪もダラッーとしてて1本ずつは動かない。顔の表情はちゃんと作ってるのに、なんでこんな簡単な爪の動きは作らなかったのか? もったいない。あるいはフレディ・クルーガーに遠慮してるのかなあ。
ナマケモノのアルフィに、もうちょっとちゃんとした目的とか殺し方のエグさとか特徴ある動きとかプラスしてあげれば、ホラー映画のキャラとしてもっと光るのに惜しいなあ。
そして、おバカ映画なのに、エロとグロは一切ない。せっかく女子寮なのに、女子大生は老けてる。ピチピチしてない。主人公も美人じゃない。そして全く脱がない。殺人シーンもない。キャーって悲鳴をあげて終わり。
一番面白かったのは、寮母のミス・メイの告白シーンだな。人生、無駄にしてはいけないな。
主人公のボーイ・フレンドがなかなかいい味を出してて、“I love you”“I know”っていうセリフがあったり(“スター・ウォーズ エピソード5/帝国の逆襲”の凍らされる直前のハン・ソロとレイア姫のセリフ)、この映画の原題“Slotherhouse”を言ったり。slothがナマケモノで、slaughterhouseという“屠殺場”と、houseの“寮”を合体させた、ボーイフレンドのジョークが原題。
まあ、他にもいろんな映画のパロディがあるので、それを楽しむ映画って感じかな。ホラー感は全くない。エンドロールはしっかり作ってあった。