適度に笑わせて、クライマックスでは感動させて、良くまとまっている。
製作も中井貴一だ。頑張ったなあ。同年代なので親しみあったけど、いつの間にかもう重鎮なのかなあ。
草刈正雄を演じる第11代将軍が日本地図と伊能忠敬の草鞋を見ながら、中井貴一演じる高橋景保に言葉をかけるシーンでは、観客皆感動する。
あんな広い部屋が存在するのか?とか、アップになる草鞋の背景に映る畳の大きさと日本地図を引きで撮った畳の大きさと合わない!とか、そんな事は気にしてはいけない。素直に感動するんだ!
草刈正雄もMG5のCMの頃からカッコ良かった。「復活の日」で主演を務めた時は嬉しかった。モデル上がりと思われていたのに、今じゃすっかり立派で愛すべき役者さんだ。
橋爪功以外、なんかデビューから知っている人ばかりだ。最近の日本映画を観ると、自分が年寄りだとシミジミ思う。
伊能忠敬亡き後、その死を3年も隠して、地図を完成させた伊能組と高橋景保の活躍には本当に頭が下がる。良い話だ。この話は決して埋もれさせてはいけない。
もちろん、日本の海岸線全てを歩いて測量し、計算して今の日本地図とほぼ変わらない地図を作ろうとし伊能忠敬当然凄い。
カラス口があの時代から使用されていたのには驚いたが、あれ位の長さの線を引くなら面相筆と溝引き定規でいいんじゃないか? とも、昭和育ちの私は思う。
そして映画鑑賞後に誰も調べるであろう高橋景保なる人物。その最期に驚愕。ええっ!なんでシーボルトに渡したの?どんなやり取りがあったの? 北海道測量中、伊能忠敬がロシア人に人夫を殺されて国防のために日本地図の必要性を感じた話に感動してたじゃん。(ウクライナ侵攻前の台本のはずなのに・・・)
なんで幕府を、塩漬けされるほど怒らしたの?
確かに北川景子を持ち上げ過ぎだ。でも、出演者はおじさん達しかいないから、華が必要だしなあ。江戸時代後期の写真を観ると、今風のイケメンや美女が結構いるから、いてもいいのかなあ。占い師のエピソードも、原作にあるんだろうなあ。なら、しょうがないかあ。
ロケ地に京都・京丹後の琴引浜が使われていたが、やっぱり砂浜の浸食具合が気になったので、海岸線は保護しないといけないのかなあ。
あとエンドロールの玉置浩二の歌は正直微妙だった。
と、映画を観ながら、結構いろいろ気になる私であった。
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